香谷ウメ

日々是好日。 どんな日も同じ一日

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  • 多羽(オオバ)くんへの手紙

    生涯青春病が書き散らかしています

  • 歌う人

    時々急に歌います

  • 日々の徒然

    文字版らくがき帳のようなものです

  • 見失いたくない記事

    何回も聴きたい、読みたい記事コレクションです

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    記事にするほどでもないものたちです

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「多羽くんへの手紙」を読んでくださった皆さんへ 今更? 分かってたって~ 多分そう思ってくださる方が多いと思います。 大人になった水澄は私です。 「多羽くんへの手紙」は私のことを書いています。 お話として多少面白く脚色している部分はありますが、 多羽は当時私が好きだった男の子で、お鈴やその他の登場人物も実在する人物がモデルになっていて、私の家族設定、内容もほぼ実際にあった出来事です。 noteを始めようと思ったのは、自分のことを書こうと思ったからです。 ずいぶん前で

    • 多羽(オオバ)くんへの手紙─36【終】

      (1,728字) 「水澄、あんた何かアレやな、地獄少女みたいやな。」 真っ赤な色無地の着物を着た私に、笑いを堪えながら明里が言った。 共通の友人の結婚式に招待され、久し振りに顔を合わせたが話し出すと昔に戻ったようだ。 結婚式に招待されたはいいが、何を着ていこうかと困るのはよくあることだが、私には母が遺してくれた着物があり、不自由したことはなかった。 「地獄少女、ちょっとそこへ立ってみ。写真撮ったるわ。」 明里のカメラは私の思い出の中の1ピースになっているなと思うと、自

      • 多羽(オオバ)くんへの手紙─35

        (2,688字) 結婚を機に激務だった仕事は辞め、しばらくのんびりと過ごしていた。 最後の一滴まで絞り出すような働き方から開放され、日曜夜の憂鬱を感じなくても良い生活は快適だった。夫はとやかく言う人ではなかったけれど、ずっとこのままのんびりと暮らしていくことは自分の性に合わない。 久々の求職活動の後に採用された職場が、ストレスを感じたり私生活を侵食されることも無い職場だったことは幸運だった。 時々実家に顔を出し、母と出掛けたり、伊織や賀子や父と過ごす。 独り家で読書を

        • 【歌う人】

          私のはテキトーでいいからKANちゃんのを聞いて欲しい🥹

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          多羽(オオバ)くんへの手紙─34

          (1,885字) いつからか、起きている時間の大半を仕事に費やす生活を送っている。 仕事帰りの飲み会に誘われても、そろそろ会も終わろうかというような時間にようやく顔を出す、というのが普通になっていた。 恋人との付き合いも、隙間で何とか遣り繰りする有様だ。 こんな早い時間に仕事が終わったのはいつ振りだろうか。 帰宅ラッシュ時の電車に乗るのは久し振りだ。 真っ暗な夜更けの街を歩くことに慣れきっていた体は殊の外軽い。 地元の駅の改札を出ると、階段を降りてすぐのバス乗り場に人が

          多羽(オオバ)くんへの手紙─34

          きょうは何の日

          今日は松田優作さんの命日 1ヵ月後はウチの母の命日 優作さんの命日が来ると 「あ、お母さんのお供えの手配しなきゃ」ってなる、親孝行でちょっぴりバチ当たりな娘です 「探偵物語」はもう何度も見た〜 知ってるよ~ 何を今更ってなるだろうけど あ・え・て やらせて!おねがーい! 皆さんはどの話が好きですか? 聞いておいてアレですが、 私もどれが一番かと聞かれると う~ん…てなります 最終回近辺の話は悲しいけど、どれも好きだし 水谷豊が出た回も好き 倍賞美津子(マサ子ちゃん

          きょうは何の日

          多羽(オオバ)くんへの手紙─33

          (1,599字) お鈴に会うのは久し振りだ。 私達は社会人となって数年経つ。 短大卒のお鈴は私より先に社会に出て、今や立派なOLさんだ。 お鈴の仕事はシフト制で、土日が休みの私とはなかなか予定が合わなかったのだが、やっと休みが取れ会う約束が出来た。 土曜の朝といっても昼に近いような時間帯。 駅前を走る車もそんなに多くない。 こんな天気の良い日には誰もがもっと朝早くから出掛けるのだろうか、そんなことをぼんやり考えながら信号待ちをしていた。 プップー 車のクラクションが鳴っ

