アドラー心理学ってなんだ?
「嫌われる勇気」って本、読んだことあるでしょ?
わたし、嫌われる勇気が無いんで(笑。 タイトルでね、買って聴いてみたんです(Audibleで)。あ、Youtubeのオリラジ中田さんの要約を見てからね。「トラウマなんて無い!」「承認欲求を否定する」?
おかしいでしょ。今更言われても困るんですけど。生まれてこのかた、いやな事がおきるたんびに「あ~、まただよ。俺は小さいころに父や兄に暴言吐かれて感情の捌け口にされてきたからね、しょうがないんだよ。これを解決するにはトラウマを解消しなきゃいけないんだから。アダルトチルドレン?インナーチャイルド?これをほじくり返してやらなきゃいけないんだ」って思ってましたからね。
若い頃は心理学の本を読み漁り、深層心理学のユングや精神分析のフロイトは知っていた。しかしアドラーって知らなかった。アルフレッド・アドラーさん。なんとこのお三方、同じ時期の人たちだったんですね。
ボランティアで心理カウンセラーやっておきながら、アドラー心理学っていうのを知らなかったなんて、なんて勉強不足なんでしょう。恥ずかしいんですが、色々と本を読んでみました。
そしたら、フロイトやユングなどの既存の心理学と大きく異なる部分がとても画期的でした。私が特に驚いたというか、気に入ったのが、
1.褒めるのではなく、勇気づける。
アドラー心理学では、褒めることを良しとしない。例えば、親が子供を褒めるとする。「お手伝いをしたね、偉いね!」 褒められると確かに嬉しい。しかし、褒められなければお手伝いをしない子供になってしまう。じゃぁどうすんのさ。
アドラー心理学は、褒める代わりに勇気づける。お手伝いが親の役に立ったことに感謝する。「お手伝いをしてくれてお母さん助かったよ。ありがとう」と伝える。”自分は人の役に立てる人間なんだ”っていう感覚を持つことが大事なんだね。
2.原因論ではなく、目的論
例えば、わたしは年長者を勝手に「高圧的で横暴な人間」とレッテルを貼ってしまう癖や傾向がある。この心理を原因論でいうと、「父親と兄が横暴だったから現在に影響している」とかなるのかも知れない。しかし目的論では、「年長者にそういうレッテルを貼ることが必要だからやっている。それは、幼少期の追体験かもしれないし、社会でうまくやっていけない理由を年長者のせいにしたいから」、かもしれない。
原因論で物事を考えると、何をやろうとしても過去にいやな事がひとつでもあれば、それを理由に諦めなければならない。しかし目的論であれば、今の言動を選択しているのはあくまで今の自分であり、変えようと思えば変えられる。するの?しないの?という具合である。
3.共同体感覚
アドラー心理学は、科学であることを手放した、と書かれていました。これは、思想や哲学の領域を組み入れたためにそう表現したのかもしれない。とかく「成功!」「自己実現!」に心理学が用いられるが、それはいわば自分だけが経済的に成功する意味だったり、自分が特別な存在になり、優越的な立場になることを成功と定義しているように見受けられる。
しかしアドラー心理学では、自分が人の役に立ったときにこそ、自分に価値があると感じることが出来る。また人の上に立とうと頑張るのではなく、あくまで人間は横の関係でいることが健全であるという。
他にもいっぱいあるけど、そういった既存の心理学との相違に驚き、アドラー心理学をもっと学びたいと思うようになっちゃって。日本に初めてアドラー心理学を持ち込んだ野田俊作さんが設立した、日本アドラー心理学会のWebページを見て、子育て術「パセージ」というのがあるのを知った。
10歳の息子(2021年時点)がいるので、これは面白いと思って。清野雅子さん、岡山恵実さん共著の「3歳からのアドラー式子育て術 パセージ」を読んで、実際に岡山さんにリアルでお会いしてカウンセリングも受けてみたら、結構良かった。息子とのコミュニケーションを少々聞いてみたが、穏やかな表情からスパっ、スパっとお答えいただき、目からうろこが落ちちゃった。
そんな折り、Youtubeのお勧め動画で、「平本式」という動画が出てきた。アドラー心理学の第一人者!というそうで、平本あきおさんという方が様々な視点からアドラー心理学を解説してくれてました。 つづく
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