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仮面ライダーBLACK SUN(ちょいネタバレ)

アマゾンプライムで「仮面ライダーBLACK SUN」を観ました。
アマゾンプライムの仮面ライダードラマといえば、「仮面ライダーアマゾンズ」が有名です。今だにシーズン1の最終回は年一で観るほどの傑作です。
その期待もあり、かなり楽しみにしていました。付け加えるなら、「仮面ライダーBLACK」は私にとって非常に思い入れのある作品で、どれほどの思い入れかについてはコチラをぜひご一読くださいませ。

で、「仮面ライダーBLACK SUN」の感想なのですが。。。

率直に「目くばせ」ドラマだったなぁ〜という感想です。
いわゆる「シンウルトラマン」に感じたモノに近く、元ネタを知っているファンはまぁまぁ楽しめるが、初めて観る人は楽しんだのかなぁ・・・ってところです。

あと、差別や政治をテーマにしているのは理解できますし、大切なメッセージだとは思いますが、表現方法が「そのまんますぎる」感じはしました。ニュース番組やワイドショーで見たことあるようなシーンをそのままパロディにしたような登場人物や場面が多く、表面的にはシリアスな大人向きドラマの体裁ですが、テーマが見たまんますぎて考察する余地がありませんでした(苦笑)政権与党の元総理まんまのルー大柴さんの国会答弁があったり、ヒロインの女の子がグレタさんばりの大演説を国連でやってみたり・・・ つまり、何かしらのエッセンスを表面上だけ再現しているだけでそれ以上でもそれ以下でもないのです。

このあたりの味付けについては、先述の「仮面ライダーアマゾンズ」が秀逸でして、あくまでアマゾン計画によりつくられた怪人(=アマゾン)同志の闘いをシンプルに描きながらも、「差別する側、差別される側どちらの立場なのか」「正義のヒーローとは何か」「仮面ライダーとは何か」までを考えさせる作品でした。「仮面ライダーBLACK SUN」とは違い「見たまんま」の表現はなくても「これって、いま問題になっているあのテーマに繋がるんじゃないの!」と心にグッと来たものです。

「仮面ライダーBLACK SUN」はドラマの進行にも難がありまして、50年前と現在を行ったり来たりする展開が非常にわかりにくかったです。
わざわざ過去のエピソードを差し込んでくる必要があったのかな??と疑問に思いました。とくにスッとする伏線回収もなく、さほど関係ない昔話がドラマ展開の腰を折る要素でした。

結局のところ、一見、大人向きのシリアスなドラマっぽくはあるが、とくに深堀りして考えるほど投げかけられている大切なポイントはありませんでした。とりあえず社会問題を取り入れてグロい描写の戦闘シーンがあれば大人が楽しめるというわけではないのです。

まぁ今後も「原作は深い内容だったよ」という触れ込みで過去にテレビ向きにソフトな味付けにされた作品(例.デビルマン)をサブスクでシリアスに作り直す企画はあるでしょうが、表面的な部分だけでシリアスなドラマつくりましたぁ〜ってならないようにしてほしいですね。

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