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彼と結婚した、私

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#エッセイ

自然に明けていた、2021年。

空が青い、私は部屋にひとり 2021年になってまだ半日 結婚して初めての元旦は、穏やかな空間を満喫していた 大晦日 夕飯は日本人らしく、蕎麦にした 実家の鶏ガラスープを思い出して チャーシューとネギを使ってみた 蕎麦以外はいつもと同じ 私たちらしい年越しだった サラダ、納豆、汁物、キムチ、ヨーグルト、キウイ 献立リストをExcelで作ったら簡単とよく話す 上下、左右、全てコピーで完成してしまう そんな献立一覧にひっそりと 暖かい懐かしい年越し蕎麦が

今いる場所に、見える世界に陽が差した

今朝は早く目が覚めた 洗面所に行くと 窓から朝日が差し込んでいた 今日こそはシーツを洗おうと思った 彼の家に引っ越す前 独身の頃使っていたシングル用のシーツ 晴れる週末を待っていた 待っていたら苗字が変わった 彼と家族になって1か月が経とうとしていた 休日の朝食に お決まりの卵焼きを2人で食べる その瞬間が何よりも幸せだ 「大変、雨降ってきたよ」 出かける用意をしていると 彼が突然ベランダへ走り出した 子供みたいに楽しそうにして 干してあったシーツを手に取っ

置き去りにされた、私のエネルギー

「洋服を沢山買う人って、  エネルギーが余ってるからなんだって。」 幼なじみと洋服を見ていた こうやって女同士で買い物をするなんて 一体、いつぶりだろう 結婚して以来、彼以外との外出が ほとんど無くなっていた事に気づいた コロナが原因か、それとも 日本人離れした顔立ちとスタイル 店員さんと話してる姿は、立場が逆に見えた 彼女は自信とオーラに満ち溢れている 「私、エネルギー有り余ってるのかな。」 ボソボソと言った私の言葉を 笑って吹き飛ばしてくれる 彼女が好きだ

あなたに映る私、どんな私ですか。

「ちょっと、アキちゃんに似てない?」 「私がアキちゃんに?そうなの?」 「2人の中で、選ぶなら絶対アキちゃん。100人に聞いたら、100人がそう答えるよ。なんか、本当に似てるよね。」 録画していた特番が流れていた。 お座敷列車の中で 『潮騒のメモリー』を歌う アキちゃんとユイちゃん。 何か新しい発見をした小学生のように 嬉しそうな、ワクワクした表情をして 彼は、そう私に伝えた。 学生の頃、母に勧められ観た 朝の連続小説だった。 全話を見るには、長い期間が必要なため

ラーメンとパンケーキ

週末のお昼、さあ何を食べようと 話してる時の、彼と私、それぞれの頭の中。 彼「(ラーメン...)」 私「(パンケーキ...)」 インスタントラーメン。 『マ◯ちゃん正麺』 365日中、土日含めたおそらく325日以上、 規則正しいリズムで生活をしている彼が、 好んで食べていた昼食。ラーメン。 今日、初めて 「お昼はラーメンがいいな」 と私は言った。 麺を茹でている間に、 野菜とお肉を別のフライパンで炒める。 火が通った頃、 スープの素、茹で汁、麺の入った器に、 炒