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『ROCKIN'ON JAPAN』7月号BE:FIRSTのインタビューを読んで思ったこと

タイトルそのままです。思いついたことを書き連ねただけなのでまとまりない。暇な人は読んでくれ。

BE:FIRSTの7人はあのオーディションで本当の自己肯定を得たんだと思う。自己肯定感を上げる為にポジティブな面のみに注目すれば良いみたいな勘違いが起こりがちだけど、ポジティブもネガティブも全てひっくるめて丸ごと認めるのが自己肯定だ。
彼らは合宿の中でポジティブな面を具体的に言われたり、積極的に他者のポジティブな面を挙げる経験を沢山重ねることで、知らなかった自分の良さに気付いたり他者をリスペクトすることを学んだ。また、ネガティブな面があった場合でも、具体的な解決策を提案されることで、例えネガティブな面があってもそれは成長する為の良いきっかけに繋がるので、ネガティブ面に対して悲観的な気持ちになってずっと引きずるみたいなことは減っていった。
ネガティブな面は悲観的な気持ちに支配されると単純に「消し去りたい、見たくないもの」として捉えてしまうけど、きちんと解決策や対策を練ることで真っ直ぐ向き合うことが出来ると思う。
で、ここで日本の教育の問題点が浮き彫りになるんだけど、少なくとも今の大人達が子どもの頃受けた教育は個人個人にフィットした解決策提案は少なかったor無かったよね。型があってそれにはまる様に教育していって、はまれなければ世間からドロップアウトしちゃうという…あれ?どっかで聞いたなこれ。日本の教育も徐々に変わりつつあるけど、まだまだ古い考えも根強く、型にはまることに慣れた人達の方が多いんだな。日本人、自己肯定するの苦手な人が多く、他者を貶めることで自分を上げてく方が得意な人が多い。他人の悪いところはよく目につくけど、褒めるのは下手くそ。何でかっていうと型にはめるには余計なはみ出る部分は除外し、矯正して型に押し込めないといけないからね。型からはみ出した部分は「悪い部分」になるので「悪い」に該当するところに目がいく経験ばかり積んでいく。正直、「はみ出した部分=悪い」と捉えること自体おかしいんだけどね。実ははみ出た部分にその人の個性がある。その個性はそのまま輝いてる場合もあるけど、磨いてやらないと輝かない場合もある。どちらかというとそっちの方が多いかな。旧来の教育方法に則れば邪魔で価値の無い石ころ。でもザストではこの石ころを拾い上げて、元の材質を生かす感じで丁寧に磨き上げた。そりゃ個性輝きまくる訳だ。で、世の中のみなさんにもおそらく大なり小なりはみ出した個性はあるはずで、これまでの人生の中で、磨かず除外したり矯正してしまったかもしれない。今回ビーファにインタビューした小栁さんがザストを観て癒されたのも、今までだったら除外されたり矯正されたりする個性を大事に育てていく過程を見ることで、過去の自分が救われたし、何なら今からそれを拾い上げて磨いてみようかなという気持ちにさせてくれたからだと思うんだよね。

型にはまることに慣れた人達が多ければ、世の中のありとあらゆることがテンプレ化していく。当然エンタメも。その方が考えなくて良いから楽だもんね。観る側も型にはめる方が楽だから表面的にしか物事を捉えない。そういうものばかり観て深く考えることをしなくなると、ちょっとでも難解なものは避けて表面的なものを欲する。そういう人が増え提供されるエンタメもますます表面的なものになっていくという悪循環。
そんな中でも自分が良いと思う本当にやりたいことを突き詰めている人達はいて、その内の一人がSKY-HIで、彼のオーディションから誕生したBE:FIRSTは希望だと思う。特に、決まった型でガチガチに固められている傾向が強い日本のボーイバンドという分野で変革が起きたら、オセロの黒と白が一気にひっくり返るくらい変わる気がする。
BE:FIRSTは、予測できない良い意味で裏切ってくるボーイバンドなので、その都度「何だこれ?!」ってひとつひとつ深く味わいたいと思う。今までそんな風に音楽を捉えこなかった人も、BE:FIRSTの音楽を通して沢山色々な感じ方を経験することで、新しい物事の捉え方を獲得できるんじゃないかなぁと思う。というかそうであってくれ。

