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#1人10万円以下の旅 2024年晩冬・松本本箱編

以前一度だけ書いた「#1人10万円以下の旅」シリーズ。

1人10万円以下でも工夫すれば面白い旅ができるよ。という提案。
企画力が求められる、ひとりあそび。

今回は、松本本箱という共用部に巨大ライブラリーがあり、部屋に本持ち込めないけど夜通しライブラリーで本が読める。というコンセプトの旅館に興味があり、そちらをメインに訪問。

そこで普段は出会わないであろう本と出会って、読書したい。という試み。

注記:本記事の写真は全て筆者撮影。


支出明細:合計約7万円

合計:69,897円

特急あずさ新宿〜松本乗車券往復:8,160円
特急あずさ新宿〜松本特急券往復::4,900円
注記:グリーン車ではありません。グリーン車は1両だけで、混んでそうで価格に見合う快適さではないと判断し、回避
松本市内〜松本本箱バス2往復:1,440円

食事代合計:13,830円
三城(蕎麦屋):2,000円
まるもコーヒー:1,200円
メインバーコート:3,630円
山勢(鰻屋):5,800円
野麦(蕎麦屋):1,200円

松本本箱宿泊:33,357円
書籍3冊:3,800円
マグカップとスプーン2つ:4,000円

松本市美術館常設展:410円

グルメ旅行ではなく、読書がメインだったので、10万円どころか7万円程度で済みました。

7万円にしては良い体験だと思いますので、学生さんとかにも真似してみてほしい。グルメが蕎麦メインなので、安いし。

ざっくりとした旅程


11時新宿発特急あずさで1335松本駅着。

人生初の特急あずさでしたが、揺れまくって結構不快でしたw 2時間半は品川京都の最短2時間4分より長く、私は麻布十番が自宅なので新宿が心理的に遠いというのも難点。品川は近い。

松本は蕎麦屋が多いが、14時閉店が多く、15時までやってる蕎麦屋ということで、蕎麦百名店の三城を選択。

食事関連は全て食べログの「長野県のレビュー」をまとめてご覧くださいw(本記事では割愛)

その後、これも喫茶店百名店の旅館併設の喫茶店「珈琲まるも」へ。レトロな空間で、なぜか閉店が16時頃と早いw 

松本市は軽く散策しただけですが、早めの閉店時間のお店が多そうでした。冬は寒いから、早く家に帰ろうということなのか。

3月中旬に行きましたが、こんな感じで雪はかすかに残っていた。

街を歩くと、なんかすごく山を近くに感じるんですよね。こんなに、山、近っ!って街は記憶にない。

写真では伝わりにくい、山の近さ

松本城付近からバスに乗り、浅間温泉へ。25分程度。松本城には今回立ち寄りませんでしたが、桜の時期は綺麗という説を耳にします。お堀には巨大なアヒル?がいた気がします。

松本はいくつか有名なBARがあるらしいということで、ディナーはホテルで食べず、17時にチェックイン後に19時台のバスでまた市内へ。ディナーは蕎麦を食べ、松本で有名らしい「メインバー・トップコート」へ。

りんごジュースとクランベリーの松本ブリーズ

雰囲気のあるBARで、お酒もとても美味しく、良いBARでした。

翌日はチェックアウト後にランチで「山勢」で鰻重を食べました。

後述の松本市美術館に立ち寄り、1450松本駅発1725新宿着で帰京。

ホテル:松本本箱

メインスペースのある本は写真集が多い

今回のメインである松本本箱。厳密には「小柳」という旅館をリノベーションして、片方は小柳、もう片方を松本本箱としたそうです。

松本十帖という施設全体の名前は、旅館やカフェなど10箇所から連なる施設の総称だそうです。詳しくは下記を。

本箱シリーズは箱根にもあります。未訪問ですが、調べると箱根本箱は2018年8月、松本十帖は2020年7月のオープンでした。

場所は浅間温泉であり、温泉街としては結構寂れた雰囲気でした。昔は少し流行ったのかもな。的な。

部屋にある宿説明の文章を読むと、松本十帖はいち旅館というよりかは、町おこしの起点になりたいという気概があるとのことでした。良いですね!

