自分で自分の面倒を見ないといけない世の中だ。 自分で自分の機嫌を取らないと仕方ない日々だ。 SMAPの「しようよ」という曲、矢野顕子さんがピアノ弾き語りでカバーしており「目を見ればわかるなんて ちゃんと言わなきゃ 分からない 君がいなけりゃ淋しい」という歌詞があるのですが、これがまさに言い得て妙で、10代の頃に聞いた時おそらく製作者の意図を超えて僕はいたく感動した。 学生時代はその真っ当な言葉に衝撃を受けるほど「察して」欲しかった。今はおじさんになり、そんなこと言ってられな
劇的なスペクタクルを求めてるあなたと分つ飲み会などない つつましく迷惑かけず飲む酒の溜息ひとつ許してほしい この歌詞のように誰かを助けたい「悲しいんじゃなくて寂しいだけさ」
例えるとエアーポッズほど縮んだコンビニレンジの僕のパン 挨拶は礼儀ではない過去未来現在楽に教える手段 秋なくて今年は着れずの薄袖は春へ持ち越し楽しみに待つ
たくさんの思い出 レンズ越しの景色達 僕はカメラ 羨ましい こんなふうに過ごしてみたかった 人間のあなたたち機械ではないから ファインダーはみでた時ほど笑い転げ シャッター間に合わぬほどの迷いの結晶 フィルム残らなくてもその目に焼き付けて データ消えてしまっても光は消えない カメラが壊れたとしても 人間のあなたたち時に壊れたように ピント合わなくていいぶれていいボケていい 絶景目指しはじめた場所が美しかったと かっこつけ足掻いたポーズ一番決まってたと 容量がオーバーな夜は
背伸びせず姿勢気をつけ身体測定大人も身の丈測り測られ 10秒で終わる用事重い腰あげるの3日済めば祝宴 場暖め加湿し熱茶振る舞えるストーブのヤカン尊敬してる
生涯のエンドクレジット載らないが一生を彩るとんかつのキャベツ フェイクグリーンより日々の面倒迎え入れよう僕を育てた母のように ソファ位置しっくり決まった頃更新せわしい浮世永遠の引っ越し
キープした半額寿司とられたスーパー見切りつけよう品ではなく我 僕ら所詮獰悪同士肩ぶつけ角が削れて人型になる 国道の喧騒塞ぐハンバート遠回りでも路地を行きます
ランニング羽根木を旋回未来への路傍の足音拾って歌う 多種多様に隠した弱さ問うてくる鳩を避けながら歩く人 枯れるから限りあるから美しい花とエントランス飾る君
物心つかぬ頃にベビーカーから眺めた世界今も続くのみ 後悔はロケット鉛筆の要領で芯替え書き換え忘れるほかなし 焼肉の真っ黒こげは後輩に食わさぬ愛しき吉本興業
信頼の人が信じてくれる自分が一番信用ならない不思議 東京の関西饂飩は讃岐なり難波天政のつゆ恋し 今ズボン履けば何十年先の未来が好転しそうな薄暮
大河観て着物が綺麗じゃ変だと言う飲み屋で部屋着の幼馴染 人見知り病気じゃなくて身を守る方法探す似た者同志 劇的な人や事持て囃されるが僕は君の屁だけで3日は笑う
エモいという形容詞でおしゃれに捨てた目的の残骸拾いにいこう 目黒川夏臭うらしい関係ない住んでそのこと確かめたい 早朝にUFOキャッチャーいきたいとワームな電話掴まれた心
アウターのジッパー噛んで前後ろ進めない様我に似ている 白米にシチューを笑わぬ僕らで今日マカロニいれてグラタンにしよう 類語辞典調べてみてもこの気持ちほかにないから恋だと思う
名も知らぬ人とこらえるバラエティ今宵もロウリュサービスに拍手を 終電のヒトと動物の境目で頑張れ小田急サラリーマン
ハチ公を見飽きれた頃やっと我も風景東京の人なり 地下鉄で帰ろう間がない思い出が外気に触れて冷めぬように
1000年の恋冷むような形相で一人潰した酎ハイの梅 洗濯で溶かした縁遠い名刺をはたいて元の世界に乾かす