企業の多様性を考える。女性取締役について
昨日、東証プライムの超優良企業で、取締役再任の際におきた内容がメディアで報じられた。
大きなニュースになったので誰もが知るところだと思う。
遅れすぎた日本
米国の投資会社が指摘したのは、その企業の取締役に女性がいない点。
なんとかその方は再任されたが、企業にとって海外投資家の声がいかに強いかが明らかになった出来事だと思う。
日本政府は、2030年までに企業の取締役の女性比率を3割にするという目標を掲げている。
ただ、これ、ちょっと考えてしまう目標だ。
なぜなら、OECDは、昨年(2022年)の時点でその比率が平均約3割。つまり、日本はOECDの現在の状況を、7年後に達成したいと頑張っているということになる。あゝ。
しかも2025年までに最低でも女性取締役1人を置く、という目標がある。
う~ん。
理由はいろいろとあるだろう。
人材不足だとか。
でもね、半分は女。
この国だって、ね。
多様性
世界の流れはもう無視できない。どれほど働く人が守られているか、欧米の様子を知れば知るほど気が重くなる。
日本企業ははたして変われるのだろうか。
先の米国の投資会社が指摘したのは、多様性の欠如。
この多様性、今ではどこの国でも自然に受け入れている。子どもだって多様性を無視すると画一的になるってことはわかる。
日本企業の会議ではダークスーツを身に着けた男性ばかりがやけに目に付く。そんなシーンを目にするだけで気が遠くなる。ChatGPTの時代にこんなシーン、もう見たくない。
よくよく考えると差別ってことなのだから。
けれどどうして画一的になるのか、日本企業ではその謎が掴みにくい。入れ物がブラックなのだ。
コーポレートガバナンス
先ほどの米国の投資家に指摘された企業は、東証の中でもプライム市場。
日本は欧米と違い、企業の規模によってルールが異なる。しかも東証で上場している企業の中でもルールが異なる。
最もシビアなのがプライム市場。そこからスタンダード、グロースの順にルールは緩くなっていく。
つまり、プライム市場に選ばれている企業は日本企業を代表する企業なのだ。
そのプライム市場のコーポレートガバナンスには、取締役に女性を1人入れることという内容がある。
ただし罰則なし。だから女性がいないプライム市場も未だにあって、そして○○ショクなんて大々的に報道された。
わたしはいつも、ここにぶつかる。
罰則なしのルールがどれほど多いか。
努力義務、これってなんだろう。
欧米の影響は、悪くない
国内で考えればなんてことないことなら幾らでもある。それがどれほど不平等でも、日本ではそれが普通に通用する。
これっておかしくないですか?ってことすら言えなくて、頑張って言ってみてもわかってもらえない。誰もまともに相手にしない。
彼らは微笑んでいたりするし、余裕だってある。自信があるのだ。なぜって、これまでそうしてちゃんとやれてこれたから。
誰が悪いってわけじゃない。誰もが一生懸命働いているし、生きている。
けれど、独特なのだ、この国は。
だからこそ、外の風が吹くといい。
欧米でルールを作るさいには、問題を解決するという目的がある。だからルールを破る企業へのペナルティもあれば、目を光らせることだって忘れない。
だからこそ、それは不平等ですよと言える。
おわりに
どうしていつまでもこんな働き方が続くのだろう。
ようやく欧米からの風が吹いてきても、いつのまにか日本風にアレンジしてしまう。そうしてルールがややこしくなる。けれど、どんなにややこしいルールがあったとて、わたしにはわかる。それは不平等なんだってことが。
目先の事ばかり考えていてはダメなのだ。企業にだって国の未来を考える義務がある。
この国は男もいるけれど女だっている。
ちゃんと考えなきゃね。
※最後までお読みいただきありがとうございました。
※スタエフでもお話ししています。
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