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推しの進路のこと

2019年にインフルエンサーによって、推しは突然人々に知られ、称賛と批判両方を浴びる事となりました。
推しがどの大学に進学するのかという事が大きな関心となり、後のインタビューで進路先を発表後「これでどの大学に進むのか聞かれなくて済む」と答えているので、相当の事だったのだと思います。

まず高校時代のドラムメジャーパフォーマンスは、隣州の人気大学のスタイルを取り入れたもの。
それは推しの高校のドラムメジャーコーディネーター(いわゆるコーチ)が、その大学出身である事も大きかったようです。
ミシシッピ州のHBCU(歴史的黒人大学)ジャクソン州立大学(JSU)

私が見た中で一番迫力があるパフォーマンスがこの2019年のシーズンの動画(推したちが夏のバンドキャンプで直接指導を受けた面々でもある)

ちなみに、JSUはHBCUマーチングバンドの中でも3本の指に入る人気校。
特にドラムメジャーのパフォーマンススタイルは飛び抜けた人気で、高校のマーチングバンドは皆JSUのスタイルを取り入れてる…と言っても過言ではないくらい。

私はこの当時はまだ推しを知る前だったからわからないけれど、恐らくどの大学に進むのかという関心は相当の盛り上がりだったのだろうと簡単に想像できます。そしてそのほとんどの人がJSUへの進学を期待していました。

2020年の5月、卒業の頃になると、YouTubeの人気バンド批評チャンネルにゲスト出演し、どの大学に進学するのかというビデオが発表されました。
その時に流れたビデオがこちら。

このビデオを見て、皆驚きを隠せなかったようです。
進学先はJSU…じゃない…?

チャンネル主も呆気にとられた後に「素晴らしい選択だ」と絞り出すように言葉を贈っていたけれど、チャット欄には「JSUに行くべきだ」「彼は選択を間違えた」というコメントがあふれました。

これはこの先も何度となく推しに投げかけられる事となります。

皆の期待を裏切ってでもアラバマ州立大学(ASU)を選択したのは、まず地元の大学である事、バンドディレクター(恩師)の出身大学である事、アレンジや演奏スタイル。
これらが主な理由となったのだと推測します。

ドラムメジャーのパフォーマンスがゴールではない。
それを推しはテトリスに例えて語っていました。
「JSUに行く選択は簡単だった。でもそうしなかった。テトリスはブロックが揃うと消えてしまう。自分はそうなりたくない」と。
将来を見据えての冷静な選択で、一時のブームにも浮足立たない彼の姿勢を心から尊敬します。

と理解を示したい一方で、私は今でも「もしJSUに進学していたら…」というもう一つの世界線を何度も想像してしまいます。
結局「ASUで良かった」という思いに達するのだけど…

選択が良かったのか悪かったのかではなく、選択した道をいかに良いものとするか。これは推し活を通して私自身も心がけるようになった事。

推し活は時に学びももたらしてくれるんですね…✨


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