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269冊目:いじめのケジメ/池上ナオ

こんばんは、Umenogummiです。


今日はこちらです。



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いじめのケジメ/池上ナオ 作




あらすじ



元高校教師の天野穿は、17年前かつて自分が担任をしていたクラスでいじめがあったことを、生徒たちが卒業した後に自分宛に届いた、いじめられていた生徒・地賀創(はじめ)の手記で知りました。天野は地賀が自分に助けを求めていたことを知り、ショックを受けます。

天野は地賀の家を訪れますが、両親から地賀が行方不明になっていることを聞かされます。天野は教師の職を捨ててまで地賀の行方を捜しますが、見つかりません。


数年後、天野は地賀をいじめていた元生徒・若志麻が全身やけどを負った遺体となって発見されたという記事を読みます。その死に方が、いじめの方法と共通していたことから、天野は警察に情報提供しますが、千賀に関する何の手掛かりも得られません。

更に数年後、やはりいじめの手口と同じような方法で、元生徒・吉咲が遺体となって発見されます。天野は出席番号の後ろの順で生徒たちが殺されていることに気が付きます。


生徒たちが卒業してからすでに17年の月日が流れ、天野は次のターゲット候補・由人(ゆに)葵が暮らす街を訪れます。



感想


壮絶ないじめに対するケジメという非常に重たいテーマです。被害者(いじめの加害者)たちは皆、いじめについて全く反省するどころか開き直っており、正直被害者たちには同情の気持ちがわきません。


絵柄は非常にかわいらしくて、由人の娘・みちるは天真爛漫で、小学生にしては言動が少し幼すぎるような気もしますが、可愛らしいです。

そんな可愛らしい絵柄も、いじめっ子たちにケジメをつけさせるシーンでは一変。かなりエグイです。


どうしてもいじめはなくならないのだから、いじめられている人は黙ってやられているだけなのか、それとも戦うのか。いじめのケジメをつけさせるという、重たくも非常に興味深いテーマとなっています。



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