オウム麻原の中に「お父さん」を見た人
オウムの残虐な事件が起きたのって、私が小学校5年の時だったんだ。
今の自分が34で子持ちってことを考えると、
本当に長い年月が経ったのが分かる。
あの頃からずっと思ってたんだけど、
なんで信者が、あんな汚いオッサン(麻原)を神と崇めるのか疑問だったよ。
で、死刑が執行された直後の緊急特番でのワンシーンで、
なんとなくだけど感じたことがあった。
入信させられた人たちの一部は、最悪なタイミングで麻原と出会ってしまい、
あいつの中に、「お父さん」に近いものを見てしまったんじゃないかって…。
オウム信者の家族の会も番組に移取り上げられてたんだけど、「大学生の息子がオウムに入信して、おかしくなってしまった」という父親が、直接麻原の元へ行き、抗議した時の音声が残ってたんだ。
父親
「あなたは、うちの息子に一体何を言ったんだ!」
それに対する麻原の回答なんだけど
麻原
「入信は息子さん本人が決めたんです」
「だいたい、父親であるあなたが私より弱いから響かないんでしょ?」
「だいたい、息子さんと心から話し合える関係性ができてたんですか?」
それを聞いた瞬間、
あぁ~、ここに付け込まれたか…。と、やるせない気持ちになってしまったね。
大学生を勧誘するとき、オウムは親子関係が上手くいってない青年などを特にターゲットにしてたみたい。
父親は一生懸命やっていたかもしれないけど、息子にとってお父さんのエネルギーが足りなかったのかな。
心が弱っている時に、宗教や占い、スピリチュアルに頼る人はたくさん居る。
それは仕方のないことなのかも知れないけど、100%そこに偏るのって、非常に危険なんだ。
麻原がセリフに対する父親の答えは、残念ながら聞けなかったけどね。
で、あくまで予想だけど
彼はもしかすると、麻原の言葉の中に「お父さん」に似たものを見てしまったんじゃないか。
・家族関係が上手くいってない。
・家族の絆が薄い。
・幼少期に親から強さと安定感と自己肯定感を充分に育てられていない
この3つの条件が揃っちゃうと、ホントにろくな人生にならないんだ。
(私の経験から言うんだけど…。)
人間関係も上手くいかないし、やりたい事も見つからないし、
どこに行っても自分の居場所じゃない気がして安心できない。
そんなところに、ニセモノの父性をちらつかせた奴が現れて
「大丈夫。あなたは助かります」
「私についてくれば必ず幸せになれます」
「家族なんてものはニセモノの愛です」
って感じに力強く説得されたら?
恐ろしいことに、スッと心に入っちゃうんだ。
信者には医者とか弁護士みたいに賢い人も居た。
そんな人たちも見事に洗脳されて、残忍な殺人を犯した。
「麻原に殺人を命令されたら、服従は絶対」
「殺人をもって相手を救う(ポアする)」
という、恐ろしいマインドでさ。
人間って悲しいもので、やっぱりどこかで親の愛情を求めてしまうんだね。
実は…。
私には2人の弟が居るんだけど、機能不全家族で育つ私たちは全員アダルトチルドレン。
下の弟はロストチャイルドタイプで、常に黙ったままニコリともせず、家族の誰とも口をきかない奴なんだ。
そんなだから、私にとっても別に可愛い存在でも大切に思える弟でもなく、居ても居なくてもどうでも良いから、
切り捨ててたような気がするわ。
当然、あいつは家のそとでも誰とも仲良くしようとしないから、
とにかく存在感がなかった。
そんな下の弟も高校の頃、実の親父からもらえないエネルギーを、よその人からもらおうとしてたことがあったんだ。
相手は夜回り先生(水谷修さん)。
よく先生にメールしては、返信がくるたびに表情をパッと明るくさせてたけど
オカンと上の弟をは、そのことを良く思ってなかったのね。
(上の弟はおそらくオカンが取り込んだので2人はグル)
(上の弟)
「お前、なんでそんなわけの分からないオッサンとメールしてんだよ?本当に本人がメール打ってるかどうかなんて分からないぞ?」
確かに、それはあるね。
だけど、下の弟は友達もおらず、親ともコミュニケーションが取れず、
話を聞いて欲しいと思える唯一の相手が夜回り先生だったんだろうね。
「家族のことで悩んでいます」
とか、
「将来のことが心配です」
とか、
「僕はどうすれば良いんでしょうか?」
とか、
「先生、癌だって本当ですか?僕は先生が居ないと生きていけません」
とか……
色々メールした形跡があった。
(勝手に携帯見てすまん)。
相手は毎日大量のメールが届くのか、大体返信はほんの一言。
だけど、
「つらいなら学校やめれば良いんですよ。だけど人のために何かしようね」
と言われて、下の弟が本当に高校をやめそうになったことがガチであったからなぁ(;^_^A
だから、依存って怖いんだよ。
相手に父親を見てしまうと、正しく関わらないと本当に取り返しのつかないことになりかねない。
相手を間違うと、それこそ簡単に洗脳されてしまうの、分かるだろ?
だけど、それもこれも、我が家に「父性」が無かったからなんだよね。
・父親が、子どもの話を真剣に聞かない
・毒母が子どもを虐待しても、助けもしないし止めもしない
・子どもの失敗を笑ったり、馬鹿にしたりからかったりする
・単身赴任だったのでそもそも関わりがない
・毒母に馬鹿にされてばかり
これじゃあね…!(´Д`;)
だからこそ、父親のような人と関わって父性を補う必要があるんだけど、
その人のことは、いつか必ず卒業する日が来るってのがミソなんだよね。
「もう自分のことは自分で決められる」
「結果がどうであれ、自分で決めたことには自分で責任を取る」
「今の自分なら大丈夫な気がする」
「失敗を恐れず、チャレンジしてみたい」
こんな感覚が芽生え始めた時こそ自立であり、「お父さん」からの卒業。
ここまで来たら、絶対に変な宗教や教祖様なんかに騙されないはずだぜ!
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