$DUOL と $NU の共通点
私は利下げに備えて、小型ハイテクグロース株を注視している。中小型ハイテクグロースといえばSaaSが主要セクターで、それ以外はFinTechが近年IPOで増えたが、FinTechは冴えない銘柄が多い。あとは、メディアとECセクター。
SaaS以外で2021年のIPO銘柄で、南米FinTechのNUと英語学習アプリのDuolingoがある。
2024年2月28日アフターでDuolingoの4Q決算があり、売上成長率再加速(43.2%→45.5%)、1Qガイダンス中央値適用の売上成長率は43.1%で、過去実績から保守的なガイダンスを出しがちであることを考えると、次回決算も再加速(45.5%以上の成長率)を出す可能性がある。
2024年2月22日アフターでNuの4Q決算があった。売上成長率再加速(53%→57%)だった。厳密には為替で売上計上の仕方がいろいろあるが、決算プレゼン資料だと再加速が確認できる。
売上成長率再加速、が共通点の一つ目。
私が以前から着目していた大きな共通点がある。
$DUOL、$NU 共にアクティブ率の上昇が継続
ピンクセルがQonQで上昇した箇所。DUOLは厳密には「DAU/MAU」は伸びている。
ざっくりいうと、毎日アプリを開く人のうち1/4がサブスクユーザーであり、毎月アプリを開く人のうち1/12がサブスクユーザー
NUは綺麗に顧客のアクティブ率が上昇している。銀行とクレカというサービスの性質上、ある程度のアクティブ率は見込めそうではある。
しかし、日本の場合は複数の銀行口座やクレカを開設し、その一部だけをアクティブに使うという使われ方が多い。そう考えると、NUのユーザーロイヤリティの高さは凄くて、中南米において圧倒的な存在と言える。9,000万人以上顧客がいて、7,800万人がアクティブ。
参考までにMETAのアクティブ率(DAU/MAU)データ。
毎回多少のボラはあれど、ユーザー数が拡大しているのに、アクティブは上昇している。多くの日本人がオワコンと感じていて、シニアの憩いの場になっているFacebookですら、4-5年前と比べて3%程度アクティブ率が上昇。
インスタやWhat's Appも含めたFamily App全体では4-5年で2%の上昇だが、今は80%もアクティブだ。
Facebookユーザーの68.7%は毎日見るし、Famikyアプリに至っては80%以上が毎日見る。FamilyとFBの差分がインスタとwhat's Appなので、この2サービスのアクティブ率はFBとFamilyより高いと思われる。90%でもおかしくない。
アクティブ率が高いサービスは、良いサービスのはず!
一般論として、ユーザー数が増加していくと、アクティブ率が下がるのが普通だと思う。
アプリをDLして会員登録はしたが、使わなくなって削除したアプリは誰しもがたくさんあるだろう。
そんな中で、ユーザー数が増えているのに、アクティブ率が上昇しているというのは化け物的ですらある。
SNSの場合は、強力なネットワーク効果が、
金融サービスの場合、地理的には複数者にユーザーがバラける印象があるが、南米においてはNUが寡占的な地位を築いており、新興国にNUが横展開していって、NUが新興国全体の金融サービスで寡占的なシェアを築く可能性を示唆している。
実際、デジタルファーストの銀行やクレカは先進国にもない。メガバンクに口座を開いておらず、初めて開いた口座がPaypay銀行で、ATMとかなく、全てアプリ完結。みたいなものだと推測。
英語学習アプリに関しては、DUOLのアクティブ率が上昇するロジックは今のところ掴めていない。利用ユーザーの継続率が高く、コホートが綺麗なミルフューユを形成している可能性を想像する。
DUOLに関しては、前回良い決算だったが、2024年1月のGSのダウングレード(AIの脅威に晒される)などもあり、センチメントが悪化し、株価が下がっていた。
あくまで今回の決算の結果的には、ユーザーのアクティブ率(DAU/MAU)や課金率はむしろ加速している。
個人的には語学学習は翻訳機などで早くどうにかなる未来を夢見ていたが、現実は甘くなく(テクノロジーが追いつかず) AIが浸透しても、直接言語を話せた方が、コミュニケーションの深さが違うであろうため、語学学習の需要はまだまだなくならないと考える。
単なる売上成長率再加速の1回の観測は、一過性である場合も多い。
それよりは、その背後にある「アクティブ率が上昇し続けている」という意味を汲み取って、そのサービスがその領域のリーディング・カンパニーになることに賭けてみるのも、良いのではないだろうか。
ただし、グロース株なので、決算をミスればこっぴどく売られるので、その際はサヨウナラだ。
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今後は新高値がガンガン増えそうなムードですね。
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