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「仕掛け術 人を動かすアイデアの作り方」要約

こんばんは🌟
夜遅くの投稿失礼します😢

本日は、「仕掛け術 人を動かすアイデアの作り方」という本を読みました!

この本は、論理的思考よりも直感で行動することが多い私にとってとても読みやすく共感できる本でした。

論理的思考力も大事なスキルだとは思うのですが、やはり自分の性格や考え方に合っている本を読むのはすごく楽しいです。

私は、将来的にも、この本にも書いてある”アイデア発想力”で社会に貢献したいと思っているので、良い知識を沢山吸収することができこの本には感謝しています。

ではでは、早速要約にはいっていきましょう!

○第一章 仕掛け学とは、仕掛けに何ができるのか?

筆者がこの本を書いた目的は、

・仕掛けによって人々の行動を変え、問題を解決する

これに集約されます。

例えば、健康な体になるためには、自分以外の他の人が食事を変えるのではなく”自分が”食事を変えることが必要(当たり前ですが笑)

→しかし、「したほうがいい」と直接伝えても効果がないことは明らかであるため、「ついしたくなる」ように間接的に伝えて結果的に問題を解決することを狙うのが仕掛けの目的だと言います。

・整理整頓の例
→「整理整頓」というのではなく、写真のようにすると整理したくなる

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→仕掛けの特徴として、「結果として」目的が達成されるということが挙げられます。行為をしている間は目的のことを意識していなくとも、最終的には目的が達成されている状態になるということです。

では、仕掛けについて少しずつ深掘りしていきましょう。

まずは、
・仕掛けを定義する3つの要件について。

問題解決につながる行動を誘うきっかけとなるもののうち、以下の3つの要件からなる「FAD案件」をすべて満たすものを「仕掛け」と定義します。
①公平性(誰も不利益を被らない)
②誘引性(行動が誘われる)
≠行動変容を「強要」するものではない
③目的の二重性(仕掛ける側と仕掛けられる側の目的が異なる)

次に、
・仕掛けが活躍する場所について。
仕掛けは身近な問題から社会の大きな問題まで解決するものであり、あらゆる人が本書の対象となります。

①目覚ましで朝起きるのが辛い人
→快適に起きるための仕掛け

②体型が気になり出した人
→運動したくなる仕掛けや食べ過ぎを防ぐ仕掛け

③新商品のプロモーションを考えているマーケター
→商品に興味を持ってもらうための仕掛け

④発展途上国の不衛生な環境を改善したいと考えている企業家
→ゴミを捨てたくなるゴミ箱や手洗いをしたくなる仕掛け

このように一個人から社会全体まで、仕掛けには多くの対象の行動を変える力を持っています。

仕掛けについてだんだんと分かってきたところで、より深く仕掛けを知るための章に入っていきます。

○第二章 仕掛けの基本

仕掛けとは、
・行動の選択肢を増やすことである。
→ つまり、人が”もう一つの行動を選択する”ということを誘引する役割を持つ。

一方で、対比的なのが、「ナッジの方法論」
人はそれほど合理的に判断するわけではないという前提に立って、あまり考えずに選択しても損をしないように選択肢を設計すること
(“いつもの行動”の設計方法)
例えば、デジカメなどはナッジの方法論の典型例ですね(なんとなくシャッターをおしてもうまく撮れるカメラ)

仕掛けは人の行動を変える素晴らしい仕組みだと分かる一方、実は副作用もあります。
最初は物珍しさから興味を引いても、“便益“は接触頻度とともに減少します。(ここでは便益ついての説明は省略します)
しかし、その便益の減少は適度な難易度・負担の小さい仕掛けで長続きすることもできる。

例えば、以下の写真の例

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これは、貯金をするたびにカプセルトイを回すことができ、アメが手に入るという設計をしていることで、貯金箱に射幸心を加えて便益の減衰カーブを上げています。

次に、仕掛け学とは
・”行動中心アプローチである”という説明があります。
=装置ではなく、行動を変えることによって問題解決を図る
例)ゴミの分別についての例を挙げています。
機械の導入はコストがかかるが、人間のちょっとした行動によって大きな便益が得られることは多い→仕掛け学の行動中心アプローチ