プロデュースの自遊人は他に有名なのは越後湯沢の里山十帖もやっています。そちらは2018年に泊まりに行きました。雪景色の温泉を覚えています。個人的には、結構好きな思想のプロデュースチームです。

今回は読書に来たので、部屋の写真を撮らなかったのですが、源泉掛け流しの露天風呂付きで、いつでも入れます。

他にも室内の露天風呂より大きい共用のお風呂がチェックインアウトの時間一杯使えます。寒い中夜中に行ってきた。3,4人もいると一杯で、1人で入れるのが望ましい大きさではあります。

食事は食べなかったのですが、フロアや部屋に置いてあるクッキーやおかきが結構美味しくて、ぽりぽり食べましたw

本箱の感想と戦利品

スペースがざっくり5つくらいに分かれています。うち2つか3つ?は前回の#1人10万円旅行で訪れた「鈍考」のBACHセレクト。ブックセレクター自体がBACHしかいないというか、BACHが切り開いた業種なだけありますね。僕が単にBACHのファンなのではないかという説。

上記の真ん中のような、個室も5つほどあります。この個室に籠って読むと集中できますし、ライブラリーに時計は見当たりません。

集中できる

部屋にスマホを置いてきて、時間を気にせず読書に集中できるのは、現代において逆に非常に贅沢な時間です。スマホ持ってても急ぎで対応しなきゃいけないことなんてないのですが、つい見ちゃいますよね。

書籍のセレクトですが、いくつかのテーマで区切られています。旅関連や地元・長野関連もありますが、最大の特徴はビジネス書的な本がほとんど見当たらないこと。

実際に、僕もこの旅館に来てビジネス書と出会いたい!という期待を持ってきたわけではありません。

小説やエッセイはチラホラありますが、思想系の本が多めに目についただろうか。ビジネスに近くても、テーマ的に「ポスト資本主義」とか。マーケティング系の本はほぼ見当たらず、投資本ももちろんないですが「お金について考える」みたいな本はあります。

ビジネス書から隔離された本空間、良いです。

地下には「こども本箱」というスペースも。絵本がたくさんあります。実際に、子連れのお客さんもいました。

本箱は図書館というよりかは「本屋」であり、本は買えます!実際に僕が買った本はこの3冊。

恋愛ポエム集です。普段は手にしなそうなエモい作品であり、まさに本箱に行ったからこそ出会った感。


岡本太郎は知ってたし何冊か読んだことあるけど、未読だった本。なんとなく気になった。

全然知らない人の本。ぶっちゃけ、本屋コンセプトの旅館に来る人、人生の迷子な人も多い(僕含む)気もするのですよね。迷子になんとなく気になるな。と思わせてくれた本。

こういう本をパラパラと少し読んで、買って帰りの電車で読もう。という感じ。他にも買わなかったけど、本箱でゆっくり3,4時間程度はいろんな本をつまみ食いしました。

今回は1泊でしたが、2泊とかしてゆっくり本箱にズブズブと浸りたい気持ちもありますね。デットクス感もあって、おすすめです。

結論、本箱というコンセプトは、普段日常生活の本屋で出会えない本と出会えるきっかけにもなるし、スマホや時間を気にせず本にゆっくり浸れるので、とても良いと思う。想像通りに、好きな感じでした。

松本市美術館

滞在中に気づいたのですが、松本市は草間彌生の出身地らしく、松本市美術館では常設展をやっていました。常設展どころか、美術館の外観からして草間仕様でしたw

常設展自体は南瓜以外は撮影不可でした。水玉模様の市内循環バスもあるそうです。

おわりに


今回の旅の全体の感想

・特急あずさの不快さはかなり厳しいw
・松本市自体は長閑ながらも何か知性を感じる街並み。街としては好き
・本箱のコンセプトは好きだが、近場の箱根の方が行くのが楽で良いかも。箱根本箱も行ってみたい
・グルメは正直物足りない。水がすごく美味しいので、水を活かした蕎麦屋が多いのであろう。松本十帖のレストランで夜朝食事付で、どっぷり本箱というプランがベターに思える

ちなみに、3月中旬の平日は松本市や松本本箱は比較的空いていた。聞くと4月末以降がハイシーズンで、人気の蕎麦屋には行列もできる。ハイキング客が増えるそうだ。

人が少ない方が松本本箱も楽しみやすそうなので、オフシーズンの平日がおすすめか。桜の季節も良さそう。


本箱で、夜中に読書してる他の宿泊客と出会ってしまう。深夜何時かもわからぬ中で読書をしているという共犯意識?から親しくなり、翌朝ランチを共にする。

その人が、僕の妻になった。

みたいなストーリーを書いてみたくなったので、気が向けば書いてみる。読みたい人いたら、応援コメントください。

以上です。

参考:最近の旅記事


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