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UMITRON PULSE(ウミトロン パルス)の起源

UMITRON PULSE(ウミトロン パルス)は、世界中の養殖生産者の声から生まれたサービスです。

生産者が自分たちの養殖現場を取り巻く海洋環境について知りたいと思っても、これまで理想的な海洋情報サービスはなかなかありませんでした。天気予報を確認することで気温や降水量などの天候情報を知ることはできますが、実際に魚が泳いでいる海水面の温度を知ることはできません。また、日々の潮汐表によって、その日の潮の流れに関する情報は取得できますが、水質に影響を与える可能性のある変数などは考慮されていません。センサーを使用して一部の水質に関する指標をチェックすることもできますが、基本的には計測地点のみの情報しか得ることができず、またセンサーの測定調整やセットアップに時間がかかるなど、手間がかかってしまうこともあります。

これらにより、これまで生産者は水温、塩分濃度、クロロフィル、溶存酸素濃度といった、魚の生育に重要な海洋環境データを提供する適切な情報源に簡単にアクセスすることができませんでした。一方、陸上養殖の事業者は、気温や湿度、降雨量などの予測気象情報を生産管理に役立てることができますし、私たちも日常生活を過ごす上で、今日傘を持って外出するべきかどうかなどを判断するのに天気予報を頼りにしています。しかし、海で養殖を行なっている生産者にとっては、通常の気象情報だけでは足りないのです。

ところが、長年養殖事業者が抱える海洋環境データの収集における悩みを解決する可能性を秘めた技術が近年急速な進歩を遂げています。それが、数十年もの研究による成果の賜物である、衛星リモートセンシングと呼ばれる技術です。この技術により、より正確で高解像度のデータが利用可能になり、また複数の人工衛星データを活用することで地球全体といった広範囲のデータの収集ができるようになりました。今後も、安価なコンピューティングデバイスの開発や、宇宙への衛星打ち上げコストの大幅な削減により、衛星リモートセンシング技術開発は加速すると予想されています。 ウミトロンでは、この画期的な技術で得られるデータを、世界中の魚類や海藻類、貝類の養殖事業者に提供する試みを開始しました。それが、水産養殖向け海洋データサービス「UMITRON PULSE」のリリースです。

▼UMITRON PULSE機能紹介動画

衛星リモートセンシング技術を活用することで、海面養殖事業者にとって必要な高解像度の海洋環境情報をいつでも、どこでも、誰でも簡単にチェックすることができます。さらに、海洋モデルにより予測データを提供することで、日々のより良い生育への意思決定を可能にします。これにより、陸上養殖事業者と同様のメリットを海面養殖事業者も受けられるようになります。PULSEを利用することで、海水温や塩分濃度、溶存酸素、クロロフィル、波高といったすべての海洋データを簡単に視覚化できます。今後急速に発展する衛星データとその質の向上により、生育する魚種や養殖​​規模に関係なく、新しい価値ある情報をフロントランナーとして養殖業界に提供していきます。インターネットにアクセスできる限り、PULSEを利用して世界中の様々な地点の海洋環境データを取得することができるのです。

私たちはユーザーの皆様の声を聞き、今後もサービスを改善していきます。さらに利便性を高め、どこからでも簡単にPULSEにアクセスできるよう、スマートフォン用アプリの開発を鋭意進めています。
ぜひ、無料アカウントでUMITRON PULSEの機能を試してみてください。



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