          多羽(オオバ)くんへの手紙─33

          【仮装じゃないよ歌唱だよ】

          ハッピーハロウィーーーン🎃 海のように寛い心でお願いします🙃

          【仮装じゃないよ歌唱だよ】

          【仮装じゃないよ歌唱だよ】

          多羽(オオバ)くんへの手紙─32

          (2,155字) 青春病には時間が最良の薬。 完治してからずいぶん経った今となっては、母と概ね良好な関係を築くことが出来ていたが、言われれば言われるほど遠ざけたくなる天邪鬼は未だ健在だった。 「水澄、ホンマに要らんの?一生に一度やのに。」 ここ数ヶ月、いやもっと前からだ。 母から幾度となく尋ねられてきたのは成人式の振袖のことだった。 独身の間は着られるといっても、そこまで出番のないようなものに大枚をはたくなんて馬鹿げている。 生涯独身なら着る機会も多いかもしれないが、

          多羽(オオバ)くんへの手紙─32

          多羽(オオバ)くんへの手紙─31

          (1,224字) 狭い地元だ。そこらですぐ会うだろうと思っていたが案外会わないものだ。 むしろ電車通学をしている者同士が駅で顔を合わせることの方が多かった。 電車通学の朝は早く、帰りも地元の高校生とは時間がずれている。 1日のほとんどを地元以外で過ごしているのだ。 中学の延長のような多羽たちと偶然会うはずもなかった。 電車に揺られながら、ユーミンの「卒業写真」が頭の中で流れているようなセンチメンタルな時期もあったけれど、新しい環境に慣れることに精一杯な日々、それが日常にな

          多羽(オオバ)くんへの手紙─31

          焼印のような思い

          先日読んだ月子さんの記事。 身内に対する遣り場のない感情があるのがすごく伝わってきた。 焼印をジュッと押し付けられたような、いつまでも消えない、痛みを伴う傷。 そんな風に思えた。 私の母もそうだったのではないかと思ったことがあるので書いておこうと思う。 毒を撒き散らすかもしれません。 母は7人兄弟の末っ子で、関西の人ではなく実家は他県の田舎だった。 実家には叔父(母の兄)夫婦と息子、祖母(祖父もいたが他界)が暮らしていた。 叔父は透析をしていて、障害者の補助金のようなも

          焼印のような思い

          真っ赤な口紅

          真っ赤な口紅を塗っている私を 口の端に微かな笑みをのせて まじまじと見ている 綺麗な顔の男 真っ赤な口紅が好きなのか 真っ赤な口紅を塗る女が好きなのか 男と腕を組んで歩いている 真っ赤な口紅の美女 真っ赤な口紅を塗った あの綺麗な顔の男 口紅を塗るところを見られているところは実話で、後ろは想像ですが男がゲイだったのは実話。 ポワンと浮かんだので備忘録的に ではまた〜

          真っ赤な口紅

          記事をご紹介いただきました

          フォロワーのネリケシさんに 記事をご紹介いただきました! 本体よりとてもとても素敵に書いていただき、何と言ってよいのやら。 ドアの隙間からコッソリ覗いているような心持ちです。 ご紹介いただいたのはこちら ネリケシさんの書かれた小説、秀逸です。 完結しているのでイッキ読みをお勧めします。 というか勧めなくてもイッキに読んでしまいます。 ネリケシさんありがとうございました!

          記事をご紹介いただきました

          これまで過去に数々の容姿イジリ(セクハラまがい含む)に晒されてきた私が その昔行きつけだったバーのマスターに言われ、未だに理解できないもの。 「お前整形顔やな」 褒めてるのか貶してるのか やっててこれなら辛すぎるわ 笑

          これまで過去に数々の容姿イジリ(セクハラまがい含む)に晒されてきた私が その昔行きつけだったバーのマスターに言われ、未だに理解できないもの。 「お前整形顔やな」 褒めてるのか貶してるのか やっててこれなら辛すぎるわ 笑

          ファンでなくても

          敵チームでもファンでなくても 季節的に秋風が吹く頃のせいか 野球選手の引退試合は大体泣いてしまう ここ最近で泣いたのは藤川球児だった が、 監督になって戻ってきた 虎ファンはめちゃくちゃ嬉しいやろなぁ カープだったら黒田が監督になったくらいの感じ? そこまでではない? 球児の入場曲 スタジアムに響き渡る歓声を…のところ いつも何かジワーンとしたなぁ センチバ この頃野球をしていた男と付き合っていたけれど、なぜか1回も試合を観に行かなかった 彼女って案外行かないものだった

          ファンでなくても

          ブスなりの矜持

          「お前はちゃうやろ」 美人の友達と同じように振る舞っていたらこう言われたことがある。 美人とは思ってなかったけど、ブスの方なんだ、と思い知らされる瞬間。 すごくショックだった。 今はネタに出来るけれど。 女の美醜はある程度は大事。 過剰に切ったり引っ張ったりすることはないと思うけど、噛み合わせが悪いとか、健康被害レベルなら整形も良いと思う。 自分のことが好きになれないっていうのが一番良くない。 見た目なのか中身なのか、どこかを良いと思ってくれる人が少なからずいたのは

          ブスなりの矜持