詰将棋的なものが好き。
将棋の藤井くん(くん、なんて失礼ですが…あんまり若いので)が棋聖をおとりになった。スゴイですねー。あ、当方将棋好きなのです、ヘタのヨコ好きですが。
さてテレビ持ってない当方はこの大ニュースを、ご存じあの有名人伊藤果八段のツイートで知りました。
…ん、伊藤果八段、ご存じないですか?(この物言いも失礼だな(^_^;)お名前は「はたす」と読むのです)
当方にとって伊藤八段は若きスーパーヒーロー藤井くんに負けないくらいのヒーローです。なぜか?それは伊藤八段が高段棋士であるばかりか、素晴らしい詰将棋作家であるからです。
当方、細かく言うと将棋好きというより詰将棋ファンです。
(まあ将棋やらん人からはどっちも同じようなモンだと思いますが…)
詰将棋は王手王手の連続で詰める一種のパズルですが、パズルは解くより作るほうがムズカシイ。美しいパズルが解けた快感は何とも言えません。作った人はどんなアタマしてるんだと思います。(詰将棋の魅力を知りたい人は「煙詰」で検索してください<(_ _)>)
で、このニュースを見て当方思った。最近ハマってる4コマもドット絵も回文も…
ぜんぶパズルじゃないかと。
そもそもマンガにも大いにパズル要素がある。ストーリーやテーマは情緒的な要素ですが、構成はパズルです。限られたページ数で、コマを割って、わかりやすく読んでもらう「最適解」を探すパズルといっても過言ではナイ。ような気がする。
4コマやドット、回文のように短く限定されるとそれがハッキリしてきます。
回文についてはこないだ詳しく書いたので↓こちらを見てもらうとして。
テーマはともかく構成(パズル要素)で遊ぶ実験中だとお話しました。
ドット絵もパズルっぽい。森田先生の会社のスタッフさんが「ドット絵は正解のある絵だからスキ」とおっしゃったそうです。森田先生もよく「最適解」という単語を使われる。確かにそんな感じがするんですね、描いてて。
悪いとこを直されると「あ、こっちが正しい」という感覚があります。
行程を概念図にしてみる↓と…
こんな感じ。
この場合の最適解は②にある当方のラフ画に「よく似ている」こと、それが「ドット絵としてムリのない描き方」であること、でしょう。たぶん。
なんかこう、理想形に向かって収束していく感じがあるんですね。
4コマでもそうで、4コマ師匠の久保マシン先生は「オチから逆算して作る」と仰る。詰将棋で言えば「詰め上がりが見えている」ということでしょう。最初聞いたときは「え、そうなの?」と思いましたが…自分でもいくつか描いてみて、上手くいったときは確かにオチが決まっている。そこを生かすために前の3コマを描いています。
描きあがった時「決まった…!」感じがします。
逆に上手くいかないのはなんとなく思いつきで、描きたいものを描いちゃったときですね(^_^;)。たとえばこうです↓、
今のは悪い例です(^_^;)
もう相手玉は大海原に逃げています。寄せは包むようにといいますが、これはいきなり大駒でつっかけちゃった形ですね。
これを作った時は「坊主がマルガリータ」というダジャレを思いついてしまったのでそのまま描いてしまい、オチに苦労しました。こういう考えなしはいけません。
空白の4コマ目を睨んで
詰むや詰まざるやのスリルに痺れるハメになります。
…まあこんなこと言って大体〆切前には痺れているんですが…
こうして短く、限定された状況でこそ集中して頭を使う、技が磨かれるということは確かにあるでしょうね。マンガ大好き当方もあんまり長い大長編はダレちゃってwピシっと決まった短編が特に好きです。
なので最近またたまにはアナログで描こう、を大事にしてます。パソコンだのタブレットだの、なんでもできちゃうから意識が拡散してしまう。頭使わないんです返って(笑)当方は、ですけど。(…でもアナログ派がいまだに多いのも、そんなとこじゃないでしょか。妙に読まれているこの記事↓)
余談ですが最近デッサンに精を出しているフォロワーさんがいて、当方も見習って鉛筆デッサンでもするかいなと今日そのフォロワーさんと同じ題材を描いてみたのですが。
久々にやって思い出しました、ペンより自由なんですね鉛筆。
ペンだとカリカリカケアミしたりトーン貼ったりしなきゃならんところ、鉛筆には「擦筆」がある。マンガ描きはじめのころトーンが高くて、泣きながらカケアミ修行したことを思い出しました。なんか腹が立ちましたねw。
…せっかく藤井くんのメデタイ話で始めたのに、貧乏のウラミで終わってしまいました。
お粗末様でした<(_ _)>
(追記)
伊藤八段によると藤井君は詰将棋作家としても天才的才能の持ち主だそうです…そっちの活躍も見たい(^^)ですねえ。しかしどんだけ天才なんだw
たくさんのサポートを戴いており、イラストももう一通り送ったような気がするので…どんなお礼がいいですかねえ?考え中(._.)