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帝王切開産後レポ~長い長い産後1日目~

坊ちゃまが産まれて1年半経って、もう保育園まで行って、
妹のまつもっさんは子供産んでて。。


こちらの世界ではどんどこ色んなことが起こってるのに
note上では、私はまだ坊ちゃまに会ってないまま。
書こう書こう、マガジンにまとめちゃったりしてーとか頭の中では
すっかり書きあがって完結してたが、そろそろnote上でも一区切りつけたい。


前回の話はこちら。


キリ子が病室にやってきて
「体の向き変えますね。どっち向きがいいですか?」って聞いてきて
とっさの質問に、素早く答えなくては、と謎の緊張モードに入って
「左を下向きで」って答えた私。

彼女が返事したのかわからなかったけど、私は心臓バクバクで体を預けて
「これでいいですか?」と聞かれたので
「は、はいっ!」と答えた。
もう、いるだけで緊迫感があるから早よ出てってほしかったので
とりあえず返事したのだが、全く『これでよくなかった』のだ。


その時の私。

キリ子から見た私

兄やんの友情出演。この画角撮るのにえらい時間かかった。


実際の布団の中

おわかりになるだろうか。
一見、左が下になっているようだが(いや、なってるか?)
体本体は真っすぐのまま。
完全に体がひねっている。ひねられている。

キリ子がいなくなって、緊張から解放されたらすぐ違和感に気づいた。

違うな。ねじれてんな、こりゃ。
えー、どうしよ。
ナースコール鳴らしていい案件?
鳴らしてキリ子来たら、だんまりやん。
我慢しよ。

開腹手術した直後に『ねじれ』
なかなか厳しいもんがあるっす。
誰かふらっと来てくれんかなー。
通りすがらんかなー。
今はただ安らかに休みたいだけなのに。

体は動かせないから時計を見ることもできなくて
どれくらいか経った頃、
「調子どうですかー?」と神降臨。(別の助産師さん)

助: え?その前に体痛くないですか?
私: い、痛いです。
助: ですよね。体ねじれてますよ。
私: (知ってるー!ずっとその件で戦ってたー!)
   ですよね?なんか違和感があって。
助: そんな時はナースコール鳴らしていいんですよ!
私: はぁ。なんかこんなぐらいでって押せませんでした。
助: 枕元に置いときますからね。いつでも鳴らしてください。

あんがとございまーーーーす(シクシク)


神に体勢変えてもらったら、体が楽で仕方がない。
これがホンマの床ずれ防止の体位交換ってやつなんですねー!
やっと体が整った後、やっと坊ちゃまとの対面。


2400台と小さく誕生した彼は、とても小さく見えて
それはそれは儚さを体現していた。
おでこに天使のキス跡とも言われるサーモンパッチを付けていた。
足に付けたリストバンドで名前を確認しなくても(するけど)
うちの子です、とわかるほどのしっかりしたやつ。

はー、かわいいかわいい。
よくやってきてくれたね。頑張ったね。そちらはどうだい?
みんな優しくしてくれてるかい?
母さんは、色んなハプニングが次から次にあって落ち着かないよ。

と、少しの時間だけだったけど感動の対面を果たし、また彼は持ち場に帰っていった。


水でも飲もうかとペットボトル取ったら、もう飲める水位ではなく
これは、ナースコール案件だ!

「どうされましたー?」と新人さんぽい助産師さん。
「水がもうなくて買ってきてほしいんですけど」
「ちょっと確認してきます」

おーい、どこの誰にどこで確認してるんだーい
天然水を汲みに行ったんか、すんませんねわざわざ、くらいの時間差。
体感2時間経過して、戻ってきた彼女。
「大丈夫とのことでした」
大丈夫じゃないパターンもあるのかしら、と思いつつ小銭を渡しおつかいに行ってもらった。

あっという間の入院1日目。

確か夕ご飯から食事OKだったような。

大学病院の食事はクリニックに比べたら、豪華ではないけれど
人が作ってくれたご飯はとてもおいしくしみじみいただいた。
逆にクリニックのご飯は、豪華すぎやしないかと思うほど。
おっぱい詰まりそうなご褒美膳とか。

そういえば、兄やん出産時、産後1発目のご飯でホットケーキにサラダのドレッシングをかけて、口がパニックになったなあ。
仕方がないので、サラダにメープルシロップかけたりして。
1回の食事で『かける』ものは1つでお願いしたい。

体を自分で動かすことができないから、ベットはリクライニングだけど
普段やっていることができず、何も特別なことなんていらなくて健康な体が一番ありがたいことだと思った。

35歳以上は高齢扱いになるらしく、血栓予防の注射があって
予想外で筋肉注射が痛かったり、それが1日2回あるから、体の向きをそれ込みで考えて変えてもらわないといけなかったりして、なかなか頭を使わせるな。


21時消灯。
はぁ、今日はとても疲れたな。
みんな元気かな。
今日はもうゆっくり寝たい。
足のフットポンプがうるさいけど、目をつぶることが今の私の仕事だ。
さあ、寝よ寝よ。


シューコシューコシューコプシュー(フットポンプの音)
シューコシューコシューコプシュー


うん?どうしたぁ?ふふーん。


(え?誰か喋ってる?誰に?)

うんうん。何が欲しいのかなー?


(えー?消灯してるのにー。誰ー?)


病室は大部屋で私入れて3人いた。
左斜め前の人がずっと赤子に話しかけていたのだ。

翌日から私の心は彼女にどっぷり寄せられることとなるのだった。





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