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Mt.FUJI100まで残り1週間/1年間の振り返りと目標について

今年もやってきたMt.FUJI 100(旧.UTMF)の季節。
2022年から参加して、今年で3回目の出場です。

体調を整え荷物を準備するだけの時期に入りあまりやることがなく、せっかくなのでこれまでの練習を振り返ってレースに向けた気持ちの準備にしたいと思います。特に今年に入ってからはかなりハードに練習を積み重ねてきたので、この振り返りが自分に対する自信に繋がるはず。


ちなみに過去2年のレース結果は以下の通り。
2022年 27時間15分41秒 総合144位(157.9km、D+6388m)
2023年 27時間14分05秒 総合82位(165.3km、D+7574m)

2022年は前日の雨の影響により、序盤の天子山地が丸々カットされた短縮コースでの開催。2023年は予定通りのコースで実施されたが、1年間でトレイルの力がついていたのか、短縮された2022年を1分上回るタイムでフィニッシュできた。


そして3回目の今回。29歳になった私の20代最後のチャレンジということもあって、自分の中に大きな目標を掲げて練習を積んできました。

練習の方向性・期分けについて

自分はマルチタスクが苦手。
1つのことには割とガッツリ集中できるけど、あれもこれもやらないといけない状況だとパニックになり全部中途半端になるタイプ。つまり不器用。

ということで、FUJIに向けた練習もシンプルに考えた。
トレランの強さなんてものは結局
「ロードの走力」×「トレイルの走力」でしょ、と。
そりゃロードも速くてトレイルも速い人が勝てるはず。

ということで
・2023年:ロード頑張る⇒フルマラソンのPB更新を目指す
・2024年:トレイル頑張る⇒とにかく山を走る(登る)

という方針でやってきた。

2023年末まで

月間走行距離、累積標高、大会

5月:331km、D+1877m 彩の国駅伝
6月:341km、D+1196m 忍野トレイルロング、隠岐の島ウルトラ
7月:600km、D+8504m なし
8月:433km、D+6784m なし
9月:206km、D+1521m 秋田100kmマラソン
10月:357.7km、D+2067m なし 
11月:255.3km、D+607m 葛飾ふーてんハーフ、★つくばマラソン
12月:245.3km、D+592m ★BEYOND
 ※★が勝負レース

練習内容

日本を代表するようなトレイルランナーはフルマラソン2時間半を切るくらいの方が多い。まずはロードの走力をそこまで引き上げようと、フルマラソンのPB(2時間33分07秒)更新&サブ2.5達成だけを考えていた。大学最後の年(留年していたので2回目の4年生)にPBを出してから早6年が経過していたので、さっさと塗り替えたいという焦りも。
勝負レースは学生時代から何度も出て良い記録が出ている11月のつくばマラソンと、年末のBEYOND。他は全て練習・調整レースという位置づけ。

レースがない7月8月は疲労も気にせずとにかく距離を意識して走りこんだ。朝10kmジョグ、夜10kmジョグで1日20km走るという日が多かったような。
とにかく基本はジョグ、これはマラソンランナーもトレイルランナーも関係ない。そして週1~2はトラックかフラットなロードでのポイント練。ここもシンプルに、ペーラン(4'00/km~3'40/km)か1000mのインターバル走(3'15/km~3'30/km)ばかりやってた気がする。走力向上のためには色んな練習による刺激を入れたほうがいいんだろうけど、なんか面倒でできなかった。

ちなみにトレイルには9月から12月まで1度も入らなかった。
坂道はたまにヤビツ峠を走るくらい。
ロードに集中しすぎてトレランのこととか一切考えてなかった笑

大会結果

・秋田100kmチャレンジマラソン 64km付近でDNF
・葛飾ふーてんハーフマラソン 1時間14分57秒 総合1位
・つくばマラソン 2時間31分58秒 総合23位★
・BEYOND 3時間04分31秒 
※5,6月のレースはもはや昨シーズンという感覚なのでここでは割愛

うまくいったレースとそうでないレースの差があまりに大きい(笑)

つくばマラソンではしっかり力を出し切り、6年ぶりのPB更新を実現できた。この勢いでBEYONDではサブ2.5を達成と行きたいところだったが、何と12月に入りインフルに罹患。レースまでに何とか間に合わせようと調整して無事出走できたが、やはり心肺機能が大きく衰えており後半で大失速。サブ3すら届かず撃沈した。

サブ2.5は届かなかったものの無事PB更新ということで、自分のロード走力を現状のMAX値まで高めることはできた。もっと上を目指したいけど、一旦FUJIを意識してのロード走力UPという目的は無事達成して2023年を終えた。

つくばマラソンのフィニッシュシーン
年末のBEYONDは撃沈したので
ここでPB更新しておいて本当に良かった、、、


2024年年明けから現在まで

月間走行距離、累積標高、大会

1月:608km、D+12086m
2月:427km、D+20172m
3月:493km、D+15429m ATG TRAILロング

スピードを鍛える必要がもはやない分、距離と累積標高を稼ぐことにとことん集中できた。我ながらめっちゃ練習した(つもり)。
「あーここでこれ以上無理するとケガするだろうな」というギリギリのところまで走った。
というか月間累積標高が1万mを超えるのもこれが人生初だった。

