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フリーランスとして女性が働くことについて



ネットで暮らしていると、もはや当たり前のように目にするようになった起業だとかフリーランスだとか個人事業主という働き方。

誰でも出来て、とても簡単そうなイメージがある。

わたしも仕事辞めてフリーになろうかなぁと考えている女性も多いのではないだろうか。



個人事業主

今日、プロのドッグトレーナーさんとお話しをさせて頂いた。

彼女は2児のママさん。

その方とはスタエフで親しくさせて頂いている。今は個人事業主として犬のしつけやトレーニングをご専門にお仕事をされている。

我が家には動物はいないけれど、その方がお話しされるアニマルコミュニケーションのお話しに以前から興味があった。実に静かに、そして優しい目で動物を見ていらっしゃるのだ。

ドッグトレーナーとしての彼女のキャリアは相当に長い。

イギリスでトレーナーとしての訓練を受けてこられた方だ。



事業を閉じる

わたしは現在フリーランスだ。

数年間は今の形で動いていきたいと思っているけれど、いずれ会社という形にしたいとも考えている。だから以前彼女が話されていたことが気になっていた。

彼女は数年前、2人目のお子さんを妊娠された時、経営されていた会社を閉じられている。

お話をお伺いして、おそらくその一番の理由は彼女が30代だったことだったのかもしれないと感じた。

若くしてイギリスに渡られ、帰国後会社経営されたけれど、30代で妊娠される。

そこから始まったライフコースの大きな変化。そんな頃からそれまで順調に回っていた様々なバランスが少しずつ狂い始める。

仕事と女性のライフコース、これは会社勤めでもなにかと問題が起こる。けれど会社経営となると、その責任はすべて自分に降りかかってくる。

経営を続けながら妊娠、出産、子育てに向き合う日々。その一方で従業員の生活を背負う。それが経営者。

だから決断されたのだった。



人生勉強

人生をかけた会社を閉める、そんなご経験を30代でされた。

社員さんがいる。誰もが必要があって集まってもらった方々だ。だからこそ何があっても人件費だけは削ることができない。

ところが規模が徐々に大きくなり人が増え始めると、予想もしていなかったことが起こり始める。当時を振り返りながら彼女はそういわれた。

一番の気掛かりは給料の支払い。けれど一度設定した価格を上げることは相当に難しい。客離れにも繋がる。

だからこそ経営者である彼女自身があらゆるところをカバーするために昼夜を問わず働かれた。

そうしていよいよ限界をむかえられた。

そうして彼女はついに会社をたたむ決断をされた。

当時を振り返り、彼女は人を雇うという事がよく分かっていなかったといわれた。

働く人の生活に責任を持つ、それがどれほど重いことか、それを30代で思い知ったのだと。

いい人生勉強でしたとおっしゃるその言葉に、一体どれほどのご苦労があったことか。きっと聞き手のわたしにはまだ想像さえできていないのだろう。



おわりに

フリーになります、起業します、個人事業主になります、が流行り言葉のように聞かれるけれど、これが実は厳しい。それはわたしもこの一年弱で身に沁みている。

そして今、彼女は2児の母として、個人事業主として、再び活動されている。

経営者が人生を変えたいと思った時には閉じる選択しかないと思ったとおっしゃった彼女の言葉が、今日はずしりと胸に響いた。

それでも今彼女はとても幸せそうにお仕事をされている。きっと考えた末の決断があったからこそ、再び立ち上がることができたのだろう。

先を行かれる年の若い先輩に今日は大切なことを教えて頂いた。



※最後までお読みいただきありがとうございました。


※スタエフでもお話ししています。


こんな嬉しいお知らせを頂きました。お読みいただいた皆様、ありがとうございました。

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