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自転車で送るトモダチ月の道

こちらの企画に参加いたします。
どうぞよろしくお願いいたします。


昨秋、開催された、みんなの俳句大会「十六夜杯」。
私が投句した三句の中に、月を詠んだものが一句だけあった。

負へぬ荷は負はず湖上の月明り

ちょうどその頃、私は、たくさんの荷物を背負って、ふうふう言いながら踏ん張って生きていた。
自分一人がこんなに背負う必要はない、と頭ではわかっていても、責任とか義務とか、「~べき」や「~ねばならない」から逃れることは、そう簡単ではなかった。
だからせめて俳句の中だけでも、きっぱりと言い切りたかったのだと思う。

そうすると不思議なことに、この頃から私は次々と、不要な荷物を手放し、背中から下ろすことができるようになった。
言霊って凄い。
今、私は、一年前と比べてとても身軽になった。
いらないものを手放したら、本当に大切なものだけが残った。


コンビニの跡へ月光ほしいまま

浄土まで遠し五重の塔に月

発つ人と動かぬ人と月今宵




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