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英検対策:ライティングについて

来週は英検の一次試験を
控えていらっしゃる方も多いと思います。
この記事では英検の
ライティング試験対策について
話をします。

高すぎる配点と曖昧な採点基準

2016年度から2級、
2017年度から準2級と3級の試験に
ライティング試験が導入されました。

ここ数年の4技能重視の傾向に合わせての
ことだと思いますが、
率直に言って問題点も多いです。
特に大きな問題点は
①配点が高すぎること
②採点基準が曖昧すぎること
の2つになります。

現在、リーディングとリスニングとライティングの
配点比率は1:1:1です。
そのため合否がライティングの得点に
大きく左右されます。

それにもかかわらず採点基準が曖昧なため、
何点点数がつくかはいわゆるガチャの要素が強く、
ライティングが導入されて以来
合格不合格に関して運の要素が強くなりました。

入試でも以前より重視されるようになったのに
それでいいのかと思いますが、
文句を言っても仕方がないので対策について語ります。

文法的な正確さか、内容重視か

研究のために英検1級、準1級の試験を受験したとき、
ライティングの答案に
文法的な正確さを重視したものと
内容を重視したものをそれぞれ書いてみて、
何点点数がつくかを比べてみました。

結果を見てみると、
1級は多少文法的なミスがあっても
内容重視のものの方が点数が高く、

準1級は内容は幼稚でも
文法的なミスが全くないものが
満点扱いされていました。

自分の作文の例しかないので
これをもとに分析して何かはっきりとした
結論を出すことはできないのですが、
採点する人によって
文法的な正確さを重視するか
内容的な充実度を大切にしているかは
違っており、
上位級になるほど内容重視になっているのではないか
と推測しています。

苦手な場合は先に使う構文を決める

とはいえ、いくら上位級でも
別に本格的なアカデミック・ライティングが
求められているわけではないので、
まずは合格するためには先に使う構文を決め、
そこに内容を当てはめるという方法が有効です。

例えば準1級の場合、
理由の1文目は日本人が好きなIt is 構文
使い抽象的に答えて、
2文目をFor example などから始めて
より具体的に書き、
その結果どうなるかを
3文目でAs a result から始めて語る、
という方法があります。

「譲歩」を入れることで膨らませる

また、どうしても字数が足りなかったり
内容が薄くなる場合、
「譲歩」を入れることで
文を膨らませることができます。

過去問を使い、具体的に説明します。

TOPIC
Is it beneficial for workers to change jobs often?
POINTS
・Career goals
・Motivation
・The economy
・Working conditions

実用技能英語検定 準1級 2021年 第2回

この場合、Yesの立場で
Working conditionsの観点から
理由を書いていくとき、
まずは1文目でIt is 構文を使い、抽象的に答えます。

1文目:It is important for workers to change jobs often.
(労働者にとって仕事を頻繁に変えることは重要だ)
※to以下の部分は準1級くらいのレベルになると
問題文をそのまま使わず言い換えた方が
高い点数がつく可能性がありますが、
私が実際に試してみたらこれでも満点扱いでした。

2文目から「譲歩」を入れ、
あえて反対意見を一部認めるようなことを書きます。

2文目:In fact, some people think that workers who change jobs often are not reliable.
(確かに、仕事を頻繁に変える労働者は信頼できないと考える人もいる)

この後、However などから始めて
自分の意見を伝えます。
2文目で一歩引いておいて、
3文目で二歩前に出る感じです。

3文目:However, if they change jobs often, they can find a better place to work. 
(しかしながら、もし頻繁に仕事を変えれば、労働者はより良い職場を見つけることができる)

あとは3文目で書いたことを実行した場合に
得られる結果について書きます。

4文目:As a result, they can make more money and more free time.
(結果として、より多くのお金と自由時間を得られる)

これでもまだ内容的には
幼稚な印象を受けるかもしれませんが、
英検においてはこのくらいで十分だと思います。
参考書などの模範解答をみると
立派過ぎて萎縮してしまうかもしれませんが、
自分が使える文法を使って
書けることを書くことの方が重要だと私は思います。

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