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なぜFF8の時代はすごいのか

FF8にハマり過ぎた。おかげで元気になってきたし、ゲームにハマれたおかげで集中力もついてきた…気がする。20年前にはやれなかったキスティスのショックウェーブパルサーもできた!(呪いの爪を100枚なんとか集めた)やりこみを少しずつやっていくなかで、気になっていることがある。

なぜこんなにもFF8って素晴らしい作品なんだろう…!20年経った今も色あせず、むしろ大人になったからこそその魅力がまた掘り起こせる。FF8の音楽、すごい!映像もすごい!ストーリーも世界も、キャラも、システムも。画面上にHPの数字くらいしか見えないのもゲーム初心者には入りやすくてうれしいし。こんなにすごいものを、どんな人たちが作っているのだろう?

そうやって調べていくと、少しずつわかってきたことがある。どうもFF1~10ってすごくないか。特に7~10は20年以上たつ今でも、色あせない輝きがある。どうやら業界やファンの間では、スクエア黄金時代というらしい。

人気が高いFF10は個人的には好きではないが、なんかすごい作品だというのはどんなシーンであっても画面上を見れば何か伝わってくる。主人公のユウナもティーダもあまり好きなタイプではないので多分今後やらないけれど、あれだけファンがいるというのもなんとなくわかる。
とにかく、FFは7~10まではなんかすごい。ひと目その作品に関するものを画面上で見れば、何かすごいものなんだろうな、というのがゲームを最近ずっとやっていなかった私にもわかる。でも、FF11~のナンバリング作品にはそのパワーがあまり感じられないというか、印象が薄いなと思う。

少しずつ調べていくと、どうやら、FFの生みの親である坂口博信さんという方が、FF10までは関わっていて、それ以降は諸々の事情があって退社したこともあり、もしかすると、プロデューサーの損失が大きく影響しているのかなというのが個人的な推測であり、YouTubeを中心としたさまざまな個人メディアからの答えのようだ。
ちょうどそんなことを考えていたときに、FF作品の解説をしているユーチューバーのてつおさんという方がこんな動画を投稿していた。

やっぱり、あのインパクトの強さは、プロデューサーがいるかいないかの違いなのかぁ…。FF8のリノアやFF10のユウナは、男性陣の好みをぎゅっと詰め込んだ、とあって、正直女性側からすると、いろいろ違和感あって、好きではないのだが、にしても、その好みを詰め込んだ愛はその存在だけで伝わってくる。なんだろう…好きかどうかは別として、そういう愛がキャラクターに命を吹き込むんだろうなぁ。

まぁ坂口さんの不在が作品自体にどう影響を及ぼすかどうかは、推測でしかないし、個人的なブログやYouTubeでしか言いようがない。だから、なんとも言えないけれど、おそらくそれが大きいような気がしてならない。

だからこそか、これまでのFFナンバリング作品がいまいちピンとこないのに対して、FF7リメイクを見ると、感じるインパクト。これはすごいなと思った。画面から伝わってくるものがあるからこそ、やってみたいし、その世界に入ってみたい。
キャラクターそれぞれに命があり、ティファってこんなに素敵だったっけ?と魅力を再発見した。(ティファもまた、好みのタイプじゃないのだけれど、魅力がすごすぎて、引き込まれるのだ。昨年ハマったドラマ『天国と地獄』を見ていた綾瀬はるかのよう)

てつおさんが衰退期として11~15をやはり並べているように、FF7リメイクに始まるこの作品は、復活期のようにも感じる。
FF7はやっぱりすごい。でも原作よりもパワーアップしているようにも感じた。この今だからこそ、あの世界に入りたい。

