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ベトナム 新型コロナ最新情報(速報版)02/17 18:00現在

今日は旧正月休み明けの初出勤日となりました。
COVID-19の再発生により、旧正月中の弊社製品の店頭売り上げは軒並み計画未達になり、頭が痛いです。。。

また、留意すべき点は、社員の感染地域への渡航履歴の把握です。

実際、ハイズン省カムザン(感染地域)のブラザー工業(Brother Industries (Vietnam) Co., Ltd.)さんの2名の労働者が、Lai Chau市に帰省した際にハノイで働いていると虚偽の申告をしたため、1人当たり1500万ドン(約7万円)の罰金および強制的な集中隔離の処分を受けました。これは感染者の追跡で発覚したもので、重大な違反です。ブラザーさんにはお気の毒ですが、こうした労働者の管理も会社の責任になってしまいますので、頭の痛い問題ですね。

感染地域に帰省していた人は、自治体に医療申告が必要です。会社においても、社員の滞在歴を把握しておく必要があります。(保健当局はBluezoneアプリのインストールを推奨しています)

また、引き続き41の省・直轄市の学校が何らかの形で休校などのスケジュール変更となっており、子どもをもつ社員は子どもの預け先などで混乱が想定されます。

※下記、各省・直轄市ごとの学校のスケジュール。ほとんど28日まで休みに(Tuoi Tre新聞より転載)

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適切な感染対策を行い、5Kを順守させる。特に北部の感染地域は英国で報告された変異株です。非常にリスクの高いウイルスですので、在宅勤務の実施、オフライン会議の禁止などの措置も必要でしょう。

政府は帰省した人々による感染の拡大を警戒していますので、引き続き、慎重な対策が必要と思います。


*全体*
◎保健省発表、2/16 18:00現在の過去12時間の新規感染者は40名

・ハイズン省x38名
・ハノイ市x1名
・クアンニン省x1名

※ハイズン省は基本的に全員がF1で隔離下での感染発覚なので、市中感染のリスクは低いものの、家庭内でクラスターが起きてます。

◎保健省発表、2/17 6:00現在の過去12時間の新規感染者はゼロ

◎保健省発表、2/17 18:00現在の過去12時間の新規感染者は18名
・すべてハイズン省、一部のF1で隔離下にあった人が隔離解除後に陽性が判明した
 ーカムザン県x7名
 ータンビン県x2名
 ーチーリン市x9名

・1/28の再流行からの累計は、737名
・145,000名以上が感染流行地域に渡航歴
 うち500名以上が病院で隔離、15,000名以上が集中隔離施設、残りは自宅または宿泊施設で自主隔離を行っている

※保健省によれば、ハイズン省を除き、他の地域での感染は封じ込めはうまくいっているとのこと。良かったです。ハイズン省に関しても検査能力が当初より倍増しており、封じ込めに自信を見せています。


◎2月末、ワクチンの初回分がベトナムに到着
・ベトナム政府購入分と支援分が含まれる
・480~820万回
・2月には、Nanogen Company製の国内ワクチン(Nanocovax)の2回目の治験(約560名のボランティア)が開始される

※ベトナムのワクチンの予約や接種の情報は、過去の拙稿に記載してますので、ご参照ください。

◎テト(旧正月)期間中の飛行機と列車の旅客は前年比66%以上減少

・2/16午後、国家交通安全委員会が政府に報告書を提出した
・飛行機:9,500便(43.4%減)、旅客815,600名(66.6%減)
・飛行機による貨物輸送は3.3%増加(14,000トン)
・鉄道:旅客38,122名(33.56%)、貨物 6,035トン(65.56%)

※商売にも打撃を受けていると思いますので、2月のGDP速報が注目です。


*ハノイ市*
◎2/17朝、ハノイ市Bắc Từ Liêm(北トゥリエム)区公安警察は、韓国人が死亡したマンションを封鎖。COVID-19関連死の疑いによる。午後の検査結果では陰性であった。

・Goldmark City R2ビルを封鎖(136 Hồ Tùng Mậu通り)


◎ラッフルズメディカルクリニックが診療停止処分
・クリニックはエピデミック予防のための安全性の確保義務に違反
・死亡した日本人(患者No.2229)が2/4、2/8に来院していたが、感染を発見できなかった
・保健省の監査と承認が行われるまで停止される

※詳細は分かりませんが、厳しい処分を見ると、恐らく亡くなった日本人の方は発熱等の自覚症状があり同クリニックを2度受診したにも関わらず、感染を確認する必要な検査をしなかった、あるいは保健当局に適切な通知を行わなかったものと想像されます。


