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短歌

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2022年1月の記事一覧

短歌6

短歌6

生ハムを四つに畳んで食むことが君の世界のルールその三

猥雑な夜だけを往くあの子らはあたしの知らない言葉で喋る

図書館に中島らもが一冊も置いてないような街に住んでる

「どうか今すぐ死んでね」と言えないで頬の内側をつよくつよく噛む

偏食も不貞も粗野も完治してもう君ではない君に似た人

全部元に戻してください さもなくば成城石井に連れてってください

去る季節憂う瞳の奥行きにその気にさせられてば

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