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サザンの「秘密のデート」に憧れる

2月下旬から神戸の取材に行っていて、その間、ずっと頭の中はサザンの「LOVE AFFAIR~秘密のデート」がかかっていました。今もフィーバー中。
あれは湘南なのに、港町の美しい情景が描かれたこの歌にはずっと憧れていて、「ハーバービューの部屋で抱きしめて~」のくだりを、まさに神戸のハーバービューの部屋でこの歌を思い出して、あの憧れがよみがえってきました。

ただし、「抱きしめて」なんて言葉を一人で聴きながら「ハーバー」の美しい景色を見ているだけなんですが…。
神戸では、都会と海がこの歌のように美しく混ざり合っていて、「ハーバーランド駅」とかいうのもあったりして、何かとこの歌が連想されるような光景に出会ったのです。

サザンのこの歌は、1998年にリリースされ、当時放映されていたテレビドラマ「スイートシーズン」の主題歌にもなりました。

このドラマ、内容は不倫なのですが、当時中学生だった私は、松嶋菜々子と椎名桔平との恋愛にもめちゃくちゃ憧れました。今思うと、松嶋菜々子がドラマの中では終盤、中絶することにもなり、結構ドロドロした内容だったと思いますが、そこは何もわかっていない中学時代だったからこそ、ただ椎名桔平のかっこよさとこの歌の世界にただただ酔いしれました。

ドラマとこの歌が大好き過ぎて、当時は放映後もレンタルビデオを借りて何度か観ましたが、おそらく全部をしっかり見ていたわけではなく。不倫ということよりも、ただ好きでひかれあうという恋愛ばかりを見て憧れていたのです。

いやぁ今でも、やっぱりまだ憧れています。

やっぱりとにかく最高なのです。ドラマより何よりこの歌のすべてが。

歓声とともに始まるイントロとか、もう「境界を越えた後で」始まる歌詞とか、もう最高なのです。
不倫を経験したことがないから、憧れだけをもって言えるのかもしれないけど(ごめんなさい)。

そして、私は女としてよりも、この歌の男側の気持ちになぜかただただ憧れちゃうんです。
「ボウリング場でかっこつけて」とか「大黒ふ頭で虹を見て」という港町の都会で遊んでいる感じとか、「愛の谷間で溺れたい」とともにかかるバックの音とか、歓声が時折バックで入る全体的に軽いノリとか、情けない感じの男の姿とか。最初から最後まで歌詞も、桑田さんの哀愁漂う声とか、吹奏楽の音も、後ろで何かを巻いているような音とか、とにかく最高です(言い過ぎ)。

また、サザンの桑田さんがこの秘密のデートを歌っているのも最強。桑田さん自身が、不倫をしている姿も、「捨てもなくしも僕はできない」という姿もなんとなく想像できちゃうし、それが憎めない感じなのもまた素敵だったりするのです(ごめんなさい)。

でも、不倫って本当に何から何まで不謹慎なことなのでしょうか。
人を好きになって愛すること自体はなんと素敵なことなのでしょうか…。しかも結婚するほど好きな人ができて、幸せな日々を送ってきて、さらに好きな人ができちゃうなんて、なんて豊かな人生なのだろう…と私からすると、思ってしまうのです。(悲しいかもしれないけど)

だから、結婚をして安定した生活があって、さらに違う人にも恋愛できる心の余裕があって、生活するだけじゃなくて、その人と遊べる経済的な余裕もあるなんて、あぁなんて豊かなんでしょうか…(今の自分との対比が悲しくなるけど)。

不倫はつらく悲しくて不謹慎なことなのかもしれないけど、私のような人間からしたら、とても豊かでゆとりがあって、なんて幸せなんだろう…って思えてしまいます。

それにしても「秘密のデート」という響き、なんて素敵なのでしょうか。

不倫でなくても、公認されるような恋愛であっても、やっぱり恋愛は「秘密」だからこそ、いい。二人だけのロマンチックな世界と港町の海と都会の両方が溶け合う場所の情景がただただ美しいです。

永遠の憧れです。


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