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HBCUのマーチングバンド

一般的なアメリカの大学(PWI)のマーチングバンドのスタイルは、
日本人が『マーチングバンド』と言ってイメージするそのもの。
軍楽隊が元となり、そこにエンターテインメント性が加えられた、行進曲をベースにした演奏やパフォーマンスで馴染みのあるものです。

それとはまったく違う文化を築き上げたのが、HBCU…いわゆる歴史的黒人大学のスタイルで、初めて見た時は本当に驚きました。
アメリカンフットボールも、たくさんの大学リーグがあり、HBCUにおいてもいくつかリーグがある模様。
推しの所属するアラバマ州立大学は「SWAC」というリーグで、それ以上の詳しい事は残念ながらわからないのだけど、とにかくSWACの試合は、独自の文化が育まれました。

まず、試合が始まる前と後に「ゼロクォーター」と「5th クォーター」と呼ばれるものがあり、バンドも対戦するのです。
そう、とにもかくにも勝負が好き。
お互いのバンドメンバーはもちろん、ファンも猛烈に熱くなり、戦う。
勝敗を決めるのは、各々の判断だったり、ジャッジするユーチューバーだったり、コメント欄やチャットだったり…
シーズン後にランキングなどを発表する機関もあるようだけど、自分の応援するバンドが選ばれなければコメント欄には文句が並びます。
YouTubeに動画がアップされると、あることないこと、相手を罵るコメントで溢れる。 そして印象操作じゃないけれど、こっちが勝った!みたいな事実を作り上げる。
私はこれで多数決の恐さを痛感しました。

そして音色がそれまで知っていたのとはまるで違います。
とにかく爆音。思いっきり息を吹き込む。
美しい音なんて関係ないね!と言わんばかりの音。

初めはそのピッチもへったくれも無いような爆音に唖然としました。
ただ、聴いていくうちに良い部分もわかってきます。
まず、ヒップホップなどのブラックミュージックがメインで、しかもそれぞれの大学のディレクターがアレンジしたものを演奏するのです。
したがって同じ曲でもアレンジ対決の要素もあって、とても面白い。
大学によってはチューバが20本とか30本もいます。
チューバのベースラインはとても重要な役割を果たしているようです。
そしてドラムライン…特にシンバルの動きが魅力的。

動画は、2023年2月に数年振りに復活した、「Honda Battle of the Band」のスタンドバトルの様子。
画面左側が推しの大学です。

美しいハーモニー…というのとは少し違うものの、私はすっかり魅力にはまっています。特に推しが進学したASUはアレンジやサウンドのグルーヴ感などが他の大学とは一線を画しているように思っています。
このバンドバトル動画でそれを感じていただけるのでは?

「それってマーチングバンドで演奏する曲?」みたいな、行進曲度ゼロの曲をたくさん演奏するのも大きな特徴。
推しが1年生だった時の演奏がこちら。

ちなみにこの2020-2021シーズンのASUはチューバが7本しかいないという非常事態だったので、通常のボリュームに戻った状態の2022-2023シーズンの曲も紹介。
攻撃的な演奏に見ているこちらもテンション上がります!

推しが進学したという事もあり、私はASUの箱推しと言っても過言ではないけれど、このASUのマーチングバンド、マイティマーチングホーネッツ(MMH)は称賛と批判が両極端な、ファンも多いがアンチも多い…という特徴がある。つまり、とても魅力あふれるバンドです。


明日はそのMMHについて深掘りしたいと思います。

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