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短歌8



退屈な君はあとがき読み流し倦み疲れても花うつくしく


夕凪に紛れ切らない死の匂い わかれわかれになる海と空


明日からの滅亡のこと報されず三角関数解いていました


僕だけがたいへん怯えて危ながる君の秘密を皆知っている


「冷えやすい指はパティシエ向きだって」語りし友がパン屋を開く


しんとして立方の槽に収まりき かつては自由だった水たち


春陽がやさしさならば夏空の光は兵器(ウェポン)逃げ遅れるな


もどかしさ堪えて今日も運命のうろつき回った足跡を追う


毎日が唄で日記でアルバムでうちらはみんな一人で生きてく


こうやってずっと迷子のふりをしていたんだよ君が現れるまで


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