この作品が命を持っているかのような感じってなんだろうか。
また最近、たまたま「Dの食卓」というゲーム開設がYouTubeに出てきたのだけれど、あこれか…とも思う。私はたぶん、このマニアックそうなゲームはやらないのだけれど、このゲームのインパクトも強い。飯野さんというクリエーターが自分の人生を掛けて、思いを込めてつくったドラマについても解説されていて、納得する。人が見えない想いを込めて作るものには、命が吹き込まれるのだろう。ゲームでも、書籍でもなんでも、それはどんなジャンルであってもインパクトを与える。
このインパクトは深く触れていくと、だんだん命のように感じられる。まるでキャラクターが存在しているかのように感じられて、自分のなかで励ましてくれたり、示唆を与えてくれたりする。そういえば、このFFが誕生していた90年代は、ドラゴンボールをはじめとした素晴らしいサブカルが誕生していた時代でもあった。

そう考えると、おそらくFFのプロデューサー坂口さんが作ったFF1~10の作品は、坂口さんだけでなく、坂口さんとともにさまざまな人たちとのかかわりも含めて生まれていたのだと思う。それが全体でひとつのドラマなのだ。

ファイナルファンタジーというゲームタイトルは、現在のスクエアエニックスの前身、スクエアが坂口さんとともに社運を賭けた最後の望みとしてつくられたというのは有名なエピソードだそうで、その後に続く、さまざまなドラマも生まれているようだ。

『うつヌケ』がヒットした田中圭一さんがそのドラマを漫画化したこのエピソードページは、秀逸としか言いようがない。天才プログラマーだったり、天才クリエーターだったり人たちが、「社会の片隅にいるアウトサイダーで性格のねじれたやつらばかりなもんだから」「毎日のようにキレていました」というページは、非常に面白い。
別のインタビュー記事では、坂口さんがこの天才プログラマーを毎晩ステーキに連れて行ったというエピソードを語っている。また他社に移った同僚が仕事の壁にぶち当たった際、坂口さんがやっていたことは仕事そのものというよりも、むしろこういった仲間のメンタルにかかわっていたことが大きかったというようなことも語っているのは印象的だった。

ゲーム記事は、ビジネスメディアのようにうまくまとめられ、読みやすくしてあるものはこの「電ファミニコゲーマー」メディアくらい(それでもやっぱりリードやタイトルが長すぎるが…)で、ほとんどが読みにくくて、主体性を求められる。ただ、知りたくて読み進めていくと、この毎晩ステーキ談や、スタッフのメンタルマネジメントといった面白い内容が断片的に浮かび上がってくる。
ファミ通などが、YouTubeで坂口さんやFFスタッフの渋谷さんなどと対談する動画も投稿しているが、ほとんどが最新作のFFやFANTASIANについてで、正直ゲームのインパクトに比例して、面白味が少ない。結局のところ、インパクトの強いシリーズFF1~10までについて触れているところが一番深堀もできて、面白いと個人的には感じる。

にしても、ゲーム記事って本当に粗削りだなぁとどこか感じた。文章や読みやすさなどが、まだどこか粗いのだけど、その分、中身が詰まっている。ここ、削ってもよさそうだし、もっと見やすく展開できそうだし、というところがいくつか見受けられそうなのだけど(偉そうに言ってすみません)熱量みたいなものがめちゃくちゃこもっているのだよね…。これはインタビュイー側とメディア側、読む側、双方に何か熱いものが多々あるのだろうなという感じがする。読めば読むほど、面白いし、もっと読みたいのだけれど、紙媒体はもう攻略本しかなくwebでガッツリ探して発掘していくような感じ。でもまたこれも面白い。

いつか、これら熱い熱い断片的な制作ドラマが、体系化されてどこかで「ファイナルファンタジー展」ってやってくれないかなとも思う。
そのときには、坂口博信さんはもちろん、渋谷さん、ナージャ・ジベリさん、いろんな人たちが生でも対談してくれたら、その会場は熱気がすごすぎるかもしれない。
FFはやっぱり1~10までがすごい。だからこそ、FF7リメイクはすごい。これからFFはナンバリングを続けるのだろうけど、坂口さんは別会社で違う作品を発表し続けるのだろうけど、あの黄金期をいつか振り返ってまとめてみたらすごいものになりそうな気がしている。




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