とは言え闇雲に3か月追い込んでいたわけではなく、
1月→距離を意識しつつ山も登る
2月→距離は気にせずとにかく登ることだけを意識
3月→ATGに調整しつつ距離も累積標高も意識
という月毎のテーマを何となく持って走った。

練習内容

50kmで4000UPとか、40kmで3000UPみたいなコースを1人で何度も走った。高強度の練習を1人で淡々とこなせるようになり、心も身体も大分強くなったような気がする。一番効果があったはず。

この積み重ねが今の自信に一番繋がっていると思う。

大会結果

・ATG TRAIL(ロング):5時間47分16秒 1位 

たまにグルランや飲み会などのイベントに参加させてもらってる厚木大学主催で開催されたこの大会。運営もボラも知り合いばかりのお祭りだった。
周囲の色んな方々が運営に携わっている中で自分が走らせてもらう以上、中途半端な走りはしたくないし、FUJIの前哨戦として、これまで積み重ねてきた練習によってどれだけ走れるようになっているかを試す良い機会だった。

出場者はエントリーリストを見て事前に分かっていた。
そこで目に留まる岩垂晋選手の名前。昨年のFUJIで総合11位に入り、鏑木毅さん主催のチーム100マイルでも指導者的立場を務められている非常に強い選手。岩垂さんにどこまでついていけるかというのを試すのがこのATG TRAILだった。


過去にも同じように、自分が強い選手に対してどれだけ走れるのかを試したことがあった。それが昨年5月の彩の国駅伝。
この1走を任せてもらえた私は、同じ区間で出場する長尾暁人選手(昨年のFUJIで総合14位)に対してどこまでついていけるのかというのをやってみた。結果はボロボロ。そもそも最初のロードからちょっとペースが速い。頑張って食らいつくもトレイルに入ってからジリジリと離され、10km通過くらいで既に疲労困憊となり明らかなオーバーペースで潰れてしまった。最終的に長尾さんとは1時間以上も開いてのフィニッシュとなり、トップ選手との力の差を目の当たりにすることになった。


ATGのレース内容を書き始めると止まらないので割愛するけど、結果的には中盤から1位に出て岩垂さんとの差をつけ、そのまま逃げ切って1位でフィニッシュすることができた。
これが距離3倍以上の100マイルになったときに同じように走れるかどうかは全く別の話だけれども、年明けから積み重ねてきた練習が確実に自分の実力に繋がっていると確かめることができた。素直に嬉しかった。

みんなに迎えられての最高のフィニッシュ


まとめ/FUJIの目標

冒頭で書いた通り、今年のFUJIに対しては自分の中で大きな目標を掲げてこれまで練習してきました。

その目標というのが
ニューヒーロー賞の獲得 です。
※受賞対象:20代で顕著な成績を残した男女1名

「顕著な成績」というのが何とも曖昧ですが、過去の受賞者の一例を挙げると、
山本諒馬選手(2022):22時間03分(18位)
西方勇人選手(2019):24時間53分(21位)
中谷亮太選手(2018):25時間58秒(26位)
という感じで、今では日本を代表するトレイルランナーとして国内外で活躍されている方ばかり。
年々受賞ラインは上がっているようなので、
タイム的には「23時間切り」を目標に走ります。

上記のようなレベルの選手がやっと受賞できるニューヒーロー賞を自分なんかが果たして獲れるのかと、今でも思います。全く箸にも棒にも掛からないような結果で終わるんじゃないかと、自分では練習してきたつもりでもトップ選手はその比じゃないくらい練習していて、ただの夢物語に終わっちゃうんじゃないかと、ずっと不安です。妻や周囲の人にはこの目標をチラホラ伝えているけど、それも結構怖い。
このnoteもめっちゃ迷いながら書いてる。笑

けれども今の自分は29歳。ニューヒーロー賞を狙えるのは人生で一度きり。
トレランレースでの入賞や優勝はこの先も努力し続ければ何度でもチャンスがあるけれど、この賞ばかりは二度とやってこない。

だからこそ実現可能性とかは一旦ガン無視して目標にしました。
難しいかもしれないけれども目標として納得感はあるし、めちゃくちゃワクワクする。周囲にもこの目標を発信して逃げ場も言い訳もないようにし、ただの”理想”じゃなくて現実的に目指す”目標”なのだと自分にも言い聞かせてます。

自分がランニングを始めたのは中学2年生ごろなので、そこから数えて早15年ほどが経過。
ランニング人生15年目、そして20代最後という節目に大きな成果を残せるよう、ちょうど1週間後の「4月26日(金)0:00」から、全力で走ってきます。

さあ、いよいよ1週間後


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