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レンタルフレンドエッセイ

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レンタルフレンドの活動であったシーンを写真のように切り取ります。
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記事一覧

レンタルフレンドエッセイ 誘う女

「ジビエが美味しいお店あるんですよ。それで、その…」 依頼者の女性の会話のテンポが崩れる…

レンタルフレンドエッセイ ライトを買う

TikTokやインスタの動画撮影用ライトの購入に付き添ってほしいという女性。溌剌とした発声と上…

レンタルフレンドエッセイ 無音の時間

「へぇ、レンタル業と演劇の、どこが似てるんですか?」 郊外の公園を散歩しながら、横を歩く…

レンタルフレンドエッセイ キリスト教の牧師

「僕は彼をゆるすと決断した。それから10年後、その出来事がどれだけ僕の人生に悪影響を与えた…

レンタルフレンドエッセイ キックボクシングをする女性

「今日暑くない?」 カフェで話し込んでいる間に日の角度は変わり、僕らの座る窓際の席に日差…

レンタルフレンドエッセイ 素朴な諦観

「僕は他人とは分かり合えないという素朴な諦観があります。うみさんはなぜ人と積極的に関われ…

レンタルフレンドエッセイ「ヴィンテージが好きな理由」

「そのトレンチ、兵隊が荷物をぶら下げるための金具が付いててね。そういう、その服に関する物語を聞くと、一点物のその服が好きになるの。」 依頼者の女性が古着(彼女曰くヴィンテージ)の話を楽しそうに続ける。 白のトップスに茶色いスカーフ、肌触りが良さそうなベージュのジャケット、明るい色のカットオフデニム。くすんだ黄色のハンドバッグ。所謂トレンドではなく、それ故にこだわりを感じる服装である。 僕が誰かの話を聞くのと同じ理由でこの人は一点物の服を見て周り、さらには身に纏っている。イ

レンタルフレンドエッセイ「気を使いがちな女性」

「今日は宜しくお願いしますね!」 本日の依頼者の女性と合流し、カフェへ向かう。 丁寧なが…