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ツバサが見えた

そこに鳥がいた
白い鳥
陽の光を反射して輝く翼が、酷く眩しい

その鳥は、鳥籠を飛び出して大空に飛び立った
優雅に、自由に、軽々と、何処までも

何処へ行くの?
私は尋ねる
さあ!
けらけら笑って、鳥は飛び回る

気を付けろと言う周りの声を気にせず、鳥は空を飛ぶ
立ち込める暗雲に、何度も叫ぶ
鳥はただ笑い、空を楽しむ

あ、と思った
あまりにも高く飛びすぎて、鳥は雷に打たれてしまった
真っ逆さまに地面に激突、痛みに呻く

だから言ったのに
私は愚痴た
ごめんよ
鳥はしょぼしょぼ言った

もうこれで最後よ、次は無いのよと私は言いながら、鳥の治療をした
うん、ありがとうと、鳥は甘んじて治療を受け入れ、反省の為に項垂れる

いいよ、私と君の仲だもの
私は笑って鳥のように軽やかな友人に言った
本当ありがとう
彼女は晴れてきた空の下で、また笑った

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