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北欧家具が欲しい!

 北欧家具が欲しい。特に椅子。

 20年住んでいた仙台の郊外にはIKEAがあって、たま〜に友達と遊びに行っては「北欧家具かわいいな〜」と思いつつフードコートで変な名前の料理(おいしい)を食べたりしていた。地下鉄では家具は持ち帰れず、学生の身分ではお金もないので、せいぜいかの有名なデカいサメのぬいぐるみを買うことくらいしかできなかった(デカいサメを抱えて地下鉄に乗るのはたいそう恥ずかしかった)。しかし今、一人暮らしを始め、お金もある程度自由に使えるようになった身分、かわいい家具が欲しい!の気持ちが日々デカくなっている。

 7畳半1Kの自分の部屋は家具を揃えるには狭すぎるが、真ん中に椅子とテーブルくらいあればもう少し素敵な生活ができそうだな、と思い、椅子が欲しい、椅子が欲しいと理想の椅子を探す日々を送っている。で、やっぱり北欧家具に惹かれている。

北欧家具について

 北欧はもともと家具の分野に力を入れていた地域であったが、他のヨーロッパ諸国と同様に初めは富裕層に向けた装飾的なものばかりであった。しかし、イギリスから始まったアーツアンドクラフト運動の波及、工業化の影響により、新しい形の家具デザインが生まれることとなった。20世紀初頭、北欧は地理的、政治経済的にも欧米とは少し隔離されており、さらに戦争の影も濃くなっていき、さらには慢性的な材料不足といった原因もあり、北欧の空気は停滞していた。そんな中、北欧の若手デザイナーたちはより明るく、シンプルなデザインを追求していく。そのような流れの結果、戦後にはウェグナーのYチェア、ヤコブセンのアントチェアなどが世界中で売れるなど、そのデザインは世界で認められるようになった。

椅子

 北欧デザインの椅子は名作が多い。

Yチェア-Carl Hansen&Søn

曲線がかわいい

 Hans Jørgensen WegnerによってデザインされたYチェア。1950年からずっと生産され続けている。ハンスJワグナーの作品の中でも最も売れた椅子。彼は500以上の椅子をデザインしたらしい。フレームの曲線が美しい。ペーパーコード張りの座面も座りやすそう。木組みの椅子を見ると、子供の時に愛用していたローチェアを思い出す。その椅子には名前があった気がするけど、思い出せない。

J39-FREDERICIA


飽きのこないかわいさ

 デンマーク国民に愛される、Børge Mogensenの傑作。別名「ピープルズ・チェア」と呼ばれるロングセラー。無駄を省いた、ザ・椅子という感じのデザインだからこそ、いろいろな用途で長く使いたくなる。Yチェアと同じく座面がペーパーコードなのでお尻が痛くならなそう。ご飯を食べたり、本を読んだり、この椅子に座って何をするか考えるだけで楽しい。

JOKKMOKK-IKEA


複数個欲しくなるかわいさ

 お馴染みIKEAのシンプルな椅子。シンプルでどこにでもありそうなデザインだけど、どこか洋風で垢抜けた雰囲気が漂う。朝ごはんが食べたくなる椅子。ダイニングに置いてゆっくりパンでも食べたら、それだけで良い一日になりそう。これでひとつ5500円だから恐ろしい。

エッグチェア-FRITZ HANSEN

包み込まれるかわいさ

 Arne Jacobsenが1958年にデザインした卵の殻のような椅子。アルミのフレームにマットな生地、独特な包み込むような形のデザインで座り心地もすごく良さそう。ヤコブセンは気難しく厳しい人だったが、ルソーの植物画や苗木の手入れに夢中になるなど自然への深い関心も見せ、そんな美意識がこの椅子を生み出したのだろう。夕飯を食べた後、この椅子に座って小説を読みたい。で、いつのまにかうたた寝していたい。

ÄPPLARYD-IKEA

無駄を削ぎ落としたかわいさ

 最後はIKEAのソファ。フカフカのボディに細い脚がかわいい。色も何種類かあるけど、このネイビーが一番落ち着く感じで良い。昔は実家にソファがあったけど途中で捨てられてしまったので、またソファに座ってダラダラしてみたい。ホットココアとかを飲みながらテレビを見て、そのまま眠って朝を迎えたい。


まとめ

結論:全部かわいい!欲しい!

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