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7月8日 諦めていた週末だったけれど(28)

先週はずっと猛暑で室内作業の私も暑かったけれど、彼は外で作業のお仕事。いくら休憩をとろうとも水分を摂ろうとも、外にいたら何もしなくても暑すぎるでしょ。

けっこうダメージが激しかったようで、週末は会いたかったけれど無理だな、と思った。でも諦めきれない自分もいてそっちに行ってお昼でも一緒に食べようよ、と言ったけれど返事が無かった。
文句を言ったところで、無理やり会ったところで不調なら楽しくもないだろうし、喧嘩の原因にもなりそうで諦めるしかなかった。
しょうがないね、なんて言うのも変だし、ダメだ、って言われるのを待っていた。前日の夕方はホムセン巡りをして気を紛らせながら娘とホカ弁買って帰ろうと話していた。
ごめん無理、のラインかと思ったら、明日は行くよ、と。
ちょっと早めに出て行ってみたいところがあるから一緒に行って、と。
あら~~~、嬉しいわ。
会えるんだ、と。

朝の7時過ぎに迎えに来てくれて用事のために少し車を走らせた。
いつもなら5,6時間しか時間が無かったけれど、昨日は8時間ほど一緒の時間を過ごせた。
お互い楽しくて少し帰りが遅くなってしまい、渋滞にハマってしまったそうだ。

もし、昨日会えなければ夏場はもう会えないんじゃないかと思っていた。
今よりもっと暑くなる真夏。
それを待てるほどの器も無くどうしたものかと思っていた。
再来週のビジホお泊りデートもキャンセルしようかと思っていた。
暑くてダウンしちゃったのを責める事なんて出来ないし。
諦める、以外の選択肢は無いなと。

でもなぜか彼は私が行こうか?の問いかけに奮起したそうで、ほっぺたが少しコケていてたけれど元気そうに迎えに来てくれた。
少し前の私なら、連絡が遅くなっている時点でもういいや、と勝手に思っていたかもしれない。

用事を済ませ、マックで朝ごはんを買い、ラブホで食べてひと運動。
お互い昨日と言う日を一度諦めていたからなのか、とにかく私は彼が愛おしくて仕方なかった。
来てくれてありがとう。会いに来てくれてありがとう、大好きだよ、と声にしては言わなかったけれど、とても幸せな時間を過ごした。

たくさんお喋りしてもまだまだ足りなくて。
これが還暦過ぎの恋人たちの実態です。(笑)

彼が少し自分のことを話してくれた。
駅は本当はこっちで、町の名前はこれで、と。
たとえば5年後、まだ彼のいろいろなことを知らなければ、たぶん私は離れることにするだろう。
いつか終わる私たち、になるかもしれない。
彼の中での拘りを彼が一足飛びにするような、そう言うタイプではない彼なので待つしかないなと思っている。

何回か書いたけれど、匂い、は私にとってとても大切なこと。
わたしはどこにでも鼻をくっつけて匂いを嗅ぐ。
背中だろうと耳だろうと股間だろうと。
自分の中に受け入れられる匂いだろうかと。
彼と言う、私と言う人間の匂いだったり、イヤラシイ匂いだったり(それはお互い嗅ぐ)、それプラス味だったり。
お互いすべてをひっくるめて抱き合う。
彼を愛したいし、私を愛してほしい。

もう張りのあるおっぱいも、たるんだ皮の無いおなかも、おしりも髪も(あるよ、まだ)私たちには無い。でもまたそれが愛おしかったりする。
腰が心配でそんなに反らせないし、突き上げる事だって少なめに。(笑)
足も途中で攣るし。
今まで別々に生きてきた60年余りを取り返すかのように抱き合う。
匂いも味も60年以上生きた体も、みんな愛せるなんてすばらしいなあと我ながら思う。
幸せって、愛されることもそうだけれど、愛する人がいるって事だね。



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