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土曜の朝のビートルズ談義


今朝、スタエフにいらっしゃる音楽好きの方からレターが届いた。

そこには、好きなビートルズの曲を一曲教えてくださいとあった。イベントをされるらしい。スタエフでの自主トレ英語チャレンジが悪目立ちたのだろうか笑。

せっかくなので一曲選んで返信させていただいた。

選んだ曲はブラックバード。この曲の歌詞が今のわたしの活動とどこか重なるなぁと思ったからだ。ちょっと地味すぎたかもしれない。

そこから夫とビートルズの話題でひとしきり盛り上がった。

日頃互いに忙しい。今朝夫は仕事のことで少し気が塞いでいたらしい。けれど音楽の話しをしたことですっかり気が晴れたという。

よかったよかった。


ビートルズといえば、20代後半の頃友達とドライブに行った際、わたしはビートルズの赤のLPから選曲したカセットテープを持参していた。それを友達に手渡すと、その友達はハンドルを握りながら曲に合わせて小さく口ずさみ出したのだ。ビートルズといえば少し上の団塊の世代の歌だというのに凄いなと思った。その時わたしはアメリカ留学直前で、出発を待つだけの身だった。

その時の友達が夫だ。

80年代の洋楽好きは今でも一定数いると思うのだけれど、夫はそんな一人。彼が初めて買ったレコードはベートーベンの「田園」で、その次がビートルズの青のLP。凝り性の夫のことだ。中学生の頃、擦り切れるほどそのLPを聞いたにちがいない。

結局留学は取り消し、わたしは彼と結婚した。


それから派遣で働き始めると、大手企業で資料室作りをまかされた。

そしてわたしは資料が積まれた部屋に連れて行かれたのだった。

山のように、という表現を目にすることがあるけれど、そこでは資料がほんとうに天井について山になっていた。どうやって積めばこんな山になるんだろうと、その部屋に足を踏み入れた時、呆れた。

その山の部屋を何とかして下さといわれたのだ。

もちろんわたしにはノウハウなんてない。

しかたがないので一冊ずつ内容を確認し、それをパソコンに入力し、ファイリングして背表紙をつけた。それからPCで表を作成し、図書館のような簡易の分類をした。手間暇かけてそんなふうに一冊ずつ部屋に置かれた書棚に資料を並べていった。

その際に、「何か欲しいものはありませんか?」と問われた。

そこでわたしはビートルズのCDセットをお願いした。

それが届くと、CDをかけながら日中誰も足を踏み入れることのない部屋で一人作業を繰り返した。

そうして数か月後、会社の中の資料室が完成した。

だからわたしの中でビートルズといえば、あの資料室の紙と埃とインクの匂いが瞬時に思い出されるのだ。


そして結婚前、留学のかわりにわたしはロンドンへ短期遊学したけれど、あの頃、ロンドンにかの有名なアビーロードがあることを知らなかった。

ドライブの際、カセットテープを持参していたのは英語の勉強をしようと思ってのことだったはず。今となってはその理由を思い出せないけれど、確かなことはビートルズのカセットは持っていたけれど、わたしはあの時ビートルズをほとんど知らなかったということ。

介護がはじまり、コロナ過もあって、あれほど好きだった海外旅行にも行けなくなった。

けれどいつか、夫の好きなビートルズに関わりのある場所をのんびり巡ってみたいと思っている。


※最後までお読みいただきありがとうございました。


※スタエフでもお話ししています。






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