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長生きって何なんだろう

義母が施設に入って長い
コロナ禍の前からだから5年くらいだろうか

施設に入る数年前に首の手術をした
術後、痛みはましにはなり何とか日常生活は送れていた

以前は自転車で行っていた近所の買物は
転倒などの危険があるため徒歩で行くようになった

ただ足元がトボトボしていたため
だんだん外出が減ってきた
高齢者がよく使っている手押し車?のようなものを使ったら?
と提案しても「あんなの使いたくない」だった

遠方なので頻繁に様子を見に行けなかったのだが
行く度に痴呆が進んでいた

そのうち自分で用を足すことができなくなった
下した下着を引っ張り上げられなくなったのだ
義父はしっかりはしていたが、高齢であり
オムツを替えたりなど義母の介護は不可能だった

義母は施設に入った
1年くらい経った頃、コロナ禍になり
面会も全くできない日々が続いた
久々に会うと「あー、うー」という声を発するしか出来ない人になっていた

それからしばらくして脳梗塞を発症した
普通ならこの時終わっていたのかもしれない
医療の進歩で繋ぎ止められた命

病院にしばらく入院
病院は介護施設ではないので出なければならない
施設に戻るには胃ろうをしなければならなかった
義母の弟も寝たきりになり、胃ろうをしていたのを見ていたので
「胃ろうはしたくない」と言っていたが
本人の希望はもうこの時点で考慮されることはない

胃ろうをして施設へ戻った
もう声も聞こえない


長生きって何だろう
90や100まで生きていれば長生き?


最後は誰も選べないしどんな解決策もない


私の母はがんで亡くなったが
「3人のお母さんになれて良かった。ありがとう」
と言った翌日から昏睡状態になり1週間後くらいに亡くなった

あの「ありがとう」を言えただけでも
聞けただけでも
まだマシなんじゃないかと思ってしまう


先日テレビで「安楽死」の特集をしていた
難病の人が自分の意志が伝えられるうちに決めておくのだ
「やっぱり死にたくない」と迷ってしまわないのかなと
見ていられなくなり途中で見るのをやめてしまった

寂しさや悲しさが無くなったり軽減されるわけはないけれど
その人の意志(遺志)が最後に反映されれば
本人も遺される方もまだ気持ちの整理がつきやすいのではないか

「お先に」と引っ越すようにいけたら
いいのにな、と

楽しくもない話を読んでいただきありがとうございます

ではまた~









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