心霊写真はないだろうかw
この夏は写真をたくさん撮りました。絵の練習やマンガの背景資料はもちろん、フォトエッセイのまねごと、サイクリングに行く理由wとしてだいぶ習慣づいてきまして、楽しいです(^^)。
そんなわけで7,8月だけでざっと600枚ほど写真を撮っている。
これだけあったら心霊写真が撮れていないだろうかw
当方がキッズのころ(90年代)、心霊写真はテレビの定番ネタでした。夏になるとワイドショーの1コーナー、またゴールデンタイムの妙な特番にこういう方々が出演される。
なんだか見たような覚えはありませんでしょうかw
霊能者と称するおばさんとか、服装はそれっぽいけどホントに寺社に所属してるのかよくわからない修行僧みたいなおじさん、まあ基本的に自己申告でしょそれみたいな人たちがこれまた視聴者から送られてきた自己申告的「霊が写っている」写真を鑑定するコーナー。
当方の趣味では写真はモノがあるだけわかりやすく、好きでした。単に「います…感じます」とか言われてもこっちは怖くも面白くもない、「演技だろ」と思ってしまう。写真はその点、子供にも「デキの良し悪し」がわかるのですw。
最初の1,2枚は「見間違い」「カメラの不具合」で処理されるのがミソで、そうなるといやがうえにも期待が高まり、3枚目「これは…霊気を感じます」などと言われるとキッズは「待ってました!」と雀躍りしますw。
違いなんかわかんないんですけど(^^)
お楽しみはその写真に「どういうストーリー」があるかで、霊能者(?)さんたちの霊視…それ以上に話芸が問われます。ストーリーの出来がよければなんでも怖いわけで、このへんマンガの演出法にもつながるモノがあるのではないかw。
心霊写真を扱ったマンガもたくさんありますが、当方妙に好きなのが美内すずえ先生の短編『白い影法師』(初出1975)。同名の短編集が手元にないのでとりいそぎ模写しますと、
このタイプのホラーマンガです。
怪奇現象を調べようと夜の学校に忍び込み、証拠写真を撮る(左のおかっぱちゃんに霊感があるという設定)のですが、おかっぱちゃん一晩で7000枚撮っています。ちょっと撮りすぎではなかろうか(^_^;)まあでもオカルト全盛70年代の作品ですしね。現実的に言って一歩ごとに撮っても7000枚にはなるまいと思いますが、それは言ったら野暮でしょう。
それより現像に付き合わされたおかっぱちゃんの兄(写真部の大学生)に同情します。何日かかったんだw。
ちなみにこのとき霊が写っていたのは7枚。美内先生スタンダードでは
1000枚に1枚は撮れる
…という割合らしいですね。
(無念の故障をした恨みをもつミキサーの霊↑)
…しかしスマホにカメラが標準装備され、20年前とはケタ違いの写真が毎日ネットを飛び交う昨今、心霊写真が話題にならないのは不思議なことです(ー_ー)
(…いまさら念のため言いますが当方基本的にオカルト反対派wですが・オカルト好きの方々ももう写真ネタ飽きちゃったんでしょうか?)
当方がこの夏撮ったのは600枚ほど。ちょっと少ないけど「1枚くらい撮れてる確率」60%。フム。あってもおかしくはない。ちょっと探してみましょう。
クリクリクリ(マウスホイールを動かす音)…
…見つかりません(ー_ー)
そういえば当方、霊感0の0能者(レイノウシャ)だった。
やはりこういうのは「どうせないだろう」と思っているとダメなので、ある、きっとあると思えば見えてくるのだと思いますが。まあなんとか「うーん…これ、なんかに見えないか?…」と無理に見るのが関の山ですね。
しかしホラーには「様式美」というものがあり、そこはハッタリで盛り上げるものです。
やってみましょう。
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…『東京都内にある、閑静な住宅街。そこに突如現れる不気味な墓石の群れ(単なる谷中霊園)…そこには、霊が住むといわれる奇怪な巨木が(それほど大きくはない)があるという』
『番組スタッフ(当方)は、綿密な調査(いきあたりばったりの散歩)のすえ、偶然にもそれをカメラに収めることに成功した』
・・・
『この奇怪なものはいったいなんだろうか、人の顔にも、般若、天狗の面にもみえる…』
・・・(視聴者「ん?よくわかんねーよ」)
『もういちどご覧いただこう…』
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(サアア…ざ、ざ(風の音、足音、手ブレするカメラ))
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(ピイピイピ、チチチ…(鳥と虫の声))
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(ゆっくりと拡大)
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『キャアアアアアア・・・・(SE)』
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『鼻の長い人間の顔がハッキリと(別にハッキリではない)映し出されている…あごひげをたくわえ、目は睨みつけるように鋭い(別にそうでもない)…』
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『…これはこの墓地に、無念のうちに葬り去られた人間の霊だとでも…
(ここで一息)
…言うのだろうか(キメ台詞)…』
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…ここまで完全パッケージです。様式美は変えてはなりません(ー_ー)
このパターンに載せるとなんでも「まあそうかな」という気になれるのですが、この手法を確立した『呪いのビデオ』シリーズは偉いと当方ホントに思います。
これでめでたく当方も心霊写真が撮れたということで。
…お粗末さまでした<(_ _)>
(追記)
美内すずえ先生『白い影法師』は当方この本で読んだのですが
『妖怪マンガ恐怖読本』文春文庫ビジュアル版。
これはオマケが実に豪華な短編集なので大変オススメです。特に昭和2年に行われた歴史的座談会『妖怪変化を大いに語る』のメンバーがスゴイ。
柳田国男・芥川龍之介・尾佐竹 猛・菊池 寛 が入り乱れて妖怪について語っています。
ここだけでもゲットする価値あり、です<(_ _)>
たくさんのサポートを戴いており、イラストももう一通り送ったような気がするので…どんなお礼がいいですかねえ?考え中(._.)