嘘日記 1日目

今日の昼休み、担任の先生に廊下に呼び出された。

「どうしてその歳でカラシが入っているサンドイッチを食べれるんだ!」と怒られた。

なんとも意外だったので思わず「あらぁ、」とおばさんのような声を発してしまった。

私がランチタイムで持参した母手作りのツナマヨサンドイッチにカラシが入っていたことが癪に触ったのだ。

どうやら先生は、「カラシ入りサンドイッチを食べられること」が、大人だということの証だと思っているらしい。

その後も、やれ子供がカラシはませてるだとか、子供が食べるものじゃないだとか言っているが、私の心に響く訳もなく、その言葉は空回り。

授業開始のチャイムがなっても先生は収まらず、ただただサンドイッチのカラシについて語り続けた。

授業をサボれるのは良かったが、もう先生も私を相手にしていない様子だったので、とても退屈だった。

爪をいじろうと人差し指をを見るとサンドイッチに挟んであったツナマヨ+カラシがちょこんと鎮座していた。

本日二回目の「あらぁ、」。でもこっちは愛おしさを覚えての「あらぁ、」。

私は覚悟を決め、ぶつくさ言う先生の前にビシッと人差し指を差し出し、先生がびっくりした顔をするのを確認し、それを口に放り込んでやった。

先生は豆鉄砲に打たれた鳩のような顔をして、膝から崩れ落ちた。

私は踵を廻らせ、少し胸を張って、誇らしい顔で教室に戻った。


お母さん、正直ツナマヨサンドイッチはカラシなしの方が美味しいよ。


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はじめまして。
みじゅあです。
サンドイッチが食べたい願望で書きました。
適当に書いたので、適当に読んで下さい。
何かしら反応してくださると画面の前で「あらぁ、」と言います。
コメント等も拝読しますので是非。
それでは、また。