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ベトナム 新型コロナ最新情報(速報)02/18 19:00現在

今朝も新規感染者はゼロで、ハイズン省以外は封じ込めが成功しつつあるのが分かりますね。
保健当局は新しい対コロナ戦略として、ランダムサンプリングを拡大しています。特にホーチミン市で開始された「攻め」の封じ込め戦略で、市中のリスクの高い場所(バスターミナル、駅、港、病院、市場、工場など)でランダムにサンプルを収集し検査を行うことで、市中での予期せぬ感染を積極的に見つけていこうというものです。ホーチミン市ではすでに9,000を超えるサンプルがテストされています。

※ホーチミン市のバスターミナルでの到着した乗客の医療申告とランダムサンプリング(Tuoi Tre新聞)


◎2/18 6:00、保健省発表の過去12時間の新規感染者はゼロ
・ただし、治療中の690名近い患者のうち、9名の症状が悪化
 2名が重症で、ECMO(体外式膜型人工肺)を使用

・基本的に大半の患者は良好な治療経過

※英国で報告された変異株は、ハイズン省やハノイ市など北部での感染が広がりましたが、症状が悪化している9名のうち、3名が若い(29歳、38歳、45歳)です。基礎疾患がなくても重症化するのが今回の変異株の怖さの一つです。ほとんどの患者は回復しているとはいえ、こうした悪化する例もあるので、くれぐれもご注意ください。


◎2/18 18:00、保健省発表の過去12時間の新規感染者は18名
・すべてハイズン省
・1/28以降の再流行で、感染者が発生した13の省・直轄市のうち、ハイズンのみが引き続き、感染者が増加
・18名のうち、
 ー15名は隔離されていたF1(感染者との一次接触者)
 ー1名は隔離地域内
 ー1名は発熱等の症状で検出
 ー1名は医療センターでのスクリーニング検査で検出

※ランダムスクリーニングでの感染者の発覚が1名出てます。これは、引き続き、当局の管理下にない市中での感染が起きていることを意味しています。ハイズン省は、現在社会隔離中(外出自粛)ですが、他の省の対策と感染者の減少に比べて明らかにおかしいですね。


◎保健省トゥエン副大臣は、エピデミック対策は順調に推移していると述べた
・13の省・直轄市で再発生したが、ハイズン省を除くハノイ市、ホーチミン市、クアンニン省など12の省・直轄市の感染状況は問題ない。

・ハイズン省は依然として隔離地域内での感染や市中での感染が起きているが、検査能力が2倍に増強されるなど、封じ込めは順調に進んでいる

※保健省は明るい見通しを示していますが、ハイズン省の保険局長が解任されたとの怪情報もながれるなど、他の省に比べて一向に感染が収まらない状況に対して、ハイズン省の当局者に対する批判が起きている模様です。政府批判は絶対に記事になりませんが、隔離施設内での相互感染が起きるなど、ずさんな対応を取り上げた記事も散見され、行間から不満がにじみ出ています。


◎アストラゼネカ製ワクチン、初回分が2/23にベトナム到着
・輸入第一弾として204,000回分のワクチンを輸入
・政府はアストラゼネカ製ワクチンを3,000万回分を発注済み

・これとは別に、COVAX(ワクチンの公平性を確保する国際的な連合)により、ベトナムはアストラゼネカ製ワクチン480万回~820万回分の支援が決定している

※ベトナムが輸入するアストラゼネカ製ワクチン(Tuoi Tre新聞、写真:AFP)

◎ベトナム航空局は、運輸省に対して、乗客と貨物に接する航空スタッフに対して、ワクチンを優先的に投与するよう要望
・チェックインカウンター、貨物、客室乗務員、パイロット、航空交通管制官に対して


◎地場LCCバンブーエアウェイズ、ハイズン省を支援するプロジェクト「ハイズンのリレー」を実施

・2/18~3/15まで、ハイズン省のCOVID-19の封じ込めをサポートする
・他地域からハイズン省のCOVID-19の封じ込めに参加の医師、看護師の往復航空券を無料に
・ハイズン省へのCOVID-19対策医療機器、備品の貨物輸送を無料に


◎ベトナム全土の学校の休校状況まとめ
・14省・直轄市=2/17から新学期が開始済み
・1省=2/19まで休暇
・17省=2/21まで休暇
・6省=2/22まで休暇
・10省・直轄市=2/28まで休暇(ホーチミン市、ハノイ市など)
・15省・直轄市=追って通知があるまで休校

https://tuoitre.vn/49-tinh-thanh-lui-thoi-gian-di-hoc-lai-sau-tet-14-noi-da-cho-hoc-binh-thuong-20210216133933357.htm

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*ハノイ市*
◎ハノイ市、ハイズン省滞在歴のあるすべての人の検査実施へ

・2/17午後、ハノイ市COVID-19対策運営委員会の会議で決定
・2/2 0:00~2/16 0:00(ハノイに戻って14日以内)が対象
・対象者は検査を行い、自宅にて自主隔離を行う
・同時に工業団地などハイリスクエリアでランダムサンプリングを行う


