見出し画像

いちばん詳しいホーチミン市、新型コロナ情報(7/9 18:00)

今朝、日本から3回目の援助ワクチン、アストラゼネカ58万回分が到着しました。ありがとうございました。
これで累計200万回分になります。

ベトナムは日本とは違い、労働者への接種が優先的に摂取されています。


ところで、本日午前0時から、ホーチミン市は首相指示第16号が適用されたわけですが、昨日は師走のような慌ただしさでした。

そして、今日は一転して
・町から人が消えました。
・スーパーの棚には商品が詰まれ、十分な在庫があります
・並ぶ人はいません

一方、
・ホーチミン市に流入する物資(コンテナトラック)が渋滞しています


今回施行されている第16号の詳細がだいぶ分かってきました。
前回と違う点が多々あるので、下記、整理して記載しました。


1.今回は飲食店からの持ち帰りが禁止され、フードデリバリーができなくなりました。

ドライバーが行列するのを回避するためだそうです。

しかしかなり厳しい措置に驚く声が多く、早速、フードデリバリーの規制が一部緩和されました。

これは、自分で調理できない人、コンビニやスーパーに買い物に行けない人に対する措置です。

・7/9、ホーチミン市人民委員会は以下の緊急レターを発行
・衛生管理と安全確保を担保できる流通企業に対して、加工食品を持ち帰りできるアプリ(サービス)を利用することができる。
・「代わりに買いに行く」ボランティアを組織する
・独居老人、病人、貧しい人に対して、無料で提供できるようにする

とのこと。

実際、デリバリーアプリの「NOW」を見ると、確かにコンビニとスーパーのデリバリーは依頼できる状態になっています。

ベトナム政府は、日本のように十把ひとからげの規制はしない方針を維持していますので、今後も安全対策が確認されたサービスや業種は規制が緩和されると思われます。

政府はしきりにコロナとの闘いを「戦争」と定義して、市民は「兵士」、家庭やコミュニティは「砦」だとプロパガンダしています。

かなり厳しい措置を取っていますので、昨年の16号の時と同じと思わず、自宅で待機したほうが良いです。


2.街中では至る所に検問が設置されています。
・都度、外出の理由とID、住所を問われます。
・出勤の際は、所属企業発行の書類(理由書)が必要です
・ない場合は、「買い物に行く途中」の場合、徒歩でないと認められないようです。
・違反とされた場合、罰金100万ドンです。すでに今日は多くの人が摘発されています。

空港や幹線道路12か所に検疫所が設けられているほか、Tu Duc市の場合、市内に100以上の検問所が設置されたとのことです。他の区と合わせると1,000箇所以上との報道もあります。

一方、ホーチミン市人民委員会の副委員長は今日の午後の会議で、企業が発行する「パスポート(理由書)」は必要のない時にも使われる可能性が高く、実施する意味がないと述べていますので、今後、ルールが変わる可能性あります。


3.大手流通の食品デリバリー対応について

・ホーチミン市は、卸売市場や伝統的な市場が閉鎖されていることに伴う供給不足を解消するため、主要小売チェーン(サイゴンコープ、SATRA、MM、Bach Hoa Xanh、Vinmart、Familymart、AEON、VISSAN)に、商品供給量を12~15万トン/月に増やすよう要請

また、各社デリバリー対応を広報しています。

①Bach Hoa Xanh
Zaloか電話を通じて自宅近くの店舗に注文が可能。
予約制で受け取りに行くか、配達を依頼することができる
在庫は通常の2倍を確保している

②VISSAN
専用webサイトから注文(vissanmart.com)
専用ホットライン(190011960)
配達も対応

③Co.opmart
電話、メール、Zalo、Viberにて注文可能
200,000VND以上の注文に対して、6km以内は無料配達

来店の場合は、事前に購入と決済を済ませてピックアップ
アプリでの購入にも対応

④Vinmart
最寄りの店舗に電話で注文、配送


4.物流
本日具体的な申請方法がホーチミン市運輸局から発表されています。メールやZALOでの申請になります。

・車両に識別QRコードの貼り付け義務
・ドライバーの陰性証明書の携帯

市内でも配送ドライバーにQRコードの医療申告、さらに陰性証明書の提示を求めたり、固定したドライバーしか認めない倉庫や店舗など出てます。

弊社はドライバーの手配がつかず一部のお客様向けの配送は中止しましたが、他社でも同様の例が相次いでいる模様で、今後、より効率的な方法が実施される可能性が高いです。


5.違反者に対する行政処分
・マスクの不着用:300万ドン
・不要不急の外出:100万ドン
 ※会社が発行する書類など合理的に説明する必要
・休業違反:1,000〜2,000万ドン


6.飛行機

運輸省によると、
・ホーチミン-ハノイ間:合計1,700席/日に制限
 Vietnam Airline:700席
 VietjetとBambooAir:各400席
 Pacific Air:200席

・便数変更なし:
 ダナン、カムラン、バンメトート、フーカット便

・ホーチミン市発着の国際線は旅客輸送を停止(貨物は継続)

・ホーチミンの空港職員、発着便のクルーはワクチン接種または72時間以内に取得した陰性証明が必要。クルーは極力空港にとどまって乗務するなど。

弊社の社員も2名をハノイ出張させているので、気が気じゃないです。一応、明日の帰りの航空券は確保できましたが、ダナンでコロナが蔓延した時はすべての飛行機が止まったので、心配です。


7.保健関連
・保健省、ホーチミン市の支援のため、全土から医師、看護師、医学生10,000人を動員

・感染者数はこちら
https://vnexpress.net/covid-19/covid-19-viet-nam

ホーチミン市の感染者数は、明日にも第四波累計1万人を超えます。

・ホーチミン市保健局、
-隔離施設50,000名分を確保
-20,000名の感染者に備える
-1,000名の重症者病床の確保

・検査は
-24の専門チームを組織
-サンプリング容量:130万件/日
-検査容量:40万件/日
-市は100万件/日の検査容量を目指して増強中
-合計500万件を目標に検査を実施中
-結果の通知を24時間以内から12時間以内に短縮

実際は感染リスクの高い地域の人が3回検査されていますので、住民の2割程度が検査される感じですかね。


8.ワクチン
・政府はホーチミン市にワクチン接種を優先するよう指示
・7/9朝、日本の援助アストラゼネカ製ワクチン約58万回到着。3回目の累計200万回分

・7/9朝、VNVC(ベトナムワクチン合資会社)が購入したアストラゼネカ製ワクチン、COVAXを通じて到着
 3回目、累計985,600回分(計3,000万回分を契約済み)

・保健省、中国製シノファーム500万回分の輸入を承認
 Saigon Pharmaceutical社が輸入する
 (シノファーム製は6/20、中国の援助で50万回分が到着済み)


・ワクチン接種
-明日からホーチミン市に約30台の移動ワクチン接種車両を配備
-優先地域:感染が多い地域、工業団地、輸出加工区
-優先接種:医療関係者、反流行活動の参加者のほか、ベトナムで働く外国人専門家や優先地域で働く労働者も含む。
 なお、国籍でワクチン接種の優先順位や対応に差が出ることはありません。

写真はTuoi Tre新聞より

リンクは日本からのワクチン到着の記事
https://tuoitre.vn/sang-9-7-600-000-lieu-vac-xin-astrazeneca-nhat-vien-tro-ha-canh-tai-tan-son-nhat-20210709084553753.htm

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?