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短歌4



霧雨が濡らす藤棚の内に居て守られていたきっと誰かに


陰影を宿せとばかり急き立てる理不尽なペン先はいつも黒


薬剤は夜を短くしてくれたのか或いは奪っていったのか


主体的避妊ができるようになるまでは犬など飼ってはいけない


ヤクルトの蓋ひとつ上手く開けられずどうして生きてゆかれるだろう


持ち物をくださいどうか温かく壊れることのない持ち物を


見せてくれ磨いた君の感性とそれに至った経緯をすべて


抽象化されたものばかり有難がる風潮Fuck!日常を記せ


やってやる手垢のついた表現で誰も見たことのない光を生む


美しく滅びてゆくならいいでしょう 眠る文明、おやすみ地球


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