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「DX」わたしたちの働き方はどう変わるのか


いま国も企業もかなり慌てている。

なぜって、もうわたしたちはDXから逃れられないから。



大人も学べといわれる理由

今、経団連は企業の人材育成推進に本腰をいれている。

新卒でも通年採用へ移行しようとしている。優秀な人材が欲しいという。

そこで経団連は社内公募制社内起業制を導入することを企業に呼びかけ、時短勤務長期休暇などの拡充を呼び掛けている。働く人に学んでスキルを向上させてほしいという。

DXなしにはもう誰も先に進めない、そんな時代をわたしたちは生きている。



『DXの思考法』

わたし自身は全くの門外漢だけれど、時代を変えたエピソードなどが盛り込まれていて読みやすい本を読んだ。


読んでいて最初に気になったのが、〇Xという下記の4つの呼び方だ。

DX ⇒ デジタル・トランスフォーメーション

CX ⇒ コーポレート・トランスフォーメーション

IX ⇒ インダストリアル・トランスフォーメーション

SX ⇒ ソーシャル・トランスフォーメーション

普段わたしたちはDXということばを目にするけれど、トランスフォーメーションの表現はこれほど多いという。



産業全体の変革

このDXをもはや誰もが無視できなくなったのには理由があるという。

それは社会全体を包み込むように変革が起こっているから。

働く人がスキルアップしなければならない理由はただ一つ、もうどの企業もこの変革の波から逃れられないということ。

先の③IXは、産業が丸ごと転換するの意だった。

だからこそ転換する産業の中の会社は変わらなければおいていかれる。それが②のCX。

会社も、その企業全体をつつむ産業も、そして消費者を含めたすべての取引を行う市場も、変革していく。

そうして社会全体がデジタル化して繋がる。

そうすることで、あらゆることが速く進む社会へと変わっていく。

もちろんグローバル競争のスピードも速まっていく。



繋がる

この産業革命では、会社はもはや単独ではいられなくなるということでもあるという。

個人や企業が集まり繋がりあうことで産業ができ、そして市場ができる。それを繋ぐのがデジタル。

デジタル化とはネットワークでつながることだけれど、単なるネットワークではない。深さのあるネットワークだという。

このデジタル化ではあらゆる角度から情報が集められる。それが幾重ものとなって集積され、厚みのある層が深さを創り出し、人間の欲しがる言葉の感覚にコンピューターを近づけていくのだという。

それは、横に広がる層が積みあがるイメージ。

その層に司令塔のような役目を果たすOS等が使われることで、人間にとって必要な情報が層から取り出されるようになる。

深い層を使うディープラーニングで、人工知能が中間にある解を自ら学び、最終の解にすばやくたどり着けるようになるのだという。

多重の層を通すことで、求める情報がより深く、より正確に繋がっていくのだという。


企業のシステムと経営

この本では、これからこうした層の一部を切り取ったり、逆に新しい層をはめ込んだり、層を増やしたりすることが企業のDXの完遂であると書かれている。

それこそがIX時代の企業経営の在り方だともいう。

どの企業も、もはやIXの中にあってCXは避けられないという。

だからこそ会社のシステムを変えるということは、企業のあり方そのものを変えることでもあるという。


日本の問題

ただ、現在日本企業にはこの国ならではの問題があるという。

それは標準化したシステムを使っていない企業が多いという。

IXで企業が、産業が、市場が、社会が、世界が繋がるこの時代。そんな時代になぜか多くの日本の企業ではシステムをカスタマイズして使っているという。

当社はここをもっと使い勝手よくしてほしいなどとリクエストを出して独自のスタイルのシステムを使っているのだと。

それが今2025年問題と呼ばれているのだそうだ。

それでは標準化が日々進む世界にあって日本だけがそのシステムに入れなくなる、本を読んでいてそのことがわたしにもわかった。

あのガラ携を思わずにいられない。



おわりに

これからこの国は、もう一度あのガラ携を経験するのだろうか。DX時代に多くの産業が取り残されてしまうのだろうか。そんなことを思った。

それでもわたしたちはもうDXから逃げられそうにない。国が企業が求めるからではなく、自分のためにわたしたちは学んでいく必要があるのだと思えた。


※最後までお読みいただきありがとうございました。


※スタエフでもお話ししています。

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