見出し画像

職場で 「堂々と」 愚痴を言うための方法を考えてみた。

普段、仕事について愚痴を言ったりはするだろうか?

「仕事が楽しくない」、「この商品が売れるわけがない」、「このプロジェクトに参加していて全く楽しくない」

こんな愚痴を、プライベートの友達か仲の良い仕事仲間以外には話してはいけないように感じている人は、少なくないのではないだろうか。

そんな、日頃溜めている愚痴を職場で堂々と言ってスッキリするための方法を考えてみた。





1. なぜ愚痴には後ろめたさを感じるのか

そもそも愚痴とはなにか?
ある辞書ではこう説明されている

『言っても仕方のないことを言って嘆くこと』

『コトバンク』より

自分の解釈では、仕方のないことというのは、特に、感情が乗ったネガティブ表現、かつ、自分ではどうしようもない無力感を抱くようなことだと考える。

こんな、言っても仕方のないことを会社の人間に聞かれてしまっては、自分が職場でどう扱われるかわからないため、後ろめたさを感じるのも仕方ないだろう。

ここで、仕事についての愚痴をもっと俯瞰して考えみる。

仕事というのは、お金を稼ぐため、または、やりがいを感じて、やっている人が多いだろう。
そんな人生の中でも、真摯に向き合っているものに対しての愚痴を言うことの何がいけないのだろうか。

愚痴というものは「言っても仕方ない」ものでありながら、実は、職場と自分にとって大切なものを秘めているのではないだろうか。



2. 愚痴が秘めているもの

愚痴が秘めているものを掘り出してみよう。
ここでは、例として「Aさんとの仕事はやりづらい」「今参加しているプロジェクトが楽しくない」の2つを取り上げる。

「Aさんとの仕事はやりづらい」


この愚痴を深掘ると、具体的にAさんとの仕事をしていて、どこにやりづらさを感じるのだろうか?
「大事なことを後になって言ってくる」「口調が怖い」などがあるかもしれない。

仮に、「大事なことを後になって言ってくる」だったとしよう。
この場合、問題はAさんだけでなく、組織の仕組みや自分にもあるかもしれない。

例えば、「会議中、議論に参加しているのは、主に、私とBさんだけ」という状況だとしよう。
この時、確かに議論に参加せず、後になって言ってくるAさんも悪いが、そもそも会議の進め方が悪い可能性がある

他の人に意見を求める時間を作らなかったり、他の参加者も議論に混ざりやすいように論点や背景を洗い出し、説明していないこともあるだろう。

そうなってくると、Aさんが悪いと思って、裏で愚痴っていたが、実は会議の構造自体が良くないということになってくる。


「今参加しているプロジェクトが楽しくない」


次に、この愚痴について考えてみる。
先ほどと同様に、深掘ってみると、「プロジェクトが成功する気がしない」「ただ、頼まれた仕事をしている」などがあるかもしれない。
同様にまとめると以下のようになる。

「プロジェクトが成功する気がしない」

  1. 課題
    そもそもプロジェクトの背景・目的を理解できていない、または、納得できていない

  2. 解決策
    プロジェクトの目的の見直し、背景の整理

「ただ、頼まれた仕事をしている」

  1. 課題
    > 周りから自分が何を考えているかわからないと思われている
    > 上司もどのような仕事を振るのが適切か悩んでいる

  2. 解決策
    プロジェクトの進め方やタスクの振り方の見直し



3. 社内で自由に愚痴りたい!

以上の内容を踏まえると、愚痴というものはしょうもないものでありながら、実は仕事の改善をするための大きな可能性を秘めているのかもしれない。

そこで、愚痴の秘める可能性を最大限に生かす方法を考えてみた。
その方法というのは愚痴り会である。

愚痴り会とは、社内で関係者が集まり、愚痴を発散するという、一見、非常にふざけた生産性がなさそうな会である。
しかし、ここに幾つかのルールを設ける事とする。

愚痴り会のルール

  1. そもそも論や現実の都合は考えずに、日頃から溜めている愚痴を発散する

  2. 個人を攻撃しかねない愚痴は、少しだけオブラートに包んで言う

  3. 共感できる愚痴があれば、嬉々として共感する

  4. 愚痴を否定することはせず、愚痴が出てきた背景をできるだけ深掘る

  5. 愚痴とその背景を記録し、まとめておく


これらのルールを設けることで、愚痴が、人や関係に傷をつけるものではなく、お互いに考え・感情を理解し、仕事を改善するための会になる。

まだ、実際に試したことはないが、愚痴を言い合うのは面白そうで、仕事のためにもなるため、私も自分の勤め先でできないか画策している。



4. 愚痴り会のメリット

愚痴り会のメリットを考えると、なかなかに興味深いことが起きそうだと感じている。

  1. 会社や職場の課題を見つけるような会議・ワークショップを実施するより、カジュアルにアイデアと課題を洗い出せる

  2. 愚痴を吐き出すため、ネガティブな感情に整理がつく

この2つのメリットがありそうだと考える。
個人的には、特に2が大事だと思っている。会議などの形式を組んでしまうと、どうしても事実と感情を切り分け、自分の中で話を整理しながら話す必要があるため、ネガティブな感情は抱えたままになってしまう。

しかし、この会は好きなように愚痴を言うことができるため、課題を洗い出しつつも、感情的な問題まで緩和する



5. 愚痴は好きなように言おう

ここまで、つらつらと愚痴を仕事に活用する方法を綴ってきたが、正直いうと、そんなことは関係なく、私は愚痴を言うことが好きである。

愚痴を好き勝手に言えると、気持ちが良いし、「もっとこうなってくれればいいのに」と想像して、「こんな風にしたら実現できるんじゃないか?」とアイデアを思いつくと、とても楽しくなる。

社会人にもなって、感情に振り回されるなんて幼稚だと思う人もいるかもしれないが、個人にとっては感情も向き合うべき大切なことだと思う。

社内で、好きなように愚痴を言いながら、楽しく仕事ができるようなそんなことが実現できたらいいなと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?