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不登校のむすめとわたし…その後

今日で3月が終わる。春は駆け足で過ぎてゆく。
3月の初めはまだ寒くて桜の花が咲くなんて信じられないけれど
毎年気が付くと桜は咲きあっという間に散ってゆく

それでも、なぜか、今年は桜の花を堪能できている。
咲く前のつぼみの状態からつぼみがほぐれ
咲だし、三分咲きになり五分咲きになり七分咲き
そして満開、少しずつ散り始めた。

その姿をずっと追い続けていられたのは
心にすこし余裕ができたからだと思う。

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昨年はむすめが高校受験だった。
中学二年生から不登校になった娘の高校受験は、何かにつけ「綱渡り状態」持ち上がってきた~!と思ったらいきなり落ち込んで動けなくなることもあり。受験できて、合格した後も、制服を採寸するために学校に連れて行くのも、入学式も、オリエンテーションも、行けるかどうかひやひやものだった。
昨年の今頃のこと。桜のシーズンと重なり、桜の記憶がほとんどない。


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昨日、娘がお世話になっていて、今は息子が通っているフリースクールの先生と面談をした。
フリースクールって名前は知られてきたけど、実際そこで何が行われているか知らない人が多いだろう。
今はいろんな種類のフリースクールがある。

子供たちがお世話になったフリースクールは、学校に戻ることが目的じゃない。戻りたかったらもどればいい、というスタンス。毎日フリースクールの通う子もいれば、学校に行きながらフリースクールを心の憩いの場にしている子もいる、めったにフリースクールにはこなくて、ほとんど家にいる子もいる。
自主性を大切にしているので勉強したいと本人が言うまで勉強をさせることはないので、息子はゲームばかりしている。でも、ゲームを通して、人間関係、ソーシャルスキルなんかを自然に学んでいるらしい。

むすめは中学三年生の時は一日も学校に行かなかった。フリースクールも行ったり行かなかったりだったけど、高校入試が近付き、やっとエンジンがかかり、必要な勉強を始め、なぜか、合格してしまった。

先生曰く、常に、自分がやりたいことを考えているからぶれない。
今の時代、本当にたくさんの情報があるけど、「これ!」というものを見つけられる力がつくようになる、そして、「ここぞ!」という時に全力を注げるようになるとのこと。

信じがたいけど、本当にその通りになっている。

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不登校の子は合格がゴールじゃない。それからがけっこうたいへんだったりする。むすめも合格したものの一年生の半分は欠席したと思う。

フリースクールの先生は「全部授業に出なくてもいいからね」
「休み休み行くんだよ」「無理しなくてもいいんだよ」っていつも言う。

「お休みする」というと、
休んだほうがよさそうだって自分のことがわかっていることだから
いいことなんだよ。
しっかり休みな~と言ってくれる。

私たちの育った時代は「学校はいかなくてはいけない」休んでいいのは病気の時だけ、そんな厳しい雰囲気が漂っていたから、

すぐに「休め休め」言うフリースクールの先生が悪魔なんだか天使なんだかわからない状態だったけど、今や私もすっかり、洗脳されて

新学期になったからって頑張らなくていいんだからね。
休み休みでいいんだからね。

と本気で娘に言っている自分がいて、私もずいぶん変わったな~って思った。

もっとやさしくなっていいんだと思う。

もっと世の中全体がやさしくなるといいなって思う。












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