うめ

某金融機関でデリバティブセールス業務に従事しています。 自分の頭の整理も兼ねて、週末にマーケット関連の情報を発信しています。 独断と偏見にまみれて記事を書いていますが、出来る限り正確な情報発信を心がけています。 皆様のマーケット理解の一助になれば幸いです。

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最近の記事

FOMCのおさらい、今後の展望

FRBは75bpの利上げを決定。パウエル議長はタカ派姿勢を維持。  先週注目したニュースはFOMCおよび、FOMC後に開かれたパウエルFRB議長による記者会見です。11/1-2日の日程で開催されたFOMC(連邦公開市場委員会)において、FRBは政策金利(FF金利)の誘導目標を従来の3.00~3.25%から0.75%(75bp)引き上げ、3.75%~4.00%とすることを決定しました。 また、FOMC後に開催された記者会見において、パウエル議長は以下の通り発言をしています。

    • 週末の為替介入、その持続性はいかに

      9/22日以来の為替介入に踏み切った政府・日銀  先週のドル円相場は、週初から週末にかけて米長期金利の上昇(米10年債利回りは2007年以来の水準まで上昇)などに伴い、21日には32年振りの水準となる一時151円95銭まで上昇するなど、大幅に円安進行する展開となりました。しかし、21日NY時間に日本政府・日銀による為替介入が実施され、一時1ドル146円台まで約7円程度急落し、147円半ばでの越週となりました。 先週末の為替介入については前回(9/22)介入と同様日本単独で

      • 11月の米CPIは事前予想を上回る。次回会合における0.75%利上げはほぼ確実

        先週13日に発表された米CPIは、CPI総合、CPIコア(食料・エネルギー除く)ともに事前予想を上回る結果となり、 米国においてインフレが継続していることが確認できる内容でした。詳細は以下の通りです。 項目       事前予想     結果 CPI総合(前年比) +8.1%      +8.2% CPI総合(前月比) +0.2%      +0.4% CPIコア(前年比) +6.5%      +6.6% CPIコア(前月比) +0.5%      +0.6% 住居費に

        • 11月FOMCにおける利上げ幅は0.75%が確実視

           事前予想を下回った失業率。米雇用は堅調  先週末発表された9月の米雇用統計は概ね事前予想通りとなり、米労働市場が堅調に推移していることが確認されました。結果については以下の通りとなります。  項目                                              事前予想             結果 非農業部門雇用者数(NFP)      26.4万人            26.3万人 平均時給(前月比)                   

          ドル円相場のおさらい、来週の展望

          先週のドル円相場の振り返り  先週のドル円相場は、週明け早々141円台迄円高進行するも、米CPI(消費者物価指数)結果を受け、一転して144円96銭まで一時円安進行。その後は日本の財務省による為替介入の示唆などへの警戒感から、142円台を中心とした狭いレンジ内での推移となりました。 先週のドル円相場において、2つの大きなトピックスがありました。それは、「米CPI結果」と「レートチェック」です。まず、「米CPI結果」については、以下の通り、事前予想を大幅に上回る結果となりま

          ドル円相場のおさらい、来週の展望

          先週のドル円相場の振り返りと今週の展望

          先週のドル円相場の振り返り  先週のドル円相場は、週初の140円台から週央にかけて一時144円99銭まで急伸し、その後142円台迄反落したものの、1週間の間で大幅に円安進行する展開となりました。先週のドル円相場を大きく動かした要因として挙げられるのは以下の点です。 日米の金融政策の方向性の違い(米10年債利回りは、一時6/16以来の3.36%へ上昇) 好調な米ISM非製造業景況指数(事前予想:55.3⇒結果:56.9) FRB委員の相次ぐタカ派発言(バーキンリッチモン

          先週のドル円相場の振り返りと今週の展望

          8月米雇用統計結果と市場の反応

          8月米雇用統計の結果 9/2に米国労働省が発表した8月米雇用統計の結果は以下の通りです。 項目                                            事前予想              結果 米非農業部門雇用者数(NFP)+30.0万人         +31.5万人 失業率                                           3.5%                 3.7% 平均時給(前月比)     

          8月米雇用統計結果と市場の反応

          ジャクソンホール会議の内容と今後の展望

          パウエル議長講演の振り返り 先週26日、パウエルFRB議長は、米ワイオミング州ジャクソンホールで開催された会議において講演を行い、今後の金融政策について以下の方針を示しました。 インフレを抑え込むには、家計や企業に痛みを伴う可能性がある 成長鈍化などの「痛み」を伴った場合でも、インフレ抑制のために「当面」金融引き締めが必要 9月FOMCにおける利上げ幅については、今後得られるデータ次第 インフレが低下していると確信するには程遠い(最近のインフレ指標の鈍化について)

          ジャクソンホール会議の内容と今後の展望

          米雇用統計の振り返りと今週の注目ポイント

          米雇用統計結果の振り返り  先週末発表された米国雇用統計は以下の通り、事前予想を大幅に上回る結果となりました。 (項目 )                  (事前予想)                           (結果) 非農業部門雇用者数(NFP):+25.0万人       +52.8万人 失業率         : 3.6%                                     3.5% 平均時給(前年比)   :+4.9%   

          米雇用統計の振り返りと今週の注目ポイント

          FOMCにおけるポイントと今後の展望

          FOMCにおける決定、ポイント FRBは先週開催された7月FOMC会合において、政策金利を0.75%引き上げ、2.25-2.5%にすることを決定しました。また、FOMC後に開催された記者会見において、パウエル議長は以下通り発言をしています。 ・インフレ率は目標を大幅に上回る ・利上げペースはデータや経済見通し次第 ・異例の引き上げが次回の会合でも適切となる可能性があるが、その判断は今からそのときまでに得られるデータで決まる。 ・金利がより抑制的な水準となれば、「利上げペー

          FOMCにおけるポイントと今後の展望

          ドル円相場について

          ドル円相場約6年ぶり120円突破とその背景 先週、ドル円相場が実に6年ぶりとなる1ドル=120円まで円安ドル高が進行しました。年始以降、急激な円安が進行している要因の1つとして挙げられるのが、日米金利差の拡大(特に米金利の上昇)です。現在、日本の長期金利が0.24%台で推移しているのに対して、米長期金利は先週一時2.5%まで上昇しています。こうした長期金利の異なる動きの背景にあるのが、日米金融政策の違いです。日銀はイールドカーブコントロール(YCC)によって長期金利の誘導目標

          ドル円相場について

          先週のFOMCの結果、注目材料

          先週の気になったニュース FRBは先週15-16日にわたって開催されたFOMCにおいて、政策金利であるFFレートを0.25%へ引き上げることを決定しました。 またFOMC後の発表されたドットチャート(FOMCメンバーが適切と考える将来のFF金利)によると、FF金利の予想は2022年度末:1.9%、2023年末:2.8% 、2024年末:2.8%となっています。これは、2022年に7回程度の利上げ、2023年についても3.5回程度の利上げ実施を示唆しており、2022年については

          先週のFOMCの結果、注目材料