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君は強いよね

9月からほとんど休まずに走ってきて、今日は早朝、夫と箱根へ向かった。夫の休みに合わせて、零細企業のわたしも休みを取った。本当に久しぶりの休日だった。

快晴の本日、奇麗な富士山も見えていたことだろう。けれど、わたしは電車の中で眠りこけていた。夫と話している途中で寝てしまう。富士山を見なきゃと思っているのに寝てしまう。

そして、先ほど家に帰り着いた。

これがまた凄い。

まるでビフォー・アフターのような気分。

朝、駅に向かう際、わたしの頭の中にはチリのようなどうでもいい出来事が幾つも消化不良のまま残っていた。ところが、今はどうだろう。単に風呂に入ったというだけで、わたしの体に染み付いたゴミやチリはきれいさっぱり洗い流されている。もう一ミリも気分が揺れない。

これは凄い。

これぞ温泉効果。

今日は夫がクラウドファンディングの成功を祝ってくれた。「やっぱり成功っていいよな」とのたまう。思わぬ一言。

本当に口もきけないほど忙しかった。

夕飯だって、食べるものはあるぞ、ぐらいの食卓だった。夫の夕食は完全孤食。けれど、どうかな?とは思わなかった。思うほどの余裕もなかった。

ただ、クラウドファンディングについては不安があった。夫に迷惑をかけてしまうのではと内心心配していた。

ただ、クラファンを立ち上げる前、夫に話したことがあった。「あなたはこれについてどう思う?」と。

数名の方に、あなたのクラウドファンディングの意図がよくわからないと言われて悩んでいた頃だった。既に動き出したプロジェクトだったけれど、何のために、誰のためにするのか分からないと言われていたのだ。

それを夫に相談した。

すると、「全て明確に語れるものが良いってわけじゃないからね。人に伝わりにくいことをやろうとしているんだろう。悪くないと思うよ」とだけ言われた、はず。

恐らくそれが、チーム以外の初の応援の声だった。社会で長年働いて来た夫のその言葉がなんとなく決め手になった。

だから起業した。こればかりは夫に反対されたけれど、それでも起業のきっかけをくれたのは夫だった。色々な理由はあったけれど、わたしはあそこで、自分に本当にこの活動を背負っていく覚悟があるのかを確かめたかったのだと思う。

その起業が無事終わった日の数日後の夜、夫がわたしが法人代表になったことを祝ってくれた。


そして今日、「これでもね、色々と叩かれたんだよ」とクラファンのことを伝えると、「企業だってそうだよ。新しいことをしようとすると役員会で叩かれるだけじゃなくて、潰される方が多いからね」と返された。

なるほど、もしや普通のことをわたしは経験しただけだったのかもしれない。

そして、夫も2人の知人にわたしのクラファンの話しをしてご支援いただいたのだという。話す時間もなかったけれど、夫に迷惑が掛かってしまうんじゃないかと心配したけれど、見えないところで支えてくれていたのか、と思った。ありがたい。

わたしは夫を信頼している。どうでもいいような小さなことかもしれないけれど、こんなちっぽけなことが意外に強い。夫と真のパートナーになれて以降、わたしには自分の中にブレない芯ができたような気がする。

そして、わたしがこれからやろうとすることは、良いことであって欲しいと夫も願っているはずだ。

とにかく、今日は、祝ってくれるパートナーがいてよかったと思えた。かつて喧嘩に明け暮れた同じ相手とも思えないほどの優しさだ。あんな日々が今では懐かしいくらいだ。

「君は強いな」と言われた。ふふ、何を今さらと可笑しくなる。それはあなたが一番知っていることでしょ、と。


※最後までお読みいただきありがとうございました。


※スタエフでもはないしています。

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