32冊目:獣の奏者/上橋菜穂子・武本糸会
こんばんは、Umenogummiです。
今日はこちらのファンタジー作品から。
獣の奏者/上橋菜穂子 作・武本糸会 漫画
エリンという少女が王獣と呼ばれる獣と心を通わせ、掟に立ち向かっていくお話です。
エリンは好奇心旺盛です。
闘蛇(とうだ)と呼ばれる生き物の世話をする母の背中を見て育ち、母と死に別れたあと養蜂家のおじさんのもとで暮らし養蜂と竪琴、文字を習います。
おじさんと暮らしているときに、野生の王獣の親子を観察していて、これらの経験が、のちのち王獣と心を通わせるヒントとなっています。
母からは、「闘蛇は決して人には馴れない」
おじさんから「人と獣のあいだには大きな隔たりがある」
そう教わってきたエリンは、時に失敗をしつつも、王獣を救いたい一心から、王獣を操る術を身に着けます。それが原因でエリンは国の権力争いに巻き込まれていきます。
知りたいという欲求を追い求め、獣のためと思いしてきたことが、人間の欲のために使われてしまうことに、エリンは心を痛めるのですが、本当に人間はおろかだなぁと、私も思わずにはいられません。
作者の上橋氏は青い鳥文庫版のあとがきで、マリー・キュリーの例を挙げています。
ラジウムの発見がすばらしい道を拓いたいっぽうで、恐ろしい道も拓いてしまったように、知りたいと思うことを追い求めることは、いつも、すばらしい結果に結びつくとは限りません。
― 講談社 青い鳥文庫 獣の奏者4巻 あとがきより
「獣の奏者エリン」という題で、アニメ化されました。
実はこのアニメ、観たことはないんです。
そもそもこの作品を知ったきっかけは、ずっと前に(おそらくアニメ化がされたころ)スキマスイッチが歌うテーマソング「雫」を聴いたからです。この曲がとても良くて、この曲を聴くたびに「獣の奏者エリン」というアニメがあるんだなー、観てみたいなー。と思っていたんです。でも未だに観ていないという…。
最近になって漫画を読む機会があり、原作を一気読みしてしまいました。元が児童書ですから、大変読みやすかったです。
耳慣れない言葉がたくさん出てくるので、子どもには難しいと思われる部分が多々ありそうです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?