見出し画像

「手伝うよ」の一言に感激!


「え?噓でしょ?」

・「ほんとだよ。金曜にアップするの」

「マジでぇ?まだ途中でしょ?」

・「いいの。だいたい6割ぐらいでアップするって決めてたから」

「でも、あれまだ5割だよ」

・「え?」


昨夜、スーパーに出かける直前、娘が帰ってきた。

既に夜8時過ぎ。

じゃあ一緒に買い物に行こう、となった。


スーパーは直ぐ近く。この時間帯に行くと、母の好物のお刺身が半額になってあっという間に人だかりができる。さすがにもう売り切れちゃったかな?と急ぎ足で歩く。

その途中、ホームページの話をした。

すると、娘がわたしのホームページをチェックしているという。そういえばHP作るならURLちょうだい、なんていわれて渡していた。すっかり忘れていたけれど、昼休みや電車の中で進捗を確認していたらしい。


娘にはPCの質問はしづらい。

「ググったの?」

なんてわれるのが関の山。

しかも仕事で日中PCに向かっている。まさか母のHPを作ってなんていえっこない。


ところが娘、

「あんなんでアップしていいの?」という。

・「6割でも5割でもいいの。3末って決めたんだから。アップしてから整える。まだそれほど書くことないし」

なんて会話をしていると、左胸がキリキリと痛みだした。スーパーのカートを押しながら、いたたたたた、となった。

すると娘が慌てた。

大した痛みではない。キリキリと痛むだけ。けれどその途端、娘が優しくなった。

「セルフレジに行こう。わたしが荷物持ってあげるよ。」という。

そういえば、昨年の夏、激痛にみまわれて緊急搬送された。あの時のことを思い出したのだろう。ただこの痛みはあの時とは違う。大したことはない。けれど、

「顔、青いよ。無理しすぎだよ。ずっとPCの前にいたんでしょ?」

というと、手伝ってあげるといいだした。

なんと、HPをだ!

・「ホント?いいの?うれしい!」というと、

「でもさ、一人で作ることにこだわってたんじゃないの?」と娘。

・「とんでもない。こんな面倒な作業、手伝ってくれるんなら丸投げしたいくらい!もうへとへと。助かる!」というと娘が呆れてる。


そう、HPは必要なだけなのだ。

しかも、ちゃちゃと作れると甘くみていた。だからわたしの暮らしは、HP作りに浸食されてみごとに詰まってしまった。片手間で出来るものではなかった。

といってもわたしが悪いのだ。

完璧主義なところがちょいちょい顔を出す。サクサク進んでいけばいいものを、小さな文字の表示が気になったりする。

ワードプレスには感謝しているけれど、わたしとあちら様のデフォルトとの相性がかなりよろしくない。


すっかり夜も更けた頃、娘が例のデフォルトを削除してあげるよ、という。で、なんのことはない、ちゃっちゃとググってサッサと削除したではないか。

なんだ、なんだ、この差は。

それから、使い勝手が悪かった「お知らせ」も日付が表示されるよう手直ししてくれた。

あっという間の出来事だった。

娘の指が、まるでショパンの子犬のワルツのを弾くピアニストのように、軽やかに動いていた。


そういえば、人生、12年に一度ぐらいこんなご褒美がやってくる。

それはたいてい全力で黙々と何かを頑張っている時。そんな時、思いもよらぬところで助けてくれる人が現れる。

ありがたい。

それでもわたしは明日、6割の完成度でHPをアップする。

ここだけは譲れない。

体裁より納期優先、それがわたしのやり方なのだ。



※最後までお読みいただきありがとうございました。


※スタエフでも話しています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?