260冊目:ごん狐/新美南吉

こんばんは、Umenogummiです。


今日は国語の教科書シリーズから、短編です。


ごん狐/新美南吉 作



あらすじ


家族のいないごんは、ある日川でウナギを取っていた兵十という貧しい青年にちょっといたずらをしょうと思い立ち、ウナギを逃がしてしまいます。

あくる日、兵十の家で葬式が行われていたことで、ごんは兵十の母が亡くなったこと、兵十が自分と同じく一人ぼっちになったことを知ります。さらにゴンは、あの日兵十がウナギを取っていたのは、病気の母親のためだったという考えに至り、あの日ウナギを逃がしたことを後悔します。

ゴンはお詫びに、兵十の家へと毎日栗、時々マツタケを届けるようになりますが…。



感想


この話を読んだのは小学校低学年だったかと記憶していますが、結末に驚き、悲しい気持ちになったことを今でも覚えています。


大人になった今、改めて読み返してみると、細かな部分にまで描写がされていることに気が付きます。

兵十が魚籠のなかにウナギと一緒にゴミを入れている描写。
百姓の奥さんがおはぐろを塗っていることから何かあるのかと察するごん。
兵十と百姓・加助の会話を盗み聞きするごんの描写 などなど。


とくに盗み聞きするために兵十の後をつけるごんの、

兵十の影法師をふみふみいきました。

という表現が好きです。


どこかやさしく、どこか切ない、けれども深い児童書です。

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