仕掛けの概念が分かってきたところで、実際に仕掛けを作るために仕掛けの分類をしていきましょう。

○第三章 仕掛けの仕組み

・仕掛けの原理

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仕掛けには物理的トリガと心理的トリガがあります。

☆物理的トリガは(中分類)のフィードバックとフィードフォワードに派生されます。
そして、フィードバックは→(小分類)の聴覚、触覚、嗅覚、味覚、視覚の4つに分類できます。

(小分類)聴覚→例)階段を踏むとピアノの音が出る、鍵盤を模した階段

※振動を使ったものもあるんです

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このトイレットペーパーは三角形に変形されていますが、このペーパーは、3分の1回転するたびにわずかな振動が手に伝わることで一人当たりの使用量が30%も削減したという実験結果があるんです!

(小分類)嗅覚→例)パン屋さんの香り
実はあれはわざと出しているといいます。
(自分のお店でパンを焼いていないパン屋さんのために焼き立てのパンの匂いのする香水も売られている)←これ結構驚きですよね?笑

味覚→リカちゃん人形にはとても苦い味が塗布されており、子供が誤って口に入れた時吐き出すようになっている

視覚→阪急百貨店のディスプレイには、鏡に笑顔を向けるとそれに反応して桜が咲くようになっている

※見えないものを見えるようにすることも可能
→万歩計を使えば、歩数という見えない対象を数字として表せる

物理的トリガ→
(中分類)フィードフォワード
人が行動を起こす前に仕掛けから人に伝わる情報
これは、アナロジーとのアフォーダンスに細分化できます。

(小分類)アナロジー
物事の類似性のことである。知識や経験から類推できることがらを利用すること。

例)先ほどのピアノ階段について
ピアノの階段なら音が出るかもしれないと期待させるのは、ピアノからのアナロジー。

アナロジーは文化とは無関係なことがほとんどなので、普遍的なアナロジーをうまく利用すれば、文化や国籍を超えて伝わる仕掛けを作ることができると言います。

(小分類)アフォーダンス
見ただけで使い方が分かる「物の特徴」のこと
「事前知識がなくても」という条件下がアナロジーとの違いです。

※人間は豊かな知識と経験を持っているので、たいていの物の用途は推測できてしまい、実のところアフォーダンスの出番はあまりない

物理的トリガの説明は以上となります。
次に心理的トリガの説明に入りましょう!

☆心理的トリガー
心理的トリガは個人的文脈、社会的証明に細分化されます。

→(中分類)個人的文脈
自分自身の事情により個人の内面に生まれる心理的な働き

→(小分類)挑戦
その名の通り、「挑戦してみたい」と思わせるような心理的な働き

例)トイレの的(男子トイレを清潔に使ってもらうために、便器に射的の的のシールを貼るという事例が見られる)を見ると狙いたくなる、ゴミ箱の上にバスケットゴールがあるとシュートしたくなる

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※挑戦については難易度をちょうどよく設定することが大事と言います。

→(小分類)不協和
整ってない、揃ってない、乱れている、あるべき場所にないといった自分が好ましいと思う状況と現実との不一致のこと。

例)先程写真を載せたファイルボックスの背表紙、また以下の写真の例→正しく並べてまっすぐの直線にしたくなることを利用している

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(写真)

→(小分類)ネガティブな期待
怖い思いや怪我をするような危険な行動はなるべく減らしたいという感情を利用すること。

例)食べ物を青色に着色するサングラスをかけると食欲がなくなる

→(小分類)ポジティブな期待
気になる、楽しそう、ワクワクするといったポジティブな期待は、行動を変える強力なきっかけになる。

例)ピアノ階段→楽しそう!という期待を抱かせる。

→(小分類)報酬
もらって嬉しいものを与えることで行動を誘発する方法

例)「ザ・スピードカメラ・ロッタリー」
スピードカメラで車の速度を計測し、制限速度ぴったりで走っている車の中から抽選で賞金が当たる宝くじを贈る

→(小分類)自己承認
自分自身の行動が論理的であり、道理にかなっており、一貫しており、誠実であることを達成したいという欲求

例)エレベーターロビーに鏡を設置すると、自分の身だしなみを気にする(=自己承認)ことでエレベーターの待ち時間が快適になる

心理的欲求
→(中分類)社会的文脈
社会的に望ましくないと思われている決まり事には簡単には逆らえない

→(小分類)被視感
人は誰かに見られているような気がすると、見られても恥ずかしくない行動をついとってしまう。

例)「目」を描く(募金箱に目のシールを貼ったら募金額が上がったという事例があります)

→(小分類)社会規範
社会的に合意された従うべき基準となるべきもの、行動や判断のよりどころとなる

→(小分類)社会的証明
他の人々の行動によって生み出される規範

例)ゴミが一つも落ちていなかったらゴミを捨ててはいけないことの社会的証明になり、落ちていれば捨ててもいいことの社会的証明になる

※シードマネー効果
路上の弾き語りがギターケースを置きチップを入れてもらう
→入っているケースにお札が多いとお札を入れる人が多くなり、コインが多いとコインをいれる人が多くなる!
という研究があります。

分類についての説明は以上になります
(長かったですね、、、)
筆者は、以上のトリガを組み合わせると仕掛けのアイデアが浮かびやすいと主張しています。

ついに、最後の章になります。
実際に仕掛けを作ってみるという段階です。

○第四章 仕掛けの発想法

仕掛けを発想するために、どのようなことが役立つでしょうか?

・子供を観察する
→大人になって知識が増えると世の中に対する好奇心もどんどん弱くなる。(つい無意識のうちに常識というフレームの範囲内で物事を判断してしまう)したがって、フレームがまだ存在していない子供は仕掛け発見器であると言います。

・行動観察
子供でなくとも、大人も場所や状況によって行動を変える。
→この行動が繰り返し観察できれば、そこには理由が存在するはず
→これを仕掛けに利用できることが多い

・要素の列挙と組み合わせ
これについては、以下の4つの方法に細分化されます。
⑴仕掛けの事例を転用する
仕掛けのアイデアを考える1番簡単な方法。これまでに見つけた仕掛けの事例を転用すること。

⑵行動の類似性を利用する
例えば、ゴミ箱の仕掛けを考えてみる。ゴミを捨てるという行動に着目して似ている行動を探すと、「投げる」「しまう」「入れる」「当てる」「落ちる」といった行動が列挙できる。
ここからキーワードを探り、仕掛けのアイデアを作る。
※筆者はインターネットの画像検索もよく使うという、適当にキーワードをいれてよく分からない画像を眺めながら考えると、使えそうなアイデアが浮かんでくると言います。

⑶仕掛けの原理を利用する
前章で紹介した、仕掛け学の分類を組み合わせる方法
(先程詳しく説明したので省略)

⑷オズボーンのチェックリストを利用する

1 他の使い道は?
2 他に似たものは?
3 変えてみたら?
4 大きくしてみたら?
5 小さくしてみたら?
6 他のもので代用したら?
7 入れ替えてみたら?
8 逆にしてみたら?
9 組み合わせてみたら?

アイデアの発想につまったとき、このようなチェックリストを使うとブレイクスルーに繋がる可能性があります。

アイデアの発想については、普段から意識してトレーニングすることでより質の良いアイデアが浮かんでくるようになると言います。

ここに書かれていた方法を使って、いろいろな発想をしていきたいなぁと思いました☺︎

AIが進化し、人間の仕事が奪われるといったことはよく言われることですが、このような”アイデア発想力”はきっと人間の大きな強みになると私は思っています。

ですので、少しでもアイデア発想に興味がある方は、実際にこの本を手に取って読んでみて欲しいなぁと思います!
(面白いアイデアが沢山掲載されていたので楽しみながら読めますよ☺︎)

では、随分長文となってしまったので、
今日のところはこれでおしまいにさせていただきます!

では、また明日👋

うみえ

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