見出し画像

優勝はSOUNDRAW #BDashCamp 2022 Summer Pitch Arena

事前の予想記事はこちら。本選進出予想は下記。優勝はSOUNDRAWでした。審査員評価では割とダントツだったようです。準優勝はAIRON WORKSでした。

ちなみにYouTubeでライブ配信やってたっぽいです。(アーカイブ見れるかな)

4.Go Visions / エンタメ教育(本選進出)
5.ハイヤールー / コーディング試験(予選落ち)
8.kiva / EC延長保証(本選進出)
10.opnepage / カスタマーサクセス(予選落ち)
11.Scene / 製造業向け3Dドキュメントツール(予選落ち)
18.YZ(mycsess) / グロースマネジメントシステム(予選落ち)

うわ、2社しか当たってないw 本選進出企業は下記。審査員は下記。

審査員(敬称略)
青柳 直樹(メルコイン)
里見 治紀(セガサミーホールディングス)
武田 純人(野村證券)
中村 利江(エムスリーソリューションズ)
吉田 浩一郎(クラウドワークス)
渡辺 洋行(B Dash Ventures)

QAは全部は拾えませんが、拾えるところだけ。

1.AironWorks/サイバーセキュリティ

投資家:ALL STAR SAAS FUND、NVCC、京都エンジェルファンド
2021年11月に0.9億調達、UWでA判定。

情報が少なかったというだけで本選予想からは見送ったのですが、手堅く本選進出でした。イスラエル系のサイバーセキュリティの訓練プラットフォーム。

米国のKnowBe4という時価総額4Bのプレイヤーがベンチマーク。Aironworks導入3ヶ月後の成果は明確で、横浜銀行などに導入。月額10万円からで従量課金も。

Q:UIUXの優位性はどういう点?と市場の取り方(武田)
A:イスラエルのユニコーン企業を多く手がけるデザインファームと取り組んでいる。市場の取り方は、既存サービスのスイッチングコストが高くない。1年契約が切れたらリプレイスする。スイッチングコストの高め方は、一度導入するとデータを蓄積するようにしている(寺田CEO)

Q:セキュリティ企業は既にかなり多いが、低価格だとすぐに解約されそう(青柳)
A:訓練だけではなく保守などのアップセル商材を用意している。

2.Go Visions / エンタメ教育(本選進出)

投資家:STRIVE、HIRAC FUND、epiST Ventures、個人
2020年10月に1.1億調達、UWでB判定。

子どもの好奇心と可能性を解き放つオンライン教育事業を展開少子化でも不登校が20万人おり、予備軍が100万人いる。150年くらい教育のやり方が変わっていない。不登校の子供がメタバース空間で作品を作ったり、小学生の起業家が出てきている。

ARRは現時点では1億円。世界ナンバーワンのオンラインスクールを目指す。

梅木:ぶっちゃけ、私自身も今子供だっったら不登校になって、こういうGoVisions的なスクールがないと辛いと感じる気がする。

Q:先生の求人方法や教育方法(中村)
A:先生はいない。ティーチングするというのは一番やってはいけないこと。副業やりたい人がたくさんいるので、インターンという形で採用する。

Q:入試はあるのか、開催日時などは?リアルの接点は?対象学年は(吉田)
A:入試はない。午後と夜。イベントなどを実施している。小2から中3くらいまで。メタバース内だとあまり年齢が関係なく、興味ベースで動く。

Q:客単価とユーザー数は?ユーザー数を数万人にする施策は?(渡辺)A:単価は3万円くらい、アフタースクールは0.6万円から。有料会員は700人だが、ウェイティング多数。グロース施策は、ファンドや奨学金制度を作りたい。コインも流通しているので、learn to earnも強化したい。

Q:好きなことをやりたければオンライン授業は受けるものなのか(里見)A:学校のオンライン授業はつまらない。90分の授業が多いが、子供が自分で興味のあるテーマを選んでいるので、授業から離脱しない。義務教育に対するチャレンジは、法改正があった。在籍は近所の国公私立でも、インターナショナルスクールでの学びなども認められる。

3.Hogetic Lab / データ収集

投資家:Mint
2021年6月に5,000万円を調達、UWでA判定。

Data Collect as a Service(DCaas)プラットフォーム「Collectro」を開発

CEOが前職時代にデータ収集の煩雑さに気づいたことがきっかけ。データの前処理の時間を大幅に削減できるサービス。APIデータを(ワンクリックで?)で、クレンジング済みのデータを取得可能。

ターゲットは、消費者変化が早く外部データが必要な業界で、データ分析者以外にもマーケターにも必要とされる。マツキヨやmixiに導入予定。MRRは0.1億円を超える。社内にデータ人材をリファラルで30名集めてきた。

Q:リードから契約までの月数(吉田)
A:早いと1週間、長いと4ヶ月

Q:ユースケースは?(青柳)
A:商品企画の予測制度を上げる(マーケター?)、データ分析担当者など

Q:営業戦略は?(渡辺)
A:データの知識がある人じゃないと営業しづらい。リファラルで採用しているので、ビジネス開発としてのアナリストも増やしている

4.Kiva / EC延長保証

投資家:ALL STAR SAAS FUND、EV、個人
UWで扱いなし。

ECで販売される商品の延長保証サービス『proteger』を提供。AppleCareのようなサービス。EC事業者は保証を売るたびに10%程度キックバックがある。EC事業者にとっては、CVRが上がるだけではなく、保証料も稼げる。