◎ハノイ市共産党書記、ハイズン省を支援を指示
・改めて政府方針である「市場への川の流れを止めない(経済を回す)」と「エピデミックを防止する」の2重の目標達成を指示

・ハノイ市共産党委員会は、保健局、産業貿易局によるハイズン省支援のための人民員会の人事に同意。ハイズン省の農産物の消費を最大化するよう支援する。


*ホーチミン市*
◎テト(旧正月)期間中の市内の3~5つ星ホテルの稼働率は10%未満

・2/17、ホーチミン市観光局の報告
・COVID-19の再流行に伴い、社員旅行、家族旅行が激減。
 新年のカウントダウン花火やイベント等の中止や縮小
・忘年会、結婚式のキャンセルも相次いだ
・ホテルは収益改善に向け、飲食(F&B)の利用に重点を置いている


◎規定を守っていない飲食店が多数
・ホーチミン市人民委員会は2/9 0:00から規制を実施している。

 すなわち、
 ーすべての文化・スポーツ、娯楽施設・事業の停止
  美容整形、理学療法、マッサージ、サウナ、娯楽などの施設、劇場、映画館、レストラン、結婚式場、ディスコ、バー、カラオケ、パブ、ビアクラブ、カラオケスナック、ネットカフェ、スポーツ施設(ジム、フィットネス、ビリヤード、ヨガなど)

 ー飲食店の場合:宅配やテイクアウトを中心にし、店内は1度に30名以上の客を入れない、風通しの良い座席配置、客席の1m以上の距離確保、保健当局のCOVID-19対策ガイドラインを遵守した食品衛生と安全の確保の実施。テーブルに間仕切りを設置することを推奨する。

・主に、Phan Xích Long 通り(Bình Thạnh区)、Hoàng Sa通り(1区)、Trường Sa通り(3区)、Phạm Văn Đồng通り(Gò Vấp区とBình Thạnh区)、Tây Thạnh通り(Tân Phú区)などで違反が見られる

※こうした記事が出るということは、近いうちに当局の監査が行われます。タイバンルンでも日本人向けのバーなどが営業しているとの噂ですが、気を付けた方が良いです。

※感染対策をせずに賑わう飲食店(ホーチミン市)Tuoi Tre新聞、写真:Đ.T.


*ハイズン省*
◎ハイズン省運輸局は、ベトナム道路局に対して、国道5号線をCOVID-19対策の車両の専用とすることを要請。車両の通行管理を明確にする。


◎ハイズン省ハイズン市のCOVID-19対策管理委員会は、ハイタン病院でのクラスター感染の感染源を突き止めたと発表
・チーリン市のPOYUN社に由来
・ハイズン市警察のセキュリティーチームが調査の結果、特定
・すべての感染者は隔離されており、市中感染はない
・これにより、より狭い範囲の封鎖にすることができ、地域住民の負担が減る

※ベトナムのコロナ対策は、地元CDC(疾病対策管理センター)、保健所、病院だけでなく、警察、軍などのリソースも投入されています。今回のケースは警察が捜査手法を使って、感染者が覚えていない行動経路を捜査し、感染源を特定しました。感染源の特定ができると、不必要に広い範囲を封鎖する必要がないので、警察は非常に有益な仕事をしていると称賛されています。

※ハイズオン市幹部によりCOVID-19感染の「クラスター」の原因の追跡をして感染源を特定した市警察の努力を称賛した(Tuoi Tre新聞、写真:T. HẰNG)

◎2/17 夕方、ビンザン県警察、医療検問所を突破した麻薬中毒者を逮捕
 検問所の警察官の指示に従わず、暴行を働いた


*ハイフォン市*
◎ハイズン省からの貨物トラックは、資格を満たせば市内に入ることができる

・2/18、ハイフォン市人民委員会は、ハイズン省の貨物トラックが条件を満たせば市内に入ることを許可するよう指示した

・ハイフォンに入る場合、契約や注文書に製造場所、配達場所などを明確にしたうえで、COVID-19対策を行う必要がある

・運転手は、ハイズン省疾病管理センター発行の過去3日以内のPCR検査の陰性証明、運転手が当該運送業務に従事することを証明する雇用主の証明書、保健省が指導する5K(ベトナムのコロナ対策スローガン)の順守、消毒などの安全確保などを行う

※やはり昨日のハイフォン市の対応が厳しすぎるため、緩和措置が発表されました。ひとまず輸出は継続できますね。


*その他*
◎バクニン省、ハイズン省の労働者を雇用しないよう省内の事業者に求めた

・2/16 0:00からハイズン省の社会隔離措置に伴う措置
・ハイズン省からバクニン省に入境するハイズン省市民は強制的に送り返す
・ハイズン省からバクニン省に帰郷するバクニン省市民は、医療申告、PCRテストの上、自宅で14日間の自主隔離を行う

以上

冒頭写真:ホーチミン市の飲食店(Tuoi Tre新聞、写真:Đ.T.)

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