*ホーチミン市*
空港に端を発したクラスターは当局な迅速な封鎖と徹底的な検査で沈静化しました。ルワンダの変異種であったことも英国の変異種のハノイより抑制ができた原因かもしれません。引き続き、映画館などは停止を余儀なくされてますので、書き入れ時にこれは本当に気の毒です。私の専門のエンタテインメント産業もオフライン系は悲惨、オンライン、引きこもり需要は絶好調と対照的です。

◎市内の封鎖個所は12か所に減少

◎ホーチミン市保健局による電子医療申告のデータ(2/8~現在)によると、ホーチミン市内の129の医療機関を訪れた患者 393,560人のうち、3%に当たる12,983人が高リスクと分析。

・2/8から各病院が共通のCOVID-19の電子申告システムを導入、これにより効率的な追跡が可能になった

・保健当局は引き続き、こうしたデータを疫学的な分析に活用する

◎2/17からホーチミン市疾病対策管理センター(HCDC)は、バスターミナル、埠頭でのランダムサンプリングを拡大。

◎ホーチミン市立大学学生寮管理センターは、学生に対して2/28まで寮に戻らないよう緊急通知
・帰省による感染リスクの拡大を防止する
・大学はオンライン授業に切り替えている
・管理する寮生は、35,700名にのぼり、約200名がすでに寮に戻っており、161名が旧正月も帰省せず寮に残っている

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※2/16午後、西部地域からホーチミン市へのUターンラッシュ。感染リスクを避けるため長距離バスを敬遠し、バイクで帰省する人も多かった(Tuoi Tre新聞、写真:NHAT THINH)

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※ホーチミン市疾病対策管理センター(HCDC)発行、2/16 18:00現在のホーチミン市内の封鎖エリア一覧

*ハイズン省*
◎ハイズン省、集中隔離エリアを再編

・2/16から首相指示16号(社会隔離措置)により、省全体の検疫エリアをハイズン省境154か所に再編した。

◎ハイズン省産業貿易局は、近隣省・直轄市に対して、ハイズン省からの商品の流通の支援を要請

※下記に記載したハイフォン市の規制をはじめ、近隣省に農産物、工業生産品の流通麻痺を回避するよう要請する悲痛な声です。


*ハイフォン市*
◎隣接するハイズン省からの人、モノの受け入れを停止

・2/16、ハイフォン市人民委員会が通知
・2/16~3/3(ハイズン省の社会隔離規制の実施期間)
・同時にハイフォン市民に対して、ハイズン省へ行かないように要請

※これかなり厳しい措置です。ハイズン省は大規模な輸出工場が多く、ハイフォン港を通じて世界に輸出していますので、かなりの打撃になると思われます。一部報道では輸出用の商品は除外されている情報もありますが、相変わらずハイフォンの規制は度が過ぎていますね。

◎2/16 20:00から追って通知があるまで、市内のレストラン、カフェ、軽食、映画館の営業を停止。スーパーは、飲料、娯楽サービスの提供をせず、必需品のみを販売する


*バクニン省*
◎バクニン省は、2/17から幹部、公務員の省外への出張を禁止した

・同時にバクニン省は、不必要な会議を制限した

・ハイズン省からバクニン省に商品を輸送する車両は、商品、医療申告に関する書類を携行している場合、1名のみがバクニン省に入ることができる

・ハイズン省からの労働者に関して、PRC検査で2回陰性の場合に受け入れが可能


*その他*
◎2/16、ビンズン省は、不法入国外国人13名を摘発。強制隔離した。

・これまでビンズン省は38件の不法入国事件を摘発。中国から25件、カンボジアから13件

※未だに中国からの不法入国者が北部から侵入して、レンタカー(違法を承知で手引きするベトナム人の運転)で南下してビンズン省などの工場に職を求める人がいるようです。一部業種ではフル生産が続いており、中国人の熟練労働者やエンジニアに対して、手段を問わず国境を越えて工場にたどり着ければ雇用するという条件を出している中国系の企業があるようです。困ったもんです。

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※ホーチミン市疾病対策管理センター(HCDC)発行、感染地域一覧。上記渡航歴のある人は医療申告が必要

以上

冒頭写真:参考画像:マスクをして授業に臨む小学生(Tuoi Tre新聞、撮影:NHƯ HÙNG)

https://tuoitre.vn/cu-the-9-dia-diem-o-tp-hcm-vua-duoc-go-phong-toa-20210216194853059.htm

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