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良いリーダーとは。4社比較で見えたホスピタリティ。


今朝、最後の搬入が終わった。

引越しもようやく今日で終わった。

そしてこの一月で、我が家に出入りした4社の屈強な男性陣

図らずも短期間に4つの会社のお仕事を目にすることになった。



大きな家具

長年夫が使っていた本棚が巨大すぎて、引越しの際処分した。何度トライしても階段を通過できなかった。

年代物のその本棚は、下の開き戸の取手が片方無くなっていて、こじ開けるようにして使っていた。その扉の内側には古くて分厚い画集を並べてあった。

手触りのいい木でも、今どきめずらしい大きさだった。まさか手放すことになるとは思ってもいなかったけれど、あずけてあった倉庫の方に無理ですといわれ泣く泣く手放した。

考えてみると、地震の多いこの国には気の重い品でもあった。


若きリーダー

そして今朝、家具屋さんから新しい本棚が運び込まれた。

以前のものより小ぶりでも、品は窓から二階に入れてもらった。


その搬入作業で、なんとも効率的な動きを目にすることになった。

大きなトラックの屋根に男性が立ち、人の手で本棚がトラックの上に置かれ、それが二階のベランダで待ち受ける男性に手渡され、あっという間に本棚は部屋へと運ばれた。

このチームのリーダーは若い男性で、お会いしたのは2回目だった。

4人グループの長。自ら動く長だ。指示で使われる言葉は的確で、その4人の動きはよどみなく美しい

その若きリーダーは気さくさの中に程よい丁寧さが感じられ、客である私に対する態度と、仲間に対する態度が変わらない。そのリーダーの動きや言葉を表すならホスピタリティがいいと思う。


年長者のリーダー

他の3社のリーダーは年長者だった。

もちろん年長者が良くないといいたいわけではない。

1社の年長者のリーダーは「怒ると今の若者はすぐ辞めるんですよ」といわれていた。温厚でユーモアのある方だった。一緒に働く若い人ももくもくと仕事をこなされていた。


ただ、もう2社はちょっと違っていた。

一社のリーダーはトラックで荷物の出し入れ中心。そこから動かず挨拶もなかった。一日動いていたのは若いお2人でかなりの重労働。クタクタだったのだろう。家具に幾つも傷が残った。

一番気になったのが怒鳴り続けるリーダーのチーム。さすがに客であるわたしには丁寧なのだが、一人の若い男性に対して執拗に声を荒げる。半日以上同じ空間に居て、怒られる男性が息子のような気分になり気の毒だった。

そのチームも仕事は早かったけれど、乱暴な動きで家に傷を残した。



働きやすさ

パワハラという法律が出来ても、実際にはこんなことがどこにでも起こるのだろうと思った。

そのリーダーが法律を知らないという問題ではないと思う。社風もあるだろうけれど、考え方の違いから生まれる行動の違いだと思う。

叱りつけ続けることで人は委縮し考えなくなる。また怒鳴られるのでは…と気落ちして主体的に動かない。いや、動けなくなるのだ。

こうしたリーダーに不足しているのは言葉で伝える力だと思う。

若きリーダーが沢山の言葉を使っていたわけではない。その方は的確な言葉を発していた。だから周りも動きやすい。リーダーの顔色を伺わなくても動ける。だから地雷を踏む心配がない。それが言葉で伝達できる力だと思う。

リーダーこそ伝わる言葉を獲得する必要があると思う。

働きやすさとは、リーダーとは、きっとそんなことだと思った。


おわりに

大きな声で怒鳴りたくなることもあると思う。けれどそれが習慣になっている人は、権威を振りかざすことなく人を動かす方法を学ばれた方がいい。

若きリーダーの仕事ぶりは実にすがすがしいものだった。仕事も丁寧で、なにより仲間や部下の働くモチベーションを一定に保ちやすいと思えるようなお人柄だった。あの若きリーダーは、たとえ他の仕事をされても、またきっとリーダーになられることだろう。

すれ違うだけの客を相手にしていても、求められることが本当の仕事だということを知っている人だと思う。

そんなことを感じた朝だった。



※最後までお読みいただきありがとうございました。


※スタエフでもお話しています。

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