村岡新駅問題から考えるこれからの街づくり

計画は実行段階入っているものの、今なお藤沢・鎌倉両市民からの反対の声の根強くある村岡新駅ですが、村岡地域開発による経済波及効果は専門家からも疑問視されています。

また、相鉄いずみ野線延伸を前提とした北部の開発を行なうとなると、巨額の財政負担が見込まれます。

現市長は「開発が進めば税収増も見込める」との見解ですが、右肩下がりの日本経済をみれば、その見通しが明るくないことは自明です。が、北部地域の開発の遅れや高齢化を鑑みるに、なぜ先に村岡なんだ⁉️  という怒りが湧いてくるわけです。
1990年(だっけ?)のマスタープランは理に適ったものでした。当初のマスタープランを強引に捻じ曲げたのはもちろん自民党ですが、本当に腹が立つことです。北部のポテンシャルは絶対に捨て難いものなんです。


とはいえ既に実行段階に入り、開発されることに期待しての流入世帯も多くある現状の中で、村岡地域をどのように開発していくかが今後の命題となります。
駅ありきで進められたこの計画は、藤沢・鎌倉両市の足並みもなかなか揃わず、依然として「藤沢市にできる駅になぜ鎌倉市民が負担するのか」という声や、再開発地域の不均衡な面積比から「藤沢市が同額負担はおかしい」という声も当然あがるわけです。
また、鎌倉市側は市役所移転を前提とした再開発を計画していたのですが、現状移転は反対の声が強く(しかし鎌倉市長は絶対に諦めない)、どうなることやらという中で工事だけが粛々と進められています。

​さて、今後の命題は、藤沢・鎌倉両市が一体開発を進められるかという点にあります。現状も渋滞が多発している周辺道路の整備など、今だに抜本的な対策が見えてきません。

さらに、藤沢の最先端医療と鎌倉の歴史遺産を組み合わせた医療ツーリズム(医療インバウンド)というアイデアも出ています。
出ていますと言うより、黒岩知事が嬉しそうに言っていますので、スガさんからのトップダウンであることは明白です。
ということは、市民のための街づくりではないということで異議なし。

医療ツーリズムがホスピタリティの精神をもって発展していけば良いのですが、運営する企業がこのツーリズムを積極的に推進すると、国民皆保険制度(公的医療保険)の保険外併用療養(混合診療)の全面解禁を進めることになります。これは国民皆保険制度の保険給付範囲を縮める結果を招き、大きな弊害を生み出すでしょう。医療ツーリズムを推し進めるメリットは大きいのですが、収益に関する新たな問題に直面してしまいます。

また、自由診療の受け入れとキャパシティにより、市民患者の不利益が懸念されます。

医療機関の稼働状況と受け入れキャパ、保険診療の市民とすべて自由診療で高額を支払う外国人患者への向き合い方と、医師会、社会の受け入れ方を考慮しなければなりません。

10年以上前から、自由診療を優先すると「社会格差」を生み、また国内患者の診療劣後につながるとの一部医師会などからの意見への明確な結論がないままとなっている​のが現状です。

市民の医療へのアクセスを守らなければなりません。

それだけではなく、医療インバウンド(医療ツーリズム)によって更に悪化するオーバーツーリズム問題も深刻です。

産業として観光の発展は喜ばしいことである反面、地域住民の暮らしにくさには拍車がかかっています。

鎌倉市は江ノ電の住民優先乗車など市民に寄り添う姿勢が感じられますが、始発着駅である藤沢市は対策をしていません。

江ノ島大橋や国道134号線の慢性的な渋滞、裏道マップやカーナビの普及により狭い住宅地や通学路を無謀運転で走り抜ける他県ナンバーやレンタカーの増加は深刻な問題です。

団体ツーリストの観光バスが所狭しと路上駐車する江ノ島島内及び周辺では、介護施設の送迎車が日々大変な困難に直面しています。

このままでは防災やテロ対策にも悪影響が出ます。

そもそもインバウンドの追い風というのは安い円なので、国力が下がっているということです。

日本のGDP1%にも満たないインバウンドでは、国力は回復しません。来る理由が「安いから」ということでは、どんどん貧しくなるだけです。

市場に任せているだけでは、観光は言うほど地元を豊かにするわけではありません。本来は住民のための文化施設やインフラが独占されてしまったり、商売が軒並み外国人向けになることで現地住民が高く感じるほど物価が上がったりというリスクもあります。

観光税や二重価格の設定、地元住民へのディスカウントや市民半額デーなどを設け、「安いから」人の来る湘南ではなく高級観光地をめざしつつ、観光客と住民の均衡を図ることが必要です。

​ただし、常に住民優先であることは当たり前のことです。

例えば小田急線片瀬江ノ島駅前に伸びる弁天橋の夜間照明を「浮かび上がる駅舎を観光客が楽しむから」、すれ違う人の顔さえも見えない、深夜ともなれば無灯火の自転車が爆走する、終電後は始発まで暗闇で飲酒する集団がたむろする、危険な状態を敢えて作り出している現状ほど地域住民の安全を無視したものはありません。

​観光地の夜間の治安を考慮し、公約の柱としているゾーン・ディフェンスで市民の安全をしっかりと守るのは行政の責務です。


さてさてさて、既に師走ということでもうあまり時間がないのですが、思った以上にお金がかかって泣きそうになっています(泣いてます😂)
ご支援のほど、どうかよろしくお願い申し上げます。

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2022年8月に政治団体として【海風】出帆いたしました。このnoteは代表・相原の戯言垂れ流しスペースです。2023年、女性3枚看板の新体制でリスタートする【海風】へのサポートよろしくお願いいたします。サポートだけでなく、あなたが仲間になってくれることを心待ちにしています。