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奈良教大附属小学校の未履修問題に思う

ネット界隈で話題となっているこの問題ですが、教育関係者(主に教員)からはう〜んとか。えっ?っていう反応が多い感じです。この問題についてちょっと書いておこうと思います。

ネット上に上がっているこの報道についてですが、これってすごく違和感があると思いませんか?

NHK News Webより引用

ここで問題となっている根本の部分は「学習指導要領」に沿った授業をやっていなかったという事です。授業を行う際の教師必携文書ですが、小学校の先生はほぼ全員が読んでいる(理解して授業をやっている)、中学の先生もかなりの先生がきちんと読んでいる(まあまあそれに準じて授業をやっている)、高校の先生はおそらく2割くらいの先生しか読んでいない(授業は指導要領に沿ってじゃねえんだよ。大学入に向けてやってんじゃ〜)という感じでしょうか。高校の教師なんて読んでいない先生が圧倒的に多いはずです。指導要領読んで授業やっても、それで大学は受からないってことですね。

特に私学では学校独自教科の設定などもあり、カリキュラムが曖昧になっている部分もあるように思います。とはいえ、学習指導要領に定められた教科科目はきちんとやっていないと「未履修」として大問題になるのは当然なのです。勤務校でも以前この問題でひっかかり、夏休み明けから放課後授業などで対応した苦い経験があります。

モヤモヤした違和感ていうのはどこから来るのでしょう。例えば、総合的な探究の時間はきっちりとやっているのでしょうか?やっていない学校、あるいは中身が全然総合的な探究になっていない学校多くありませんか?英語はどうでしょう?本当に学習指導要領に準じた授業が行われているのでしょうか?やっていないですよね。受験に向けての過去問演習ばかりなんて授業ないですか?一杯ありますよね。ざらですよね。現場ではそんな運用がされている実態があります。とんでもない逸脱行為は御法度なんでしょうが、教師や学校の裁量で許される範囲ってあるのではないでしょうか?

今回の奈良教育大附属の未履修問題の内容を別のSNSで見ましたが、そんなに大きな問題として採り上げられるべき内容なのでしょうか?管理職がそろって頭を下げなければいけない事案なのでしょうか?
そこまで保護者も教育内容に関心があるなら、そしてマスコミも関心があるなら、もっと学校の中に入って実態をよく見た方が良いと思います。生徒や教師がどんな授業をやって、生徒が生き生きと活動しているかという姿を見た方が良いです。そこで行われている授業は子ども達にとって楽しく意味のあるものになっていますか?それができていれば、大枠では問題ないのではないでしょうか?

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