ザスト及びBE:FIRSTの皆を観てて思うのは、この人達は役割に対して上下や優劣をつけてないということ。楽曲の中で最も目立つ役割だからといって「偉い、優れている」という訳ではなく、全体をまとめて下支えする役割もとても重要で、そのことはオーディションでもずっと言われてた。歌割りがすんなり決まるのも、お互いがお互いをよく知りつつ、どの役割に対しても上下や優劣をつけずリスペクトがあるからだろう。
ビバラのMCで『ステージの上も下も、大小も関係ないです』ってSOTA君言ってたけどまさにその通りで、アーティスト、アイドル側もそのファン側も対等であることが理想的だと思う。舞台に立つ側を変に神格化する必要もなく、聴く側は何も生まないからと卑下する必要もなく、対等に交流することで互いを高め合い励まし合いながら生きていけるんじゃないかな。そのために親友という意味を持つBESTYというファンネーム付けたのではないか。対等というのは馴れ馴れしくするんじゃなくて、お互いに敬意を持って接すること。
BE:FIRSTがこれだけ頑張ってスキルを磨いているので、ファンにできる努力のひとつとして、色々な文化に触れて感性を育てるのは大事だと思う。知識や経験があればある程深掘りして感じ取ることができるので。せっかくBE:FIRSTが凄いエンタメ届けてくれても、感性が貧相だと勿体無い。キャッチできず取りこぼしも多いかもね。
SPARKで彼らの選曲聴いたり、ボテロ展観に行ったり、色々なラジオ番組聴いたり等きっかけは多々あるので、今までそういう経験が少ない人はどんどん文化と触れ合うといいよ!ただしそれらに敬意を持って!「敬意を持つ」が表面的にならない様に!
そうやって育てた感性を持って彼らの音楽を受け取ることができたら、もう最高なんですよ。「推しが尊い〜!」だけ言いたい時もあるし、それを否定している訳ではない。そういう時があっても良いっていうか、それしか出てこない時もある。
ただやはり、ものすごーーーく試行錯誤してできた音楽を、こちらも同じくらいの熱量で深掘りして味わう、そういう人達がもっともっと沢山増えたら日本のエンタメは豊かになるんじゃないかと思う。それがBE:FIRSTの夢を後押しする力になると思う。

そして今までボーイバンド食わず嫌いの人達こそBE:FIRST聴いた方が良いよと強くおすすめしたい。ちなみに私はどちらかかというとボーイバンドやKPOPに偏見を持っていた方。ここ数年よく聴いてるジャンルはすっごいざっくり言うと三浦大知、洋楽、クラシックです。(三浦大知は三浦大知というジャンル)小学生の頃からラジオ好きで色々聴きつつ、スケオタでもあったのでスケーターが使ってる原曲をジャンルレスで聴く機会は多かった。(今のスケーター最推しは宇野昌磨なのでEDM、クラシック、ジャズが同時に来たシーズンは本当に面白かったし、来季の選曲も最高です。)ザスト観たりBE:FIRSTを聴き始めるまではどうしてもボーイバンド、KPOPは未履修だったし、ラップミュージックも積極的に聴きにいく感じではなかった。BE:FIRSTを聴くようになってからSpotifyで自然とボーイバンドやKPOPも選曲される様になって、ふと流れてきた中にこれ良いなという曲が見つかる。ラップも以前と聴こえ方が変わってきた。KPOP聴くようになったのは完全にリュウちゃんのプレゼンのおかげです。リュウちゃんありがとね!視野が広がると今まで好きだったものの解像度も更に上がる気がする。良いことづくめだよ。そしてBE:FIRSTがBE:FIRSTっていうジャンルを築いていく過程にリアルタイムで立ち会えることを嬉しく思うよ。これからも楽しみ!

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