家電やガジェットや家具などで導入。平均保証加入率は32%で、平均CVRが1.4倍に向上。延長保証はCVRにポジティブに寄与。

損保ジャパンと三井住友海上と提携が決定。ビジネスモデルは月額1.5万円+C向け保証料の商品代金の15%の手数料。ECのGMV12兆円で保証市場は4,800億ある。

米国にはExtendという企業があり、SBVから調達している。protegerはExtendの2倍以上の保証加入率がある。

Q:保証料はどう決めている?名前がイケてないな(里見)
A:保険主体は保険会社になる。販売実績や故障実績ベースで保証料を設定。ドメインが埋まっていて、フランス語にしてみた... 汗

Q:ECサイトごとに保険を設定できるないのか≒ホワイトレーベル的なやり方(武田)
A:実際にはある。ブランドを大切にするECに対しては、自社のロゴを出さないで提供しているパターンもある。

Q:大手保険会社が競合してこないか?(中村)
A:保険会社自体が保険を販売できない。後ろに保証会社がいる。アニコムに保険会社がくると思いきや、(アニコムの年商の)400億程度の売上にはわざわざ参入してこない。

Q:手数料4%が(高すぎて)競争力がない。ECが直接保険会社とやればいいじゃないか?となりそう(青柳)
A:オペレーション最適化を頑張ることで(梅木補足:手数料率を下げたい?)

5.MEME / FinTech(親子金融教育)

UWで扱いなし。

manimoという子どものデビットカード。親子でお金の教育ができるアプリ。

ビジネスモデルはサブスク(330円)がメイン+決済手数料収益や教育コンテンツによるアップセルを検討。10歳からデビッドカードが持てる。組込型金融でユーザーをアクティブ化でき、活用ログが蓄積する。ネオバンクになる可能性がある。

アプリ一つで子供のお金についての活動が完結するサービス。

Q:労働の対価としてお金をもらうことはもうトレンドではないと思う。労働リテラシーを植え付けるサービスに思えた。労働をお金に変えることが入口になっている気がしたがなぜか(吉田)
A:お手伝いやお小遣い以上にお金を使わないことを幼少期から植え付けることが大事と考えており、お手伝いがお金になるのは一つの機能でしかない。お金の管理や運用がメインの機能と考えている。

Q:マイルストーンは(渡辺)
A:課金ユーザー数100万人を目指す。米国では2.5Bのユニコーン企業もいる。300万人の課金ユーザーとのこと。

6.Solafune / 衛星データ解析コンテスト

投資家:ANRI、EV
2021年1月に非公開額を調達、UWで未カバー。

Googleアースで衛星データ解析技術を提供。時間的価格的利用コストが高すぎて、衛星データの活用は進んでいない。

アルゴリズム開発をオンラインで自発的にエンジニアがやってくれている。トランザクション課金。

Q:ニーズが顕在か潜在か(吉田)
A:災害現場は顕在。

Q:ハッカー集団をコミュニティ化するのは面白いが、他のマネタイズ手段はないか。(里見)
A:衛星データは誰でも買えるのでオープン化しやすかった。オープンにしやすい分野とハッカーの相性が良かっただけ。

7.SOUNDRAW / AI作曲

投資家:ディープコア、個人
2022年3月に1億調達、UWで未カバー。

動画クリエイターがターゲット。動画に合うBGMを探すのが難しいという課題がある。曲選定は時間がかかる。動画にあった著作権フリーの音楽を10-15踏んで作れる。

ムード、ジャンル、長さ、テンポを選んで自分で作成できる。月額2,000円程度。永久ライセンス。ローンチ1年半で有料ユーザー数1,261名。解約率3.5%、粗利率84%。海外売上比率が34%。50万人の有料会員で年商100億程度。

Q:フリーランスの主戦場は動画制作になってきている。音楽選定で苦労しているユーザーは多い。有料会員数50万人の根拠は(吉田)
A:グローバル前提。動画クリエイターは3,000万人いる。著作権フリーの音楽サービスいくつかユニコーンになっていて、有料会員数は100万人を超えているので、有料会員数50万人は堅いと思っている。

Q:作った曲の著作権は誰にあるか(里見)
A:利用規約上は企業に。それをライセンスでユーザーが利用する。

Q:月額2,000円は安すぎるので、クリエイターの収益連動の方が良いのではないか(武田)
A:既存のストックライブラリーと似た料金プラン設定にしている。

個人的には、一応動画クリエイターの端くれではある(一発撮りばかり)のですが、そんなにBGM作成に課金したいユーザーがいるとは思えないんですよね。3,000万人いる中で、月額1万円以上稼げてる動画クリエイターって何%いるかな。それこそ、1-2%程度じゃないですかね。そういう人たちがみんなBGMに課金したいかというと...

定期的な収入がある動画クリエイターはせいぜいグローバルで300万人くらいで、この5%でも取れれば御の字ということで、個人的には15万人くらいがアッパーに思えました。

以上です。UWでA判定だった2社はおとなしく本選進出予想とすればよかったです。情報がないので、領域などを直感で判断するしかなかった。

ちなみに以前よりもSaaSが減って、WEB3が増えたそうですが、本選にはWEB3は1社も出てきませんでした。予選のWEB3企業では厳しいだろうなと私も思っていました。WEB3、儲かるの?w

個人的にはEC保証サービスのprogaterが良いのではと思いましたが、わかりやすいサービス名にした方が良いですよね。保証くん。

ありがとうございます!サポートは希少なのでとても嬉しいです^^