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Photo by
keisuke_tani
EP:1 君を想いつつ時は過ぎぬ
土砂降りの雨、雷、大人たちが怒鳴り合う声、全部がうるさくて、今にも崩れそうなほどぐらついている私の感情をかき乱す。
(もうやめて‼︎)
うずくまるように耳を塞いで地獄のような時間が過ぎるのを待った。
ーーーーーーー
はっと気がつくと目の前の景色が変わっていた。
(朝……夢…か…)
目が覚めてぼーっと天井を見つめながら、何度目かのこの悪夢に乱された感情を落ち着かせ、寝起きでまだ幾分か重い動きで体を起こし布団から出た。
「ん゛ーーっ…」
伸びをして寝ぼけた頭と体を無理やり起こしながら、トーストやサラダ、目玉焼き、ハムといったラインナップの朝食を口に運ぶ。
そして、身なりを整えメイクをし髪を後ろで一つに結い最後に鏡も中にいる自分の表情を確かめ相棒のギターとそのほかの荷物を入れた鞄と共に家を出る。
電車に揺られぼーっと流れ行く街並みを見つめたその時にはもうすでに嫌な思い出の夢を見たあの感覚は頭の奥底へとしまい込まれていた。
大学で講義を受け、授業後にはサークルのメンバーで組んだバンドの練習に勤しむ。今日もそんな平凡な1日が過ぎていく。
家に帰ればもっぱら食事と風呂以外はパソコンへ向かい曲を作るか課題をする。ただそれだけ。
作った曲はただソフトで再生させた画面録画を載せるだけのシンプルなものを動画サイトに上げている。
忘れられないあの子にいつか想いが届くように…
今日も今日とて曲を作っている。
ーTo